Amazon 楽天 モールと ネットスーパー が 変える“買い物”
昨今、新型コロナウイルス感染症の拡大防止で、自宅での生活機会が増え、スーパーが脚光を浴びているが、合わせて、存在感を表しているのが オンラインショッピングモール である。彼らには eコマースにおける物流網があるから、Amazon は「ライフ」と 楽天 は「西友」と 関係 を強化して、互いに価値を高め合う。 スーパー の活気を、ネットスーパー の成長に結び付け、ライフや西友のトータルでの売り上げを伸ばしつつ、自らのビジネスの幅を広げる、チャレンジをしているように思う。
Amazon や 楽天 ネットスーパー の連携
1.Amazon と ライフコーポレーション
先日、株式会社ライフコーポレーションは、アマゾンジャパン合同会社が運営するAmazonプライム会員向けサービス「Prime Now(プライムナウ)」において、実店舗で取り扱っている生鮮食品や惣菜の販売を、東京の一部地域に加えて、近畿圏で開始すると発表した。
現在、対応しているのは下記の地域である。
要は、対象エリアのプライム会員のお客様は、ライフの実店舗で扱っている新鮮な野菜や果物、精肉、鮮魚をはじめ、店舗で調理された惣菜や店内で焼き上げたパン、「ライフプレミアム」や「スマイルライフ」といったライフのプライベートブランド商品等、合計数千点の商品を『Prime Now』の専用アプリを通じてオンラインで購入することができる。
お客様から注文を受けた後、ライフ店内の専門スタッフが、お客様に代わって品質を厳しくチェックしながら商品を選び、Amazonの配送ネットワークにて届けるわけだ。配送時間は当日または翌日の12:00~22:00で、2時間単位で届け時間を指定することも可能である。
これによって、昨今、外出自粛で外での会食が減少した分、殺到しているスーパーへの来客を緩和しつつ、商品を効率よく販売することができることで、ライフコーポレーション側にとってのメリットは大きい。おまけに、生鮮食品などはナマモノゆえに、期限がつきものであるので、こうしたフォローが効いてくる。
また、Amazonにとっては、『Prime Now』を以前からやっていることもあり、その仕組みは既に盤石であり、配送環境も整っているので、あとは、品揃えの部分で「ライフ」の価値を活用して、お互いの強みを生かして、付加価値を高める形で利用できれば、お互いにとってメリットがある。
- ■配送時間
- 12:00~22:00 <お届け時間は2時間単位で指定可能>
- ■最低注文金額
- 2,000円以上
- ■配送料:
- 6,000円未満のご注文の場合は440円
- 6,000円以上10,000円未満のご注文の場合は220円
- 10,000円以上のご注文の場合は無料
- ■利用条件
- Amazonプライム会員としての登録<年会費4,900円または月会費500円>およびPrime Now専用アプリのインストールが必要
2.楽天と西友
また、同じくショッピングモールとして、今物流網を強化しつつある、楽天株式会社においても、合同会社西友と連携することでその可能性を模索しており、共同で運営する「楽天西友ネットスーパー」を行っている。
こちらは、受け取りの多様化にも順応させようとしていて、自宅のほかに西友の店舗が選択可能となる、「店舗でのお渡しサービス」を試験導入しているのだ。また、新型コロナウイルス感染症の拡大防止策の一環で、5月から、原則すべての注文のお届け時に、「非対面受け取り」を導入して、ネットスーパーにおける効率化も図ろうとしている。
- ■取扱商品:最大20,000アイテム
(生鮮食品、加工食品、冷凍食品、日用消耗品、惣菜など) - ■配送料:330円(税込)
※注文商品の合計額が一定額以上の購入で配送料無料
※お届け日時によって送料無料となる金額が異なる場合があります。 - ■会費:入会費・年会費ともに無料
- ■受付時間:年中無休、24時間注文可能
※システムメンテナンス時を除く - ■お届け時間帯:注文した日から、3日後までの午前10時から午後10時までの6つの時間帯(10時~12時、12時~14時、14時~16時、16時~18時、18時~20時、20時~22時)で指定配送可
※一部地域ではお届け時間帯が異なる場合がある。
※15時までの注文で一部エリアを除き当日配送可
※注文から最短4時間で配送 - ■決済:クレジットカード1回払い
今までは、日常の食卓のために、日々、スーパーマーケットへ足を運んで、食材、日用品などを買い込んで、何気なく生活していた。だが、このコロナ禍もあって、それすらも自由ならなくなってきた。ただ、その間に、テクノロジーは進化していて、それがコロナ禍で思いがけず、ネットとリアルの融合の中で、利便性の高さを示すことになっており、そこで重要なのは配送の仕組みと受け取り拠点ということになる。
ここに、オンラインショッピングモールとしてのポテンシャルを生かせるのではないか、ということになって、ここでの価値が発揮される。従来の配送企業が「企業間」や「個人のお客様同士」で行われていたことに強みを発揮していたのに対して、これらショッピングモールが築く配送の仕組みは「企業からお客様(BtoC)に特化した物流」としての強みを生かしている。その意味で、お客様にとっても満足度の高いものとなるだろうし、企業はその点、配送も考慮して、新たな可能性を模索する局面にきているように思うのだ。
今日はこの辺で。