1. HOME
  2. News
  3. リアル店舗
  4. 新・小売り学
  5. #ワークマン女子 乙女心 研究中 日大商学部 学生の声を取り入れ 違い 鮮明に

#ワークマン女子 乙女心 研究中 日大商学部 学生の声を取り入れ 違い 鮮明に

 しかし、色々考えるものだなと思った、ワークマン。実は10月15日、 #ワークマン女子 の旗艦店が錦糸町にオープンするというので行ってみると、そこには大学生がインスタライブをやる姿があった。彼らはこのお店をディレクションした一員でもある。このお店は日本大学商学部の学生と内装などで、コラボレーションをしているそうで、これまでの女性を意識したものを展開しつつも、規格外で楽しい取り組みがみられるのはその為。“乙女心”を研究し、他のとの 違い を鮮明にするワークマンの姿勢を追った。

#ワークマン女子 より感度高く 違い 鮮明に

 #ワークマン女子というのはその名の通り。扱う商品は基本、他の「ワークマン」のお店と変わらないのだが、マネキンによるディスプレイなど、見せ方を変えることで、女性が買い求めやすいようにしている。これは、同社の作業着を愛用してきた男性ファンへの思い遣りでもあり、明確にお店の用途に合わせ、看板を分けることで棲み分けをしているのである。通常の作業服の元祖「ワークマン」の店は男性客がサッと買って、そのまま立ち去るのとは真逆で、滞在時間を長めにその場で楽しみ、インスタなどを撮るなどして楽しめるように工夫したお店だ。

関連記事:広報さんと巡る #ワークマン女子 で女性が 熱狂する理由

 実際に、反響は大きくて横浜の第一号店は初日のデイリー売り上げでその時の過去最高を記録するなどして、主婦を中心とする女性が多く集まって、話題を集めているわけだ。

 ただ、ここでワークマンにも愕然とする事実があった。実は、それらの内装を見た、Z世代に相当する、日本大学商学部の水野ゼミの大学生から、ことごとく酷評を受けたわけである。ワークマンとしては、これから「#ワークマン女子」を400店まで拡大しようと意気込む中で、その声は見逃せない。その評価に対して危機感を感じたワークマンはこの旗艦店と位置付けるこの錦糸町のお店の内装自体にこの大学生の声を取り入れたのだ。

#ワークマン女子 どこが変化しているのか?

 正直、そこまでドラスティックに変貌したとは言えないものの、以前の横浜のお店に比べると、若干、「#ワークマン女子」だけど、女の子らしさを抑えた感じになっていた。少しクールさが漂う感じは、寧ろ世間が抱く(男性が描きそうな)「女性らしさ」と違くて、だから良いと思う。

 おっと思ったのが「わ」と書かれたミラー。「ワークマン」だから「わ」なのだろうと言ってしまうと元も子もなくて、みるべきは、この文字のデザイン性、それをチョイスする事による意外性ではないかなと思う。それを考えればこの着眼点は面白い。

 どうやら彼らの意図するところはこの「わ」の鏡の中に友達が入って写真を撮るというわけで「友達のわ」である。

 他のフォトスポットも例えば、横浜のお店では(下の左の写真)一番目立つところにメルヘンなブランコを設置していたが、この店のそこに該当する場所では(下の右の写真)キャンプをイメージしたディスプレイで、巨大なゴリラを置いた。

 なんとなく学生の意図するところが違う事を感じていただけるだろうか。洒落っ気があって、アイキャッチにゴリラを入れて目を引く工夫も忘れていない。単に「映える」だけではダメという学生の声が聞こえてくるようである。

 Z世代の声を取り入れ、より気持ちに近づこうとする「#ワークマン女子」。その発展途上の中で、やっぱり商品力は健在。ここに並ぶ商品もまた機能性を捉え、値頃感のある形で提案している。

価格設定と機能性では自信があるからこそ

 「これ、普通のカーディガンじゃないですか?」と僕がいうと、「いやいや、違うんです。あったかくなるんです」同社 石井 大樹さんはそう言って裏返すと、アルミの裏地が出てきた。

「そうか。焼き芋をアルミホイルで包むと温かさが逃げないのと同じ要領ですね」と僕がいうと「その通りです!」と言って「この『ダイヤフリースカーディガン』はその機能を備えていながら、1900円(税込)です」と。

 「それは安いっ!」思わず、僕も通販番組みたいな返事をしてしまったわけだけど、多くの人のリアクションも同じだろう。「ある一定のラインで価格設定されていて、そこの中にいかに機能性を盛り込めるかというところにはこだわっています。恐らくこの機能性でこの価格はないと思います」と胸を張る石井さん。

 要はだからこそ、女性にも使ってもらえるという自信がある。しかし、まだまだ機能性に依存している部分があるから、「#ワークマン女子」を展開しながら、日々そうした声を貪欲に吸収していこうという姿勢が垣間見られる。ただ、個人的にそこに僕が注目するのは、案外、こういう女性の声を重視する目線が日本の企業にはあまり感じられないものだから。この動きがワークマンをどう変えていくのか気になるのである。

関連記事:だから日本の“通販”は負け続ける 日野氏と西野氏語る“マーケティング”で 大切なこと

 「見てください。この商品も見た目は普通のボアコートなんですけど・・・」

「撥水加工になっているので水を弾いてくれるわけです。それと一緒に提案しているスカートの方も撥水になっています。別に雨でなくともしっかり役に立ちます。例えば食事などでもケチャップなどが跳ねても大騒ぎになることはありませんよね」と。なるほど、特に小さな子供がいるお母さんには歓迎されそうな視点である。

発展途上だから「生の声」吸収を惜しまず

 何気なく「試着とかもできるんですよね?」と聞くと石井さんの顔つきが変わって、その試着室もどうやら日大商学部の学生のアイデアを取り入れたのだとか。行けば、試着室なのにライトアップされて、思わず「ライブかっ!」と叫んで笑ってしまった。このライトをつけて靴べらに当ててみた時の写真も添えている。ちなみにわざわざ、このライトをつける用とこのライトを消して普通に試着する用で、照明のスイッチを2個つけるあたりが、本気である。

 従来の「#ワークマン女子 」でも試着室で撮影はできていて、以前取材した際には「花を持って写す」というテイストだったと記憶している。でもそこには「いかにも女性」感があって、どちらが良い悪いというわけではなく、学生のアイデアの方が「固定概念にとらわれいない楽しみ方」がある。そういう視点こそがもっと違う層にも響く顧客体験になるのではないかと思ったのである。

 以前も話した通りだが、勢いのある企業はブレないところと柔軟に受け入れるところがはっきりしている。柔軟に受け入れるのは大抵が、流通や人の感性など時代と共に敏感に移り変わるところに対しての部分なのである。不思議な話だが、それは逆にブレない企業の強み(価値)を未来に向けてどう残して守っていくかという伝統を重んじることの裏返しなのであって、両者のバランスの中で躍進がある。

 軸を持っていること、でも世の中の変化に聞く耳を持つこと。そういう視点こそ大事なのである。彼ら自慢の商品力はどう時代に適応させて、進化させていくことができるか。それはそのまま彼らの未来にかかわっていくのだと思う。だから期待したいのだ。

 今日はこの辺で。

関連記事:ガーナで 農家と チョコ 作り 大学生 田口愛 の挑戦 MAAHA

関連記事:法政大学 学生 による コロナ禍 キャラ プロデュース 舞台裏

関連記事

145はマガジンは「ヒットの生まれ方と育て方を考えるメディア」。キャラクターなどのコンテンツ関連と新しい小売りの最新情報、商品開発の実態を追うメディアです。
詳しくはこちら
 本気で書くにはボランティアではできません。最初にメルマガplus=メディア会員(有料)を作りました。これからの成長も含めて力貸してください。
メルマガplus詳細

What’s New

Good feedback

検索