家族を繋ぐ Amazon Echo Show 東京駅で見た真相
冒頭の写真は、Amazonデバイス事業部長 橘宏至さん。実は、年末に備えて「 Amazon Echo Show 」を打ち出す準備していた。今日はメーカーとしてのAmazonの顔である。「Amazonでアカウントを持つユーザーの方が必要な機会に、Amazonを使えば必要なものを提供できる。そうやってAmazonで満たされる世の中を作りたい」。そう掲げて『BEYOND THE DISTANCE』と銘打たれたポップアップストアにやってきた。
Amazon Echo Show は家族を繋ぐ 帰省賑わう東京駅で
1.「Echo Show」がずらり勢揃い
JR東京駅の一部を使って行われたこのスペース。そこには「Echo Show」5もしくは「Echo Show」8が2台セットが置いてある。しかも、驚くのは1台分の価格という大盤振る舞いだ。
その意図はどこか。帰省で持って帰り故郷で一台は子供が設置をするわけだ。残った一台は自分用に。なるほど、そういう意味合いか。下記の通り、のぼりまで作って気合が入っている。
2.「Echo Show」はAmazonの快適なサービスの入り口に
でも、そこまで力を入れるその理由はなぜなのだろう。それは「Amazon Echo Show」がその入り口となりうるだからである。橘さんの話を聞いて、そこに気づいた。
「Echo Show」はAmazonが発売するスマートディスプレイ。天気、音楽、家電などを声で簡単操作するものだが、地道に進化している。お店として『BEYOND THE DISTANCE』を出す事で、実感の機会が増える。
こちらの動画を見て欲しい。「アレクサ!おばさんと繋いで!」。そういうとその場で電話で繋いで、ディスプレイに故郷の親戚の顔を映し出し、画面を通して会話ができる。
繋がりづらい時代だから繋がるためのデバイス
1.帰省が増えつつある今に実家に一台 「Echo Show」
そして、絶妙なタイミングである。それを示すこのタイムカレント社のデータを見てほしい。コロナ禍における年末年始において、ほぼ半数がリアルの帰省を予定している。逆に、帰省をしない人たちのうち三人に一人はそれをオンラインでやりたいと話している。
だから、リアルに帰省する人たちにその“進化”を見てもらい、新しい親子なりの繋がりを連想してもらいたいのだ。そこで帰省といえばメッカはJR東日本 東京駅。
そしてAmazonは「オンラインで故郷の家族と繋がる為の提案」をしていく。土産としてこれを持ち帰ってもらうことを着想したわけである。
2.専用のパッケージでお土産感を演出
だから、帰省を意識しているので、お土産風のパッケージで、ほらこの通り。
ちなみに「Echo Show」のポップアップは2度目。先ほどのAmazon内でのムービー然り、ここまで数カ月にかけて練ったものは初めて。この絶好の機会に勝負をかけて、本腰を入れる。
ユーザーに実感してほしい価値はまだある
1.インフラになろうと思っていないAmazon
「Amazonはこうやって、あらゆる人々のインフラになることを意図しているのでしょうか?」。そう橘さんに対して聞いてみた。すると、それをやんわり否定した。え?と思ったのだが、出てきたのが、冒頭の言葉。
「Amazonでアカウントを持つユーザーの方が必要な機会に、Amazonを使えば必要なものを提供できる。そうやってAmazonで満たされる世の中を作りたい」
意図するところ、僕の言っていることと「逆」なのだ。
こういうことを他の企業がやる分にはそれは構わない。ただ、自分達のユーザーには最低限、自分達のリソースでできる限りのサービスを提供できるように努力したい。そういう意味合いなのである。インフラとか、ではなく、Amazonアカウントを持つ人にもっと充実した生活を送れるように考えたところに、このデバイスがある。
幸いにして、Amazonはこのデバイスを通して、発揮できるだけのリソースも持っている。prime Videoやprime music。
つまり、Amazonアカウントと「Amazon Echo Show」を持っていれば、そこに呼びかけるだけで故郷の祖父などとも繋がることができるんだと。
2.アカウントがあれば繋がる実感も
Amazonは何も通販のマーケットプレイスではない。
そこがきっかけであっても、そのできることは多種多様。「そういうことまで含まれる」ということを印象付けるために、わかりやすい東京駅という拠点を選んだまでだ。帰省のタイミングで大盤振る舞いで2台セットを売り込むのも、わかりやすいメッセージである。
自分と故郷とで両方に設置すれば、それは今だけではなく、その後、ずっと繋がる為のプレゼントとなるよね?と。それは双方においてAmazonの印象をプラスに変えることになるだろう。
3.両方でそのデバイス自体でエンタメなども堪能する
そして「「Amazon Echo Show」があれば、ディスプレイを通してprime Videoやprime musicは勿論、家の家電などと繋げてまた違った価値を実感できる。
要は、Amazonアカウントを持つ人に必要なものを必要な機会に作り出すこと、それがAmazonにおける「Amazon Echo Show」の使命なのだというわけだ。
深い。ある意味商品の作り方の発想がまるで異なる。
このポップアップは「Amazon Echo Show」を打ち出しつつも、Amazonという会社そのものの魅力をデモンストレーションする意味合いを持っている。
彼らなりの“デイリーユース”な提案にこれらのデバイスは相性抜群。ユーザーの日常を豊かなものにして、そして人と人とが“継続的に”繋がる上に成り立つことを意図している。日本の経済圏が色々別に存在するものを相互に紐づける発想とは少し異なる。自らの技術力とリソースで自ら提供して、会員価値を向上させるあたりが少し違った印象なのである。
今日はこの辺で。