1. HOME
  2. News
  3. リアル店舗
  4. 店談
  5. 東急不動産 商業施設 の未来 リアル を救う DX デジタル化

東急不動産 商業施設 の未来 リアル を救う DX デジタル化

 逆説的だが、リアルの 商業施設 のデジタル化が、リアルの価値を引き上げる。 東急不動産 株式会社が昨日、「Yahoo! JAPAN DATA Conference2020 」で、自らのデジタルトランスフォーメーション( DX )の取り組みを説明している中で、痛感した事だ。

東急不動産 の 商業施設 の受け入れ方

 東急不動産 の話によれば、まず、リアルの商業施設側のブランドや企業の受け入れ方が変化している。下の図の通り、過去(左)は、決められた場所にある一定の期間を長く提供していく形だ。それが、今(右)では、フレキシブルにメッシュ型賃貸。マトリックス状に、自由に小さなスペースをきめ細やかに利用できるようにしているのだ。

 こうする事で、出店サイズに柔軟性を持たせることができる。結果、小さなところから中規模、大規模、全てに対応が可能で、部分的に、飛び石で出店するなどのこれまでなかった発想や仕掛けも可能となる。

 現に、東急不動産 の案件で言えば「東急プラザ渋谷」の店舗「111」。下の写真の通りだが、40坪のスペースに、異なる4ブランドが入る。ただ、ここには、共通のテーマ性を持たせて、ディスプレイも揃え、一つの商業空間を作ると共に、2週間ごとにテーマは変化させるなどして、仮説と検証を繰り返す。

 当然ながら、そういう風に「受け入れ方」が変わると、品揃えもブランドの顔ぶれも違ってくるから、その組み合わせの過程で、デジタルを取り入れるのである。例えば、チョコレートブランドが出店したいと申し出たとしよう。一緒に横並びするブランドとして何がふさわしいのか?

 それこそ、ヤフーの検索データに基くのである。チョコレートを検索する層が同じく検索していたキーワードは、なんと、陶器やバス用品のラグジュアリー系のブランドであった。それであれば、相応しいテーマで、統一感を出して、リアルならではの体験に繋げ、それがそれぞれのブランドの価値をトータルで上げていく。ここまですれば、ネット専業のブランドなども敢えてリアル拠点への出店をすることのメリットはあるだろう。

データを受け入れる事で活用し、発展に繋げる

 東急不動産も言っていたが、どんなに老舗であっても、案外、自社の中にはデータが蓄積されていないこともあるので、まさに、ヤフーが自分たちのデータの有用性という主張している所以はそこにあるのだろう。

 面白いではないか。一見すると、結びつかないチョコと陶器。しかし、顧客起点でデジタルを通して見るとそれらが結びつく。見えないものを見えるように変えてくれるこの事実こそ、デジタルの真骨頂。それを体験重視のリアルの世界がその答えを解き明かす、というのだから。

小売もリアルとネットでシームレスに

 勿論、それは小売における革命の可能性も秘めていて、東急不動産は、リアルとデジタルをシームレスに結び付けようと画策している。彼らの構想によれば、RFIDを使って店内の商品を、スマホで読み取ると、その読み取った商品の詳細へと遷移するよう設計。詳細ページにカートをつけて、シームレスに両者をつなぐ、というわけである。

 それ以外でもWiFiなどを活用したりしながら、お客様の行動を可視化して、出店企業にフィードバックしたり、自らの事業の向上に役立てていくという事で商業施設自体での情報収集も、デジタルを絡めて、本格化していく模様。

 聞いていて思ったのは、不動産会社も、デベロッパーとして、単純に、その土地に必要な商業施設を作り、その商業施設に賛同するブランドを紐付けて、活性化させていくだけでは、時代のニーズに応えられなくなってきた、という事だ。

 不動産会社も、消費者を捉えて、自らも必要なデータを持ち合わせ、それを利活用する事で、リアルネットを行き来しながら、その商業施設が、出店店舗に、トータルでどんな価値をもたらすのか、を考えねばならない、ということ。提案する内容もボーダレスが求められる時代なのである。

 今日はこの辺で。

関連記事

145MAGAZINEは「キャラクター」「小売」「ものづくり」の3つを扱いながらも、共通してお客様の“笑顔の理由”を考えるメディアです。
詳しくはこちら

【license】ウォルト・ディズニー 【license】サンリオ 【license】作家プロデュース 【license】漫画・アニメ・映画 【Product】アクセ・ジュエリー 【Product】アパレル 【Product】インテリア 【Product】コスメ・健康 【Product】スイーツ 【Product】ホーム・台所 【Product】文具 【Product】玩具・ガチャ 【Product】雑貨・小物 【Product】食品 【Product】飲料・酒 【Retail】CRM 【Retail】D2C 【Retail】OEM 【Retail】OMO 【Retail】ふるさと納税 【Retail】オンラインショッピングモール 【Retail】コンサルタント 【Retail】コールセンター 【Retail】サイト制作 【Retail】チャット 【Retail】フードテック 【Retail】マーケティングオートメーション(MA)・メール配信 【Retail】マーチャンダイジング(MD) 【Retail】リユース・フリマ 【Retail】レンタル 【Retail】受注管理 【Retail】広告・販売促進 【Retail】接客 【Retail】決済代行 【Retail】物流・バックヤード 【Retail】自社EC/ASPカート 【Retail】自社EC/フルスクラッチ 【Retail】越境EC カルチャー/新進気鋭デザイナー コンテンツ/スポーツブランド コンテンツ/歌手・タレント デジタル/AI デジタル/CX デジタル/IOT デジタル/NFT デジタル/Web3 デジタル/アプリ デジタル/フィンテック デジタル/製造業テック デジタル・トレンド トレンド/SDGs トレンド/ミュージック トレンド/ランキング トレンド/動画配信 トレンド/美術展 トレンド/調査・データ ファンシー/Curious George ファンシー/ミッキーマウス ブランド/コンテンツ モール/Amazon モール/au PAY マーケット モール/Yahoo!ショッピング モール/楽天ファッション モール/楽天市場 ユニクロ/ブランド リテール・トレンド 小売店/ウォルマート 接客/やずや 接客/ライブコマース 接客・販促/Instagram 接客・販促/LINE 接客・販促/TikTok 接客・販促/YouTube 業態/SPA 業態/コンビニ 業態/スーパーマーケット 業態/卸売 業態/専門店 業態/百貨店・商業施設 業態/飲食店 物流・バックヤード/日本郵便 玩具/バンダイ 経営・マネージメント(事業と事象) 自社EC/BASE 自社EC/GMOクラウドEC 自社EC/Shopify 自社EC/カラーミーショップ 自社EC/フューチャーショップ 自社EC/メイクショップ 解説/ありがとう店の舞台裏 解説/ものづくりのセオリー 解説/アーティストの感性に触れる 解説/ハロートークショー 解説/ヒーローインタビュー 解説/初心者の方、どーぞ 解説/奥深きキャラクターの背景 解説/潜入イベントレポ 解説/社長の真意 解説/視点をかえてみると? 解説/賢くなろう-商売の教科書

最近の記事