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“自社EC”担当者 はブランディング 後に課題あり 押えるべき MA や CRM の本質的理解

 昨今 自社EC への関心が高まる中でそのブランディングをどう構築するかの議論もさる事ながら、同時にそれで入ってきたお客様のデータを活用する部分も大事。「単にリピートする」ただそれだけでも、MA や CRM など、各々店の個性により、用いるデータも力の発揮の仕方も異なっていて、そこが担当者を悩ませているのだと思う。株式会社シナブルの方々と話していて気付いた事である。

自社EC SNS の先に MA や CRM があるのだろうけど・・・

 シナブルは「EC Intelligence」というマーケティング・オートメーション(MA)のツールを展開しているのだが、彼らは最近、「ポストコロナの2021年 自社ECサイトの課題とは?」という調査データを出し自社ECの担当者の実態把握に努めていて、そこに僕は関心を抱いたのだ。 

 これは代表取締役の小林裕紀さんも話していた事だが「担当者の関心で売り上げ向上や新規顧客の獲得が高いのは言うまでもない。ただ言うほど飛び抜けて高くはなくSNSの利用を含めてその後どうすればいいか具体的な答えを模索している店舗が多く存在している」と言う。

 「明確な答えを持っている企業は少ないからこうした調査結果が出てくるわけで、だから自分たちもまたこれからの機能面でそういう部分でどう応えられるか課題がある」と続けた。

 だからDXに関しても皆一様に「ECにおけるDX推進に関して4割以上が、実施すべきことがわからない」という具合でデジタルシフトが浸透しているとは言い難い。僕が注目したのは先程の小林さんの話とも繋がるが「6割以上の自社ECサイトがなんらかの形でSNSを活用している」という事実でこれに関して話を聞くうち気づきを得た。

 確かに、自社ECというのは何もない所に店を立てるわけだから、商品自体の説明よりそのブランディングに注力していて世界観や価値観をユーザーと擦り合わせる、その事自体はわかってSNSを使って、ある一定の成長はできているのだろう。

参考記事:教えて! 自社EC 何がスゴイの?

SNSを使う傾向が強い店に共通する施策 

 問題はそこから先で冒頭に書いた通りだが、各々店の個性により用いるデータも力の発揮の仕方も異なっている。その中で、シナブルが成果を上げているお店にはSNSを使うアパレルのブランドが多いのは、何故なのだろうと思っていたが、その事自体に MA と CRM を本質的に理解するヒントがありそうに思えた。

 それがこの記事で僕が意図するところである。「お客様にリピートをしてもらう」。言うは易く行うは難しで、店ごとその手段やアプローチが違う。だがシナブルで言えばパーソナライズを実践する中で、自らMAツールの中でレコメンドエンジンが働いているからこそ、特にアパレル系の企業に強いのだと言える。

 何が言いたいのかというと、例えば健康食品であれば、単品通販で一つの商品を長く買ってもらうことに重きを置くわけだ。するとSNSと言うより広告運用を多用して、One to Oneのお客様との関係構築に重きを置くことになる。

 一方、アパレルなどのブランドは、SNSを使い、世界観を追求していく。その中にあっては寧ろ買う商品は単品どころか買う商品はバラバラであって、そこでリピート購入をしてもらうためには、先程とは、全くロジックが違うわけである。

 だから、彼らはその店の商品を軸にしたお客様の行動に基づき、メール上でレコメンドをするのである。他にもレコメンドするサービスは数あれどそれらは外部のレコメンドエンジンにアクセスしてから、メールのコンテンツを生成するので、速さを考慮すると、自らレコメンドエンジンを持つ彼らは強みを発揮している、というわけだ。

 まずは、商品が多いからお客様側で好きな商品を見つけられない。また、色柄の分だけ、サイト内でのお客様の行動は多様を極めるのだけれど、シナブルの仕組みは、逆に、その可視化された多様な行動が逆に彼らの強みを発揮するデータとなって、適切にレコメンドできることになる。これは強い。

SNSを使う傾向が強い店に共通する施策

 だから、こんなことを言うと怒られそうだが、商品が少ない、単品通販ではどうしてもその力を最大限、発揮しづらい要素もあるだろう。故に、SNS施策をする企業は比較的、彼らのツールと相性がいいわけで、そういう自社ECの店舗は注目する余地はありそうだ。

 思うに、デジタル化というのは数字の整理だ。確かにネットは様々な数値を僕らに示してくれるけど、肝心なのは、僕ら人間がどの数値をチョイスしてどう結果に導き出すか、である。

 先程のレコメンドエンジンで言えば一番重視されるのは購入行動であり、それに付随して閲覧履歴など独自のアルゴリズムが、その店の目的に対して活用すべきデータの優先順位を決めて働いて機能しているという事になる。

 ただ、基本、お店に流入してそこでのお客様の行動からレコメンドしているので、シナブルの小林さんは「どのSNSの流入か」自体でレコメンドの質を向上させられれば、と今回の結果を踏まえて、先を見据えるわけである。

 そういった意味で目的に応じて、使い分ける時代にあって、自分たちが自分たち自身をまだわかりきれていないからこそ、上記の調査結果にように「DXができているかどうかもわからない」。集めたお客も正しいのかわからないし、自分たちに相応しいのはそもそもCRMなのか、MAなのかもわからないのかもしれない。

 原点に立ち返って、どんな価値をお客様に提供しようとしている企業なのかを理解することが大事な事がわかるだろう。所詮、DXも個々の事業にそれぞれ別の答えがあって「上がってくる数字を施策に活かす」。ただそれだけの事。

 店側は通り一辺倒に、曖昧にCRMやMAという言葉に踊らされる事なく、集めるべきデータを見誤ることなく、ではどのツールを選ぶか、という話になって、初めて個々の企業に真のDXがもたらされるのだと思う。

 ツールもお店も、日進月歩であるが、見るべき本質はずっと変わらない。

 今日はこの辺で。

関連トピック:【連載】 シナブル の買ってしまう「 MA 」顧客の行動を活かすシナリオ設計

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