未来 の 商品企画 を促進 New Stand Tokyo 、 b8ta に出品
続々と増える体験型。リアルの店の価値が変わり始め、 未来 における商品企画にも影響を及ぼす。また、小売店が小売店に商品を出品する、従来に捉われない動きも生まれる。「New Stand Tokyo(運営:WTFC)」は先ほど、シリコンバレー発の体験型ストア「b8ta Tokyo – Shinjuku Marui(新宿マルイ本館1階)」のエクスペリエンスルームで、2020年10月17日〜11月5日、出品することを明らかにした。
New Stand Tokyo と b8ta Tokyo それぞれの 未来 にむけた革命
「b8ta Tokyo」については、小売店風でありながら、売ろうとするのではない。商品を体感してもらうことで、そこで顧客体験を、出品するメーカーにフィードバックして、マネタイズする新しいビジネスモデルのお店である。
すでにお馴染みの商品があるというよりは、未知なる商材が多く並び、また、お客様もまた、その新しい体験を求めて、この店に来ることで、お客様とお店の思惑は一致し、価値を生み出しているわけだ。
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一方、「New Stand Tokyo」というのは、ニューヨーク発で米国外初上陸となる「未来の日用品店」。斬新なアイデアや体験の詰まった、New Standard(未来の日用品)になり得るアイテムを中心に選定したお店であり、次代の暮らしに対してより多くの”選択肢”を提案することを目指している。
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両方のお店が組むことの化学反応
つまり、両社には、今までにない切り口の商品を扱うという点で共通しており、b8ta Tokyoに来店するお客様のニーズにマッチしているから、最終的に、「New Stand Tokyo」が提供する商品に興味を示してもらうきっかけとなるわけだ。
その意味で、この両社は共に店でありながら、手を組むことに意味があったわけである。これは、従来の小売店の発想ではあり得ないことだが、まさに時代の変化がそれを推し進めているわけだ。
「New Stand Tokyo」はこう話す。「New Standard(未来の日用品)になり得るアイテムを知っていただくだけでなく、実際に手に取り体験いただくことで、本当に自分に合ったものを理解・納得し、選択してほしいという思いから、実店舗として「New Stand Tokyo」をオープンしました。」と。
そして、こう続けるのだ。「売るためではなく体験してもらうことに特化し、“新しい体験と発見をあなたに届ける場所”を掲げる「b8ta」とコラボレーションすることで、より一層New Stand Tokyoが目指す価値を拡張できると考え、この度出品することにいたしました。」と。
一方で、「米国ニューヨーク発のNew Stand Tokyoとサンフランシスコ発のb8taが日本に期を同じくして参入した意味は実店舗の活用方法がいよいよ未来に向かって、進化を問われているからだと認識しています。同じ「体験を重視」する姿勢や、「新しい発見や選択肢を届ける」点において親和性が高く、今まで実店舗ではなかなか体験できなかった商品などが並ぶのではと期待しております。」と「b8ta Tokyo」。
新たな小売の幕開けを予感させる。
例えば、どんな商品があるのか?
中でも、僕が注目した商品は、「EVE 月経カップ」である。
これは、以前、ハヤカワ五味さんとお話しした際に、月経カップの存在を初めて知った。本来、注目されるべき視点でありながら、掘り起こされなかった商品である。折りたたんで膣内に挿入し、経血をためて使用する月経カップのことで、これがあることにより、生理のことを気にする機会が軽減し、より女性にとっての行動の自由度を高める、そう僕は思った。
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そのほかで言うと「paper torch」。100年を超える紙の老舗企業竹尾、東京大学発のベンチャー企業エレファンテック、デザインオフィスnendoの3社により生み出された紙製の懐中電灯。くるくる巻くただけで明かりが灯り、読書灯としても、非常時の懐中電灯としても活用できるのだ。
何が言いたいかというと、こういう風にして、今までの固定概念で発掘されなかった、ある意味、ニッチな商品というのは、マスの世の中ではなかなか、浸透しづらかった。でも、「New Stand Tokyo」や「b8ta Tokyo」の存在のおかげで、顕在化でき、また、手に入れて、人々が商品を通じて、充実感を感じる機会が増えるようになってきているということである。
それは多様化を推し進めることでもあり、多くに可能性をもたらすことでもある。
時代の変わり目において、まだまだ発掘されるべきニーズや商品はあると思われ、こういう「店」の変化と価値観を共にする「New Stand Tokyo」による「b8ta Tokyo」への出品などで、人々が救われ、喜ばれることがあるとすれば、それは大いなる価値であり、前進であり、小売の進化なのではないかと思うのだ。
今日はこの辺で。