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やずや “継続顧客”に見る 通販 の本質 vol.1 顧客維持率

Continued customers stabilize the management of mail-order companies

 やずや は今でこそ、日本に知れ渡る企業へと成長を遂げたが、 継続顧客 を生み出す 通販 の接客の本質を、 やずやグループ 株式会社未来館 取締役社長 西野博道さんに聞いてみた。商品企画の記事を読んだ上で、この記事を読んでもらえるとよりわかりやすいと思う。

“やずや”流 通販 のあり方 継続顧客 はどう作る

 西野さんは「 やずや 」の創業者 矢頭宣男さんと出会って以来、第一線で、約30年に渡って仕組みを作りみてきた人。まず前提として商品開発でいうならば、1~3ヶ月後には消費する商品、つまりは「生活消耗品」を想定している。

 これは彼らの 考え方 で「稼働顧客」の存在が肝となっているからなので、それは「過去1年以内にお付き合いしてもらえている顧客」のことを言う。

 「 稼働顧客 」とセットで理解しておきたいのが「顧客維持率」である。「顧客維持率」は「顧客が一年以上継続する率」のことを言っている。この「顧客維持率」が高い 通販企業 は押し並べて、健全な 経営 が行われていると西野さんは説明していて、そうした 通販企業 は「顧客維持率」が70%を超えているそうだ。いうまでもなく「 稼働顧客 」は多い。

顧客維持率10%程度では本来、通販に向かない

 では、それが「どの企業もできているか」というとそうではなくて、現実的には、昨今、ネットなどで通販を始めた企業においては「顧客維持率」が10%程度。彼曰く、10%では稼働顧客を礎にしたビジネスは難しいと指摘している。

 計算をすれば一目瞭然。お店が、新規顧客で、仮に100人を獲得できたとして、「顧客維持率」が10%だとすれば、翌年(2年目)購入する顧客は10人となる。その翌年(3年目)も10%だとすれば1人。つまり100人も顧客がいたのに、3年過ぎると1人しか残っていない。

 もし「顧客維持率」が「70%」であれば、3年目には「約5割」だ。実を言えば、70%でもまだ足らなくて、目標は「90%」に置くべきだとしている。「90%」であれば5年目でも「5割」以上存在することになり、企業にとってこの差は大きい。

前提として顧客のシーンを描いて 継続顧客の基盤を作る

 その為には、長く 継続顧客 と向き合う為の商品開発が大事になってきて、それが、下記の記事にもある通り、まずは商品開発の姿勢につながる。これが 通販企業 における 継続顧客 の大事な基盤となる。

 サプリメントを提供する60歳というのは「20年後が見えない人たち」なのであり、ここで、やずやの商品が「栄養補助食品」である意味がある。20年後の元気な自分を支える為に、今日飲んだ方が良い商品なのだと説明をするのである。「ずっと飲み続けましょう」。そう言って、顧客の生活の一部になっていくのだ。

やずや “商品開発”の 考え方 と裏話 vol.1 補助で真価を発揮 より引用

 では 継続顧客 にするための接客はどうするのか。ここで、彼らの誇るコールセンターの登場となる。これが 通販企業経営 を支える大きな礎にもなる。

 コールセンターとお客さんの間で交わされる会話の内容は、お客さんから送られた手紙やダイレクトメール、生活全般を気遣うものにまで及ぶ。相手の住んでいる地域の地図と今の天気までを把握しているというのだから驚きだ。

お客さんとお店の関係 が商品価値を向上

 整理すると、商品開発でお客さんとの間で共通の価値観を提示し、やり取りのきっかけを作るわけだ。お客さんはそこに共感して店との関係が生まれたら、そこから先はコールセンターを通して、より深く日常に溶け込みながら、長く関係構築をしていく。ここがまさに通販企業の真骨頂。「顧客維持率」を向上させる根源たるものになる。

 だから、注意しておきたいのは、昨今見られる通販企業の多くが「稼働顧客に目を向けることなく売上をあげよう」としていて「LTV を伸ばそう」とする傾向があるという事。不思議なもので、継続して商品を買ってもらうビジネスモデルからはかけ離れていくことになると西野さんは指摘してくれた。こちらの記事でも書いているので、見て欲しい。

 商品にかけるものづくりと、それを活かす店の姿勢、そして、普段から関係を構築するスタッフとお客さんの強い信頼感があって「顧客維持率」の高さにつながる。では、次の回は、気になるコールセンターはどういうやりとりをしているのか、という部分に関して、深掘りしてみようと思う。

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