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キャラクター で TikTok 24万フォロワー の快挙 ブルベア の軌跡

 TikTok をきっかけに キャラクター がブレイクするなど誰が予測しただろう。その快挙を果たしたのが「 ブルベア 」だ。考えもしなかったところから、ヒットが生まれる時代がすぐそこまで来ている事を痛感した。いかにしてグッズが売られるまでに至ったのかを紐解くと共に、「ブルベア」本人への取材も成功したので、それも合わせて読んでほしい。

ブルベア とは TikTok で キャラクター 人気を掴むまで

1.実はロックバンドBLUE ENCOUNTのグッズにいたに過ぎなかった

 「ブルベア」とはイラストレーターの「ちまきandもちいちろう」がデザインをしたキャラクター。人気ロックバンド「BLUE ENCOUNT」のグッズに使われた事でバンドのファンに認知されることになったのが始まりである。ただいくらそこで「BLUE ENCOUNT」が人気だとはいえファンの中でも一部しか知らないはずのキャラクターだった。

 しかし「ブルベア」は キャラクター の既成概念を打破して、TikTokアカウントを開設しそこでの様々な取り組みの結果、24万人のフォロワーを持つインフルエンサー「TikToker」となったのだ。そして、驚いたのは「一年前のフォローワー数はわずか100人程度だった」ということ。正真正銘、SNSを起点としてブレイクした珍しいキャラクターだと言っていい。 

2.100人のフォロワーから20万人超えに至るその道のりは?

 その背景にはどんなことがあって、なぜそれだけのレベルに至ったのか。その裏には地道な努力の積み重ねがあってこそ。TikTokに投稿するのは(当たり前だが)人間が大半。キャラクターがアカウントを持っている例がそもそも少なく、当然ながら成功の方程式などない。自らもTikTokというプラットフォームでどう個性を出せばいいのか悩んでいたのは事実だ。

 そこで、ブルベアが出し結論は他のキャラクターがやらないことに敢えてトライすること。人間では表現ができない首をグルグルと360度回転させておどけて見せたり、芸能人に直接オファーをしてコラボ撮影をしてみたりといった具合に。そこには動画編集ソフトを自ら勉強して表現のクオリティを上げるなど、絶え間ない努力があったのはいうまでもなく、そうやって常に新しいことに挑戦し続けてきた。

3.まさかの出来事は突如訪れる

 ユニークなエピソードとしては「ブルベア」はかなりの巨体なのにも関わらず、敢えてそのまま飛行機に乗り、韓国への遠征を果たし、その様子をTikTokでおさめた。それもまた意外性を重視してのことだが、実は飛行機で“人”を運べる制限サイズまであと2センチだったことでギリギリセーフで冷や汗をかいたという裏話付きだ。そこまで覚悟を持って撮影するキャラクターはいなかったということがまず土台にある。

 そして、この時、ブルベアにまさかの転機が訪れたのだ。

 日本だけでなく、タイやベトナムの人など海外の人たちがこの韓国での動画に「いいね」をつけ始めたというのだ。まさにSNSの本領発揮であり、そこから人気は一気に世界へと飛び火する。「いいね」数は150万となり、再生数は1600万回を記録してTikTokerとして頭角を現し始めるのである。本当に何がきっかけになるかわからない。

 この出来事もさることながら、それまで積み重ねてきたことの価値も大きい。

ファンと向き合う姿勢にも本気だったからこその支持

1.ついに自らの人気でグッズ化に辿り着く

 その後も手を抜くことなく、誰とでも接触を試みて新たな可能性を探った。例えば、TikTokerの成瀬君、ほまれ君、こたろう君にも出会い、その後、積極的にアプローチを繰り返して、彼らと一緒にTikTokに出演したりもした。それがまた、その人気に拍車をかけたのは言うまでもない。TikTokでは「24万人」のフォローワーを抱えるまでになったのだ。

関連記事:“TikToker”成瀬 と ほまれが語る サンリオ コラボ 込めた想い

 しかもTikTokerの成瀬くん、ほまれくんと同様に、「ブルベア」もまた、キャラクターの聖地ともいわれるキデイランド原宿店でそのグッズが並べられるに至った。しかも、サンリオのデザインでのグッズ化であり、これは100人のフォロワーだった過去からすると、キャラクターとして快挙と言って良い。

 キデイランドの店頭には「ブルベア」の愛らしい表情の入ったアクリルキーホルダー、缶バッヂ、トートバッグなどが陳列されていた。

 そこにブルベアの姿もあったのだ。「ブルエンのライブでもないのに、わざわざ来てくれて、買ってくれるお客さんがいるのが本当にうれしいʕ •ɷ•ʔฅ」ブルベアは、自分目当てでこの地に来てくれているお客さんがいることの感動とその現実を噛み締めていたのだ。

2.作った商品、コンテンツを育てる工夫で皆が知恵を出し合うことの大事さ

 ちなみに関係者から見てそれをどう思ったのか気になったので、聞いてみた。この「ブルベア」とサンリオとのコラボレーションを実現させたのが、マインドワークス・エンタテインメント代表取締役 近藤 健祐さん。実は、先程少し触れたTikToker 成瀬君、ほまれ君、こたろう君とサンリオとのコラボもを手がけていて、最近のSNS関連と連動するキャラクターの動きについてこう話している。

 「『TikTok』でキャラクターを育成するなど、かつてはありえなかった。けれど、今はそこにファンがいて、交流が生まれていて、それが成立する時代です。僕らの使命としてはそれが「TikTok」で終わらないようにしていくこと。こういうグッズ化を通して、過去の知見を結集しつつ、何をしていくかにある。SNSでの動きを尊重しそれと連携をしながら、その可能性を飛躍させることこそ、我々が存在する意味がある」と。

 時代は変わっている。テクノロジーはキャラクターなり、コンテンツなりを「育てる」大事な要素になりうることを世に示した格好だ。こういったものを流行りに終わらせることなく、今度は、どう長く愛されるようかと皆で、考えていくべきだと思う。

 素敵なニッポンの未来は、過去を重んじつつも新しい風を取り入れる、その前向きな気持ちの中にきっとある。

今日はこの辺で。

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