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大人の女性の心を掴む 麗しのアンジーの世界観 ギフトショー・キャラクター事情

 「約1年ほどで、ずいぶん飛躍しました」。ある日、ギフトショーで回っていると、そう語りかけられたその相手が集英社DeNA プロダクツである。同社は「麗しのアンジー」というキャラクターを扱っている。実は、今から一年前に遭遇していて、その時から、SNSで着実に育っていることを知ったのである。

麗しのアンジー はSNSを起点に徐々にファンを拡大

1.大人の女性の共感を集める独特なキャラ設定

 「麗しのアンジー」は、下の写真の通り、左右の目の色が異なる白猫。おしゃれ好きなちょっとツンデレキャラという設定。僕が以前、このキャラクターに遭遇したのは、一年ほど前。デザインフェスタというイベントで、当時、フォロワーは2000名ほど。ただ、同社曰く、今では1万3000フォロワーを数える。

 そのきっかけはSNS。キャラクターというと、年齢層が低いイメージが強い。ただ、このキャラは、20代から50代の大人の女性の支持に厚い。彼女たちはまさにSNSを通して、その設定に惹かれたのである。アンジーはいつも飾らない姿勢で、自分達と重ね合わせられる。だから、そこに共感が得られて、ファンが増えたと話す。

 例えば、スイーツのバイキングのようなところでおめかしするアンジーがこう一言。

「なんだって経験よ。」

 あるいは、ダサめな格好でベットで寝そべり、こう一言。

「世界一素敵な場所って絶対あたしのベットの上だわ。」

2.可愛くないから可愛い

 それに、猫キャラというと、大抵、可愛らしいものを連想する。けれど、彼女?は違う。平気で変な顔も浮かべる。それも、可愛い時と使い分けるから、等身大の女性の姿を投影しているようでもある。この辺のセンスが生かされたのは、集英社DeNAプロダクツならではの要素によるところが大きい。互いの強みを活かしたナイスな戦略であると思う。

 集英社は優秀なライターも用意でき、コンテンツ作りもお手のもの。デジタルを通じて広げていくのはDeNAのお家芸。まさにそれが噛み合ってきたというのがここ最近の動きなのだ。

 人気の高まるほど、ライセンス商品も好調に推移。特に昨今、女性の間で人気が広がるカプセルトイはそのターゲットと一致。続々新商品が飛び出している。TOP画像のアクリル製の商品などはよくできていて、アンジーと背景とで2層構造である。その他、女性向けアパレルの売上も順調に推移。イオンやイトーヨーカ堂などで販売されているのが、好セールスを記録。完売状態だと述べていた。

 それも、大人を意識したデザイン性が発揮された。アパレルの柄の一部に、さりげなく、それを用いることで、他の服とも合わせやすい。大人の女性でも手に取りやすいのだろう。

PLAZAという拠点を使ってキャラを最大化

1.PEZはパルなどのファッション系でもブレイク

 その他、スタイリングライフ・ホールディングス プラザスタイル カンパニーは、小売店の「PLAZA」を運営を運営していることでも知られる。ただ、彼らはライセンス窓口としての顔もあるのだ。輸入雑貨の仕入れに起源を持ち、若い女性に、カジュアルな印象を持たれるイメージ。それを活かして、キャラクターの価値を最大化させるというのが真の狙いだ。

 ラインナップを見れば「PLAZA」らしさが顕著。輸入雑貨のようなテイストで、洗練されたコンテンツが多い。PLAZAのお店頼みというよりは、目利きセンスが主に、ファッション色の強い企業との親和性が高く、受け入れられているのだ。例えば、PEZがそうである。

 これ自体はお菓子。しかしながら、そのお菓子のデザインをモチーフにして雑貨のライセンスを呼びかけた。このアメリカンカジュアルなテイストを使って、売り場の雰囲気向上に寄与してもらう。

だから、そのライセンシーにはどのようなところが名乗りを上げるかというと、パル。同社はアパレルなどを手がけている。(下記記事参照)

参考記事:チャオパニックティピー お客様をHappyにする 素敵な“デジタル”シフト

 ファッション系のアイテムを数多く揃え、直営店も構えている。だからそこで手がけたのは「PAZ」のイラスト入りバッグなどである。ほら、めっちゃ可愛い。

 素材を生かすデザインと、デザインを引き出すコンテンツのなせる技である。

2.スポンジボムはドムドムバーガーのキャンペーンに起用

 同じく海外テイストが心をくすぐる「スポンジ・ボム」。海底都市を舞台にスポンジ・ボムとその仲間たちが、様々な出来事を巻き起こすギャグアニメである。実は、最近、「ドムドムバーガー」のキャンペーンに起用されたことを教えてくれた。その理由をスタッフの方に聞いて驚いたが、元々、これらのキャラはバーガーショップでアルバイトしている設定だからだとか。何が接点になるかわからないものである。

 ドムドムバーガーでしか出会えないスポンジ・ボムが手に入るなどのキャンペーンの開催である。アニメさながらに、キャンペーンで店を大いに賑わせたようである。

「ぽてぽてこぶた」着々と育つ

1.ぽてぽてこぶたは漫画にアニメに書籍化も

 キャラクターにとって、アニメなどでその世界観を伝えることは重要である。そこで、話題を集めているのが、エイトエンターテイメントの「ぽてぽてこぶたちゃん」である。こぶたちゃんは手乗りサイズのぶたである。色々なことに好奇心を持って、失敗する姿も愛らしい。

 2022年に入ってからは漫画がはじまり、その後、アニメーションもスタートして7月には「ぽてぽてこぶたちゃん」(著:ふじもとめぐみ)で書籍化も実現。今ようやく軌道に乗り出したキャラクターである。

 象徴的な可愛らしいシーンなどはありますか?そうスタッフに聞くと「川にものを落としてしまうシーンで、3種のぶたがそれぞれ違って可愛い」と微笑んだ。

2.テーマとキャラ設定が奏功してブレイクがある

 川にものが落ちた時の3種のキャラのリアクションの違いが可愛いのだという。「こぶた」は食いしん坊で、それを残念がって眺める。「くろぶた」は怖がりなので、落としてしまったこと自体を怖がっているのだそう。そして、「しろぶた」はキラキラしたものに目がない。だから、水面のキラキラに感化され、そこに映った自分のキラキラ具合に感動するというのである。

 三者三様の全く異なる微笑ましいエピソードが、この物語をほっと心和ませるものにしているのだろう。

 コンテンツとして何が素材になるかは様々で、多種多様。マスキャラクターでなくとも、SNSを起点にブレイクすることも考えられる。この時代、どこに宝の原石が潜んでいるかわからないというのが本音だ。従来のようなキャラクターとは一線を画したキャラクターの登場と、その育成が求められる時代に入ったということだろう。

 今日はこの辺で。

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