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チャオパニックティピー お客様をHappyにする 素敵な“デジタル”シフト

 「そうです!今フォロワーが4900人で、もう少しで五千人なんです」え?普通にアパレルショップに佇むスタッフが、実はInstagramでファンを抱える“プチ・スター”なんだ。何気なく、カメイドクロックのプレス向け内見会で、声をかけてきた女性が“プチ・スター”なんて。パルが運営するブランドショップ「CIAOPANIC TYPY(チャオパニックティピー)」でそんなキュートなスタッフの話を聞きながら感慨に耽った。このお店を運用するパルの今風の戦略が奏功しているのだと想って。

チャオパニックティピー のリアル店で デジタル の魅力感じて

1.CIAOPANIC TYPY(チャオパニックティピー)とは

 「CIAOPANIC TYPY(チャオパニックティピー)はファッションブランド。パルという会社に馴染みのない人でも「3COIN」を運営している会社だといえば、想像がつくかもしれない。

 「私たちの世代でパルといえば、ファッションのイメージが強い。だから、私もファッションに憧れて、この会社に入社したんです」。そう話してくれたのは、先ほど“プチ・スター”と讃えさせてもらったスタッフのユキノさん。若干まだ23歳である。

 彼女が案内してくれたのはカメイドクロック店。ここには同ブランドの大抵の商品が並んで、旗艦店に近い印象である。多くは仕入れではなく、製造小売のスタイル。察するに、お客様のデータから生産数を読みKPIを設定して、適量作っているはずなので、在庫管理がしやすいはずだ。

2.自然に家族を思わせる設計

 「ここ最近のトレンドでいえば、カラーものですね」と教えてくれた。「このマネキンが着ているお洋服、グリーンですよね?カラーの中でも今はグリーンを推しています」と言って奥へと案内してくれた。あ、ホントだ。カラーで季節性を出していて、恐らくそれで限定感を出し生産数を調節しているはずだ。

 入り口付近にはそうしたレディースの商品が並んでいる。奥へ進むとキッズ向けのアパレルも並んでいる。なるほど。自然な流れで、お客様はこれがファミリー向けに提案されたブランドであると認識するだろう。

 中にはアウトドア商品も。男性、女性と区切ることなくファミリーと対象を広げた分だけシーン提案を重んじる。価値観に共感するお客様を増やす戦略。だから、この後でも話すがユキノさん取り組みが最大化される。「パルの中でも売上は好調なブランド」と胸を張る。

3.生産性高い運用だから挑戦もできる

 おしゃれながらも、値ごろ感のあるアイテムが多い。上記に書いたが製造小売の強みを活かして生産性の高いブランド運営を行なっている成果。店を絡めての生産性の高さは、彼女の言葉からもわかる。

 「勿論、店頭でも販売するのですが、ないものに関しては積極的にECをお薦めしています」と。在庫の連動ができている。かつスタッフもそれを活かす形で教育が徹底できていて、機会損失を行わない。その仕組みが構築されているから、この言葉が出てくるわけである。

 今の言葉の通り、「チャオパニックティピー」はパルが扱うブランドを一堂に介した自社ECサイト「パルクローゼット」で運用されている。

 非常に効率が良いのはポイントを連携させて、リアルとネットを融合させる。同時にサイト起点に、各ブランドを行き来させる。それがお客さまにとっての付加価値を高める結果になるわけである。

4.生産性の高さはデジタルを上手に活用してこそ

 これが生産性の高いブランド運用へと繋がっていく。その中にあって、改めてリアルの意味を考えてみると、旗艦店的側面を持つ、これだけの大きなフロアの価値を思う。歩き回って、触って試着するなどのリアルならではの利点を訴求できるからだ。

 「お菓子もあるんですよ!」と彼女のトークもノッてきた。利益率を確保しているから、そんなチャレンジも可能だ。子供には嬉しい配慮で、大人には店を飽きさせないアクセントになる。縦割りにカテゴライズされる事なくシーン訴求がしやすくなるからリアルの価値を底上げする。

 もはやECとリアルを分ける発想はなく、互いの強みを大事に、価値観を訴求しているのだろうと思う。当たり前に両方の価値をうまく取り入れながら、収支を考えて、生産性の高い運用をしつつ、顧客満足度を高めるための工夫を重ねていくだけの事だ。

スタッフの才能が店の価値となる

1.自分でSNSで工夫して人気者になっている

 その中にあって、伸び伸びと、ユキノさんのような才能がSNSを通じて発揮されている。彼女に会いにくるお客様もいるという話。それは彼女の価値観に共感して集まってくるわけで、その証拠に、比較的、若い20代前半や高校生の女の子が多いという。(あれ?冒頭、5,000を超えそうと言っていた。けれど、記事作成時には超えていた。すご)

https://instagram.com/ykn_typy?igshid=YmMyMTA2M2Y=

 「え?それって皆はそれを何で知ったんです?」と聞くと、「インスタグラムのお勧めに出てきて、そこで『可愛い!』と言ってもらって(笑)フォローしてくれています」と教えてくれた。会社のプッシュでもサイトの力ではない。SNSの力で彼女自身の感性がファンを引き寄せた格好で、心から敬意を送りたい。

 ユキノさんに聞けば「とにかく毎日、投稿することを意識しています!」と言うから、「だって、365日全部、服を変えるわけいかないでしょ?」と思わず僕は尋ねる。

 でも「コーディネイトをみせる事は勿論、していますが、その洋服にも限りがあります。だから、カフェなどに行ってそれらを掛け合わせます。上半身だけ撮って、カフェの風景と。そうやってバリエーションを豊富にします」など、その工夫を楽しそうに話してくれた。なるほど!!感心した。

2.開かれた個の可能性を企業はどう活かす?

 彼女自身が別にお金持ちのお嬢様でもなく、商品点数を持たずとも、バリエーション豊富に見えるのは、自らの工夫の賜物であり、それが実ってそれだけのフォロワーがいる現実である。

 でも彼女だけではなし得なくて、要は店員であるという事実がその士気を上げるきっかけづくりをしてくれている。そうやって個々も育つ。この話は誰もが価値を持てて、それを最大化させていける世の中を思わせる。

 思うに、これからショップというのは、芸能事務所のようなものになっていくのかもしれない。一人ひとりを尊重し、個性が発揮されるほど、そのスタッフに会いに来るなどして、それがリアルの価値を補完する。そのブランドを一層好きになるから、それも会社にもスタッフにも店にもwin-winである。

 パルがデジタルを効果的に使って、生産性高くブランド運営している。そこで成果を出すとともに、ファッションブランドという価値観の生まれやすい箱を使って、プチ・スターの誕生を後押しする。誰から言われることもなく自然に、スタッフは自分を向上させる。さらには、それはファンのおかげである実感が、お客様と心通わせる意識を高める。シンプルだけど、アパレルにおけるこれからの成功の方程式を直感したのであった。

 ユキノさん、ありがとう。入社2年目だからこそ、純粋に伝わる事も、気づきも多かった。

 今日はこの辺で。

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