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au PAY マーケット 180%成長 八津川社長 が見据える未来

 世界的にネット通販の躍進ぶりが目立つ。だが、国内においてもそれは例外ではない。ショッピングモールにおいては「経済圏」が謳われ、それが差別化要因となっている。最近、そのカラーを鮮明にしてきたのが「 au PAY マーケット 」だ。追い風ムードの中で経済圏はプラスに作用しているのか。それが気になり取材を行った。答えてくれたのはauコマース&ライフ株式会社 代表取締役社長 八津川博史さんである。

流通総額 YOY180% au PAY マーケット 八津川社長 成果を語る

1.au 経済圏構想がちょうどコロナ禍にプラス作用

 「au PAY マーケット」というのは2020年春に「au Wowma!」から改称。その名の通り通信キャリアのイメージが強い「au」をオープンな存在にした。それにより、お客さんの利便性を向上させ、グループ全体の相乗効果を図っている。

 実際、その効果を推し量る上で実績を確認してみた。八津川さん曰く、2020年4月〜9月期の実績で「au PAY マーケット」の流通総額はYOY(昨対比)で180%と順調な伸びであった。

2.スマートパスプレミアムの存在感

 その要因として「コロナ禍におけるeコマースマーケットの拡大」は間違いない。そう言及しながらも「au経済圏」に関連して八津川さんが強調したのは、スマートパスプレミアム会員(月額499円)の存在。同会員は、映画・音楽などの聞き見放題などエンタメが充実。ネット通販においては、送料無料やポイント還元の特典を備えている。

 元々、通信キャリアのメンテナンスサービスの色彩が強かったものを、グループ全体でその価値をシェアする形となった。その効果の数値としては、KDDI株式会社の2021年3月期第1四半期決算を見ると分かりやすい。スマートパスプレミアム会員数が994万人と増加傾向を示しているのだ。

ライブコマースに見る 経済圏の魅力

1.ライブTVはKDDIグループの総力を結集

 とは言え、彼らの経済圏としての他との違いは一体、なんだろう。思うにKDDIと関連会社との「距離感」ではないか。最近「au PAY マーケット」内にはライブコマースコンテンツ「ライブTV」を設けている。

 先日もここで、ロンドンブーツ1号2号 淳さんを司会に据え、夜空の星のもとで「よなよなエール」でお馴染みのヤッホーブルーイングを題材に番組を配信。「ライブTV」の番組制作にあたっては、KDDIとauコマース&ライフでプロジェクトチームを組んでいる。

 つまり、通信の知見を活かした番組の制作力と販売側の両面が功を奏した。同番組内で紹介された商品は1万セット売れるなどの結果が出たのである。その後も、アディダスなどとも番組を行っていて、これまでとは違った側面から魅力を訴求している。

2.通信の強みと通販の強みを掛け合わせる

 KDDIとauコマース&ライフは、お互いのリソースを出し合うことで化学反応を起こした。何より、それを成果に繋げたという点が大きい。

 彼らは、5Gを見据えて、スマホ上のコンテンツの魅力をどう表現するか。KDDIも積極的に関わる理由は、そこに意識が向かっているからだろう。その意味で、新たなコマースの世界を創造して欲しい。 

 また、8月からモールとしては初めての取り組みも見せた。商品ページトップの画像掲載位置に動画を掲載できる機能である。スマートフォンまたはアプリで視聴できるようにした(一部店舗からテスト的に導入を開始している段階)。これも、彼ららしい取り組み。画像だけでは伝えきれない商品の魅力をより深く伝えられる。他にはない、彼らなりの徳利の挑戦と受け止められる。

例えば、このような感じだ。(スマートフォンまたはアプリ見て欲しい)

https://wowma.jp/item/359048004

乃木坂46が世代問わず、お客さんを導く

1.CMに関して乃木坂46を起用し徹底

 そして、これらを盤石にするべく、「au PAY マーケット」自体への集客にも投資を行い、代表例が春先からの「乃木坂46」をイメージキャラに据えたキャンペーン。その実績について、八津川さんは教えてくれ、成果を語った。

 彼曰く「現時点で注力しているのはWEB上での戦略」。

 例えば、10月15日から乃木坂46を起用して『「au PAY マーケット」を初めて利用するお客さん3万人に1000円のクーポンを進呈する』という内容で3パターン映像で作成。

 その結果、初日で19万再生、当日のTwitterの急上昇ランキングでも3位となるなど、話題を集めた。3本合わせた動画の再生回数は600万回を超えている(12月1日段階)。GoogleのYouTube広告での評価を示すAPACで5位にランクインしたほどだ。

2.コンテンツを強みに経済圏を通してコマースに誘導

 今後も「au経済圏」としての戦略は続くとしており、2月からのクレジットカードの強化を挙げている。「au PAYカード」にゴールドカードを投入した。関連サービスの利用と合わせると、最大で17倍という具合に、規模の大きめなポイント還元策を普段からできるようにして、Pontaポイントとの相乗効果も最大化させるという。

 「au」は、元は通信キャリアだが、これからはネット通販や動画、音楽など通信の進化を通して広がる「コンテンツの魅力」がユーザーにWow!な気持ちをもたらし、エンゲージメントを高める。八津川さんの話を聞くに、そんな姿勢を打ち出していくことになりそうだと思った。

 5Gが近づいていることもあり、通信の近未来はそこにある。通信から派生した経済圏としてはそれがしっくりくる。そこに繋げる要素として、リアルな世界でのスマホ決済「au PAY」での日常使い、経済圏のサービスを使うほどに貯まる「Ponta」でのポイントの存在は大きい。

3.日常使いの利用増がプラスに作用するか

 eコマースは大事な経済圏の他のコンテンツと同様に、今まで以上に主役に立たされる。ただ、ジャンルによっては「au PAY マーケット」はまだ成果が小さいというショップからの声はなくはない。

 昨日発表された売れ筋のランキングでは10アイテム中6アイテムが食品で、その強さを発揮。また水やコメなどがランキングの上位に占めた。つまり、日常使いとしての存在感は示し、生活に根付いている。そんな好材料も多いことを明らかにして自信を見せた。

1位クリスタルガイザー 500mL×24本 2ケースhttps://wowma.jp/item/309350884
2位ハッピーミックスナッツ 850ghttps://wowma.jp/item/398804868
3位こしいぶき 10kg(5kg×2)https://wowma.jp/item/399464894

 今後は通信の持つ可能性とともに、多くのジャンルを飛躍へと導いて欲しいと思う。追い風もあって、今まさにKDDIとauコマース&ライフの「距離感」は良い相乗効果を生みつつあるからこそだ。通信の進化がもたらす未来のeコマースのあり方を思い、彼らには期待したい。そのポテンシャルも十分にあると思うから。

 今日はこの辺で。

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