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八ヶ岳の四季折々の「時( HOUR )」を感じる 石鹸 HOUR

 「てっきり泡という意味かと思っていたら、そうじゃないんですね?」僕がそういうと、その商品の担当者の方は、「日々の気候に合わせて作るという意味なんです」と答えた。地域の価値を活かすというのも大事な文化だし、それをものづくりで表現することも大切なことだと思って、その「HOUR」という名の石鹸を手に取った。

八ヶ岳 の時を感じる洗顔 石鹸

 日々の気候に合わせて作るとはどういうことか。実はこの石鹸は八ヶ岳の麓、長野県・富士見町発祥で、地域の人々や営みを通じて出会った素材をベースに作っているのが、石鹸。

 中でも、このブランドを運営するAtelier Scrambleという会社は手作りの石鹸にこだわり、この地域の天然の素材を採って、この洗顔用の石鹸を作ったのである。天然の素材ゆえに、その時の日々の気候の変化を敏感に受け止めて商品に活かす、というわけで、日々の気候に合わせて、という冒頭の言葉に繋がるというわけだ。

 八ヶ岳と南アルプスを一望できる高原の町で採れたハーブや町内で作られる素材を使いながら、「コールドプロセス」という製法で作っているのだそうで、昔からある製法ながら、手間暇がかかるものなのである。

 「コールドプロセス」について、触れると植物性油脂を使い、油脂に苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)溶液を加えて撹拌し、加熱せずに反応熱だけで鹸化(けんか)させる、という具合で、素人感覚ではちょっとわかりづらいかもしれない。

 ただ、間違いなく言えるのは、こういう製法で地元の素材だけにこだわって、作ることで、その石鹸は、あらためて、その地域の価値を再確認することとなって、それは生産者の価値をこれまでとは違った形で、引き立てることになるわけだ。

 植物を植物として捉えるだけではなく、石鹸にして、違う価値を訴求する。富士見町の冷涼な気候や美味しい水を利用しながら、1ヶ月ほど熱成を経て完成するこの石けんは、その土地でしか得られない奥深さがある。

 HOURは先ほども、四季折々の時を感じると共に、それを感じて泡立てるその一瞬の時を豊かにするという想いもあって、ここにかける熱量はとても高い。そうか、ものづくりは、地域への愛をカタチにすることもできるのだなと思った次第である。

 今日はこの辺で。

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