巣ごもり“美容”の 実態 スキンケア需要 ライブ配信重視
新型コロナウイルス感染症の拡大防止に伴い、その多くが 巣ごもり することとなり、特に影響を受けたのが 美容 ではないか。そこで、マーケティング事業を展開する トレンダーズ 株式会社が、20~40代の 女性 1000人を対象に、緊急事態宣言解除後(6月時点)の、「美容」に対する意識や 実態 を調査したものをここで紹介したい。
巣ごもり で変貌 美容 に対する女性の 実態 調査
トレンダーズが行うこの調査では、調査対象者に、周囲の女性と比較した自身の美容への感度の高さを「高」「中」「低」のいずれかで自己評価してもらうことで、美容感度の高さごとの実態にも迫っているのだ。
コスメカウンターをはじめとした店頭での接客販売や、記者やファンを招いておこなうリアルイベントの開催も今や難しくなった。そのなかで、多くの美容メーカーが、これまでとは違った生活者へのアプローチ方法を模索しているし、そこで、女性の意識とともに、環境も、使われる商品も変化してきていることがわかる。
非常に面白いのがコスメの捉え方が、大人女子と女子高生とでは、いずれもコスメには興味があるのだが、大人女子のがより実用性を意識した点で、異なる。女子高生はこちらの記事のようにエンタメ性が高い。
約3人に1人がメイクアイテムの購入減少
では、まず最初に。「現在(直近1か月)」と「新型コロナウイルス感染拡大前(前年同時期)」を比較して、メイクアイテムの購入にどのような変化があったのか。
その結果、全体の約3人に1人(33.1%)が「減った」と回答した。美容感度別に見ると、「減った」と答えた割合が最も多かったのが高感度層(45.5%)。中感度層では35.5%、低感度層では23.7%となっていることから、美容感度が高い人ほどメイクアイテムの購入頻度にギャップが大きいと考えられる。
一方で、メイクアイテムの購入が「増えた」と回答した人は、全体のわずか3.9%にとどまる結果となっている。
美容高感度層の約7割が「スキンケアに力を入れるようになった」と回答
メイクアイテムの購入が減少傾向にある一方で、「新型コロナウイルス感染拡大前(前年同時期)と比べてスキンケアに(より)力を入れるようになった」と回答した女性は全体の約4割(37.3%)に及んだ。美容感度別では、高感度層が約7割(67.3%)となっており、中感度層(39.7%)や低感度層(16.9%)と大きな差が出ている。
さらに、スキンケアアイテムの購入についても聞いたところ、「増加した」と答えた人は全体の約5人に1人(17.7%)。美容高感度層では、約4割(35.3%)が「増加した」と答えた。
「メイク崩れ」に「マスク焼け」…マスク着用による新たな悩みも
次に、「現在(直近1か月)、気になっている美容関連の悩み」についても調査。その結果、「マスク着用中のメイク崩れ」(高感度層:62.5%、中感度層:48.4%、低感度層:29.2%)や、「マスク着用中の日焼け」(高感度層:66.5%、中感度層:57.1%、低感度層:39.7%)など、マスク着用による悩みが「気になる」という回答が集まった。
また、「現在(直近1か月)、マスクの着用による肌荒れを気にしていますか?」という質問でも、「気になる(※)」と答えた方が一定数(高感度層:67.2%、中感度層:53.0%、低感度層:35.2%)おり、高~中感度層を中心に、マスク着用による新たな悩みが深刻化している様子がうかがえる。
美容情報で、SNSやクチコミサイトでの収集が増加
続いて、「現在(直近1か月)」と「新型コロナウイルス感染拡大前(前年同時期)」を比較して、美容情報の収集源がどのように変化したかを聞いた。その結果、「店頭の情報」(増えた:3.5%、減った:31.8%)や「(オンライン以外の)リアルなクチコミ」(増えた:9.6%、減った:19.9%)は、情報収集源とする人が減少。
その一方で、「Instagram」(増えた:23.9%、減った:4.5%)や「YouTube」(増えた:19.2%、減った:5.1%)をはじめとした、オンラインでの情報収集は増加していることが分かりました。
約3人に1人がインターネットで「ライブ配信」を視聴
外出自粛期間を経て、美容情報を求める人にとって存在感を増しているInstagramやYouTubeなどのオンラインクチコミ。ですが、その接触の仕方にも変化が生じているようだ。
特にコロナ以降、注目を集めているのが「ライブ配信」で、今回の調査でも約3人に1人(32.5%)が「現在(直近1か月)、インターネットでライブ配信を視聴することがある」と答えた。
具体的に、どのプラットフォームでライブ配信を視聴しているかを聞いたところ、1位が「Instagram」で70.2%、2位が「YouTube」で63.7%となりました。今後、InstagramやYouTubeにおけるライブ配信市場にも注目が集まりそうである。
これらの調査データは、巣ごもり時代の 美容の価値観を示すものであり、手入れなどにも関わるし、 情報発信の仕方にも関わるもの。現状を見る限りにおいては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が長期化する可能性が高くなっており、「with コロナ」と捉えて、変貌する美容環境に、企業もあわせて、施策を考え、進めていくことが大事だろう。