Tシャツでアーティストの才能を感じよ 京王百貨店 新宿店 美術館のようでいてエンタメ的
まるでミュージアムのようで。作家との関係を相互に楽しめるエンタメ的な拠点のようでもあった。京王百貨店 新宿店が7月28日から8月3日まで「クリエイターズTシャツ展」という催しをやっている。その着眼点に興味が湧いたのだ。
京王百貨店 に26名のアーティスト Tシャツで集う
そこでは26名のアーティストが集結。真っ白なTシャツに各々の作品を印刷して、ハンガーにかけられ、展示されている。リアルな場所でこれだけの作家の作品が一堂に会するのは、圧巻である。それぞれの作家性により、個性が全く異なる。だから、それ自体でも飽きることはないだろう。
Lemon&sugarを筆頭に鈴木ズコさんの王様感たっぷりの猫、福士悦子さんのキュートなリス、みやかわさとこさんの色彩豊かなキャラ。記事でも取り上げたレトロポップ調のtanakasaki さん。ガーリッシュでアートチックでファニーな猫が印象的なさとねことさん。この人もか〜!というぐらいに皆、集結している。
作家の魅力をサイトと連動して掘り下げる
Tシャツがかかったハンガーの上にはQRコードと作家の名前のポップがついている。つまり、それが誰の作品であるかを分かるようにするわけだ。それとともに、関心のある作家に関しては、そのQRコードで飛んだ先に、その作家の作品がある。だから、両方をみる事でより深掘りできるような設計になっている。
購入することもできるが・・・
さらに、展示されているTシャツとは別に、販売用のTシャツも用意されている。これがこの催しの真骨頂。先ほどの経緯で、作家に興味を持ったお客様はそこで注文をできる。また、その中身が面白い。
QRコードで飛んだ先の各作家の作品は、その場にあるプリント機材に全てインプットされている。だから、それらをTシャツ上好きな配置で購入することができるのである。一人のアーティストの2種の柄の場所とサイズを工夫して、3パターン用意している。
作家の数が26名。それらのバリエーションを考えると、オリジナリティのあるTシャツができるのではないかと思う。他人と被ることがないのではないか。
カスタマイズもできて一生の思い出に
しかも、驚くのは、専用のプリンタをその場に用意している。ゆえに、約5分〜10分ほどでそのTシャツが仕上がる。僕は思わず「それで乾くんですか?」と聞くと、Tシャツの素材を敢えて、乾きやすく発色の良い素材を使っているので、それは問題ないとのこと。
一応、1柄3300円に、もう一柄、追加する度に1100円を取る形式にしている。それゆえ、上記の3パターンで購入する場合は、4400円となるわけだ。
よく考えたものだと思う。単純に、色々な作家とのセレンディピティ、偶然な出会いを楽しむのもよい。そして、それで魅了されたユーザーはその場でTシャツを作り、そのカスタマイズに心を躍らせたり、作るまでの過程に好奇心を抱くのも良いだろう。
まるでミュージアムのよう。また、作家との関係を相互に楽しめるエンタメ的な拠点のようでもある。そう書かせてもらった理由がおわかりいただけただろうか。僕はこの場にやってきて、露店に並ぶ、商品を吟味する、夏祭りのような楽しさが、ここにはあると思った。Tシャツをキャンバスに、作家自身も、はしゃぎつつ、弾ける才能を、堪能してはいかがだろうか。
今日はこの辺で。