多くの人が見守る中での生配信 前代未聞のライブコマース 伊豆河童と水郷のとりやさんと共に「チームメイト」オフ会 舞台裏(中)
僕の記事に共感してくれる人たちで、形成されるチームメイトという名のコミュニティ。そのオフ会にそのメンバーが集まり、皆が聞く前で、僕と人気2店舗が一緒に行ったのは、なんとライブコマースの生配信であった。目の前の観客を意識しながら、モニターに向かって、ライブコマースをするという前代未聞の取り組みである。それはその前の西野博道さんの講演で既に満員となり熱気に溢れた会場をさらに熱狂に包んだ。
8時だヨ!全員集合になぞらえて
賛同してくれたのが、「ところてんの伊豆河童」栗原康浩さん「水郷のとりやさん」須田健久さんの2人である。勇気あるお二人がそのライブコマースで見せた良い表情を先にお見せしよう。上が栗原さん。下が須田さんである。
さて、それをやる決意をするなり、僕はこの生配信を「18時だヨ全員集合!」とネーミングした。それは往年の名番組「8時だヨ全員集合!」になぞらえて、観客を惹きつけつつ、茶の間も湧かせるそのイメージ。それを連想させることで、来場者に楽しんでもらおうとしたわけだ。
ただ、楽しむだけではない。前提としてそれ自体に学びもある。ライブコマースに焦点を当てた理由。それは、この記事を読む人を含む皆が「誰でもできる」から。これまでなら音声ミキサーが必要で、素人には難しかった。
本当にスマホ一つでできちゃうのか?
けれど、今では、専用アプリを入れれば、手持ちのスマートフォンでできてしまう。このコミュニティの結束力なら、その場でできるんじゃないか。そう提案をくれたのが、フューチャーショップの安原さんだった。彼らは自社ECのプラットフォームにして「Live cottage」というライブコマースのオプションを持っている。
だったら、誰でもできるリソースでどこまでできるのか。極論、このオフ会に来れるか、来れないかに関係なく、皆、そこでひとつになれる。それを見てもらって、いいなと思えば、みんなやればいい。僕もそう思って企画したのである。
上記の写真の通り、同社でライブコマースに携わる 稲生 達哉さんや内海 真由子さんも駆けつけてくれた。表舞台には彼らは顔を出さない。けど、配信を裏で支えてくれる縁の下の力持ちである。彼らの存在も見逃せない。
裏方の頑張りに光を当てたいからBACKYARD TOKYOで
そういう人たちで作り上げる場所だからこそ、その収録会場として、ふさわしいと選んだのが「BACKYARD TOKYO」。運営元はECサイトで多店舗展開を支援する「クロスモール」を手掛けているアイルだ。何よりこの施設へのアイルの想いが決め手となった。元々、この場所はアイルの取引先のショップの物流拠点である。
写真で伝わるだろうか。JR神田駅の高架下に設けられた場所。その場所を自らの会社の大事な拠点に位置付けて、設置した理由。
それは、現場目線を知るにはふさわしい場所だと考えたから。その地で、名前の通り、裏方の人に光を当てるイベントなどを行い、その価値を知らしめる。そうすることで、やってみようと思う子供がいたり、自分の仕事に誇りを持って欲しいと思ったから、この拠点を作ったのである。
だから、来場者が、この施設で、ライブコマースの裏方がどれだけ動いて、成立しているのかを、その目で確認することに意味があると考えた。イベントを通して、アイルがやりたかったメッセージを間接的に伝えられたらと、僕は考えたのである。協力してくれたアイル本守さんには、深い感謝をしたい。
話を聞き出す方が自然にみえる
ここまでの土台ができたところで、さあどういう形で配信しよう。・・そこで問題が起こる。「ところてんの伊豆河童」栗原さん「水郷のとりやさん」須田さんのいずれも、実は、ライブコマース初心者。二人は「だからさ・・・」と言って、こう続けた。「石郷さん、司会してくれたら、助かるよ」。
稲生さんもうなづいて後に続く。「店舗さんご自身が一人でお話しされるよりも、話を聞き出す方が良い。適任だと思います」と。え?マジで?緊張するよ、それ。
基本、縦長で配信し、そして右下に写真と共に、商品が表示される。だから、見ている側は、それをタップするだけで、自社ECサイトへと飛び、購入することができる。
レクチャーを受けたが、まずは、何を商品として選定し、それはそのお店にどんな価値を伝えたいかを整理することが大事だ。焦って手段の話を聞こうとするけど、何を素材にするかが前提にないと、意味がないからだ。
我々として、共通認識にあったのは、ちゃんと思いを伝え、コミュニケーションを取ろうと。ライブコマースというと、一回の配信で何千万円といった中国でのイメージを連想する人もいる。だが、それは一側面で、上の写真の通り、会話を通して、相手が見えてくる。それが大きくて、ライブコマースは関係を育む手段と捉えた方がいい。
素顔を引き出すことに徹しようと決意
だから、直接語りかけるように、店舗が話せる環境を作り出すことが大事。店舗が出してきた商品を素材に、彼らの素顔を引き出すこと。僕はMCとして、そう心に決めるわけである。
僕を含めて、出演者の全員が初心者であり、それで栗原さん、須田さんと話すうち、今回は、台本を作ることにした。とはいえ、上手い流れがインスピレーションとして浮かばず、出来上がったのは2日前のことだった。
もうその時には「BACKYARD TOKYO」ではライブコマースが見やすいような席の配置を用意してくれていた。このような感じだ。
フューチャーショップは事前にその机の上に、固定型の自撮り棒をおいて、そこにスマホを装着していて、準備完了。確かに、これだけで全国津々浦々、配信できてしまうというのは楽である。
「夢アド」柊木まあやさんの出演が決定
実は、どういう筋書きで話すかを決める最初の頃の打ち合わせで、「水郷のとりやさん」須田さんはこんなことを教えてくれた。
「撮影の場合、食品において試食は非常に大事だと思うんです」。
これは、両店舗に共通することなのだが、イートインのお店を持っている。その関係で、お店でテレビ取材を受けることがしばしばあって、それを実感しているようなのだ。
つまり、共通して、芸能人などが食べている様子を見て、ダイレクトにその反応を知っている。身をもって、「食べる」という行為の重大さを実感しているから、率直な気持ちをぶつけてくれたのだ。
だから、「惹きつけられる人」が食事をすること。その大切さを切々と語って、教えてくれたのである。
僕はそれを言われてから、しばし考え抜いた。そして、一つの決断に至る。僕じゃ役不足だなと(笑)。自らのツテを使って、アイドルを呼ぶことにした。それが「夢みるアドレセンス」柊木まあやさん。
利便性の高さはこうして生まれる
ようやく彼女が出演できることが決まった。ほっとするのも束の間、「そりゃ大変です」とフューチャーショップから言われる。なぜ?
「出演者は3人になったとしても、マイクは2個しか使えません!」
つまり、トレードオフなのである。スマホひとつで日本中に配信ができる手軽さ。それと引き換えに、使えるマイクが2個と限界がある。そこで編み出したのが、こちら。まずはワイヤレスマイク一つは店舗が持つ。こちらは襟につけたり手で持ったりして、一人で使う。
そして、僕は、ネットでダミーのハンドマイクを購入したのだ。それはハンドマイクに、残った一つのワイヤレスマイクを巻きつけるためである。そうすれば、僕と柊木さんで交互に使えるようになる。写真を見てほしい。ほら、巻きつけているのがわかるでしょう。
その着地を見出すまで、柊木さんを呼んだ手前、どれだけ僕は焦っていたか(笑)はいうまでもない。
時はきた!
そして、その瞬間が訪れる。
準備は整った。会場内の音声は、アイルが用意したマイクが拾ってくれている。MCの前にマイクがあるのがわかるだろう。これがあるから、そのまま、来場者の耳に入ってくる。
若干、実際の配信とリアルでは若干の時間差があるとはいえ、そのおかげで、会場に来た人は、スマホをミュートして、会場内に耳をすませば、両方を臨場感たっぷりに聞くことができる。リアルと配信を行き来しながら、その瞬間を楽しめる設計になっているわけである。
音量に関してもアイルは抜かりなくチェックをしている。
BGMを流しておき、会場内にリラックスな感じを出しつつ、その音はワイヤレスマイクのおかげで、ライブ配信では拾わない。皆が一つに慣れているのは、こういう配慮のおかげだ。よくできている。
というわけで、配信の方を見てもらい、その上で当日の舞台裏と終わった後にも目を向けてみたいと思う。ここから先の人気店舗の活躍は、下の画像をタップしてみて確認してみてほしい。※アーカイブでもみれる。
「それでは今日の主役、人気店舗の店長をお呼びしましょー!どうぞー!!」。
緊張気味に声を張り上げる。さてその中身は成功したのか、どうか。
今日はこの辺で。・・・・と言いつつ、結果が気になる人はさらに「結果と実感」オフ会(後編)をご覧あれ。