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日本越境EC協会 JACCA 大いなる船出 日本企業が大志を抱き 世界の大海原へ

 越境ECという言葉は以前からあった。けれど、知識において偏りがあったのではないかと思う。それも一巡してトライする側も、それをビジネスにする側ももう分かった。コロナ禍を経て正しく、世界との向き合い方を「日本越境EC協会」(JACCA)で学べばいい。円高で特にニーズが高まるその中で、同協会は、立ち上がった。日本のEC企業が、世界でフラットにその名を轟かせるために。

ECを活用して今こそ世界へ

1.世界でもECが強い日本だから

 なるほどなと思った。この「日本越境EC協会」発足にあたり、パーティでの席上でのこと。まず挨拶に立った代表理事の恩蔵 優さんの言葉である。

 実は、世界ECランキングという分類があり、これは国別のECの市場規模を表したものだ。ここで日本は世界第4位に位置する。つまりECを通して上位国「中国」「アメリカ」などの国々とやりとりできれば、それはそのまま、日本企業の伸び代となる。つまり、企業の成長に直結する可能性を越境ECは十分に秘めている。

 その一方で恩蔵さん自身、20年近く、越境ECに関わって、ハードルが高い事も実感している。彼の元に寄せられる相談は年々増えている。どうすれば越境ECで成功を収められるのか。業者に任せたけど一向に売り上げが上がらない。そんな具合で、そこに対しては、彼も課題感を持っていたのだ。

2.越境ECを切り分けナレッジセンターとしての役目を担う

 しかも、昨今は、コロナ禍と円安が後押しして、関心の度合いが増している。恩蔵さんと同じく、それを実感していたのが、川連一豊さんである。彼は、ECのコンサルタントが集まる「JECCICA」代表理事。同じくJECCICAの客員講師で、NDCアジア代表取締役 出口允博さんとも常々、話していたのだ。

 そんな中、最近、恩蔵さんがエキスパートとして加入した。そこからは話が早い。三人一致して、その複雑さゆえ、一旦、ECと越境ECを切り分けて、議論をする必要性を思った。それが、越境ECに特化した「ナレッジセンター」の構想であり、この協会の根本である。

 ナレッジセンターとは、会社・組織のナレッジ(知識)を引き出し(収集し)、体系化して活用可能な状態で発信する「基地局」。つまり、そこに集まる人でそこに特化して解決に導き、越境EC全般の課題を解決していこうというわけである。

当初の予測の3倍成長「越境EC」

1.一刻も早く課題解決の場を

 かくして、川連さんは、日本越境EC協会の専務理事を務めることになった。彼は、今から遡ること、10年前の2013年の経済産業省の発表したデータを取り上げた。

 2013年時点での「2022年の越境ECの市場規模は“2.3兆円”」。ところが、昨年の同じく経済産業省のデータでは“6.2兆円”という発表である。つまり、当初の予測の約3倍の数字。これに皆さんは何を感じるだろうかと彼は語気を強める。

 昨今、円安で盛り上がっていて、問い合わせは増えているのに、課題が山積したまま。なぜだろう。その難しさはその課題解決を一企業でやるからだろう。どうしても、利害が生まれやすく、皆が公平に議論する「ナレッジセンター」になり得ない。そういう要素もあったから、三人は意気投合した。

2.中立公正に「越境EC」発展を考える場

 敢えて、越境ECを切り分けて“協会”という体裁を構えた。中立公正、フラットな立場で、必要な知見を持ち寄り、必要な人が集まる。そして、その実例を増やしていくことに価値を見出し、三人は決断したわけである。

 彼らは、発足にあたり、プラチナパートナー(月会費 20万円(税別))、ゴールドパートナー(年会費 30万円(税別) )、特別会員(年会費 15万円(税別))、一般会員(年会費 6万円(税別))の4段階に分けて、案内を行ったのである。

 さらに、勉強会も、中国部会、米国部会などと国ごとに分科会を作って、細かな対応を心がける。会員に関する情報は、Facebookページなどを通して、伝えていく。それとともに、月一回の定例会などでその集まる機会を作る考えだ。

もっと当たり前に「越境EC」ができる時代に

1.越境ECに精通する人からもここからの巻き返しに期待

 この発表披露パーティでは越境ECに関わる事業者から、多くのお祝いのメッセージも寄せられた。「遅いのではないかと思うくらいだ」。そう辛口のメッセージを寄せつつ、激励の挨拶をしたのは、4PX EXPRESS JAPAN 。

 同社はアリババグループであり、全世界のアリババに関連する物流サービスに関わっている。例えば、日本のお客様が中国の「タオバオ」などで商品を購入する時には、同社が運ぶことで、届けている。結果的に、世界の流通網を抑えているので、越境ECの物流に関しての知見は蓄積されているというわけである。

 その実態を見ているからこそ、代表取締役 謝郁安さんの言葉に繋がる。広がる可能性の裏返しなのだ。自らのその知見を、越境ECに取り組む企業に活かしてもらえば、そのハードルも下げる。それで、各々の持つ企業の可能性の最大化を図れたら、それこそwin-winである。

2.日本越境EC協会の船出は日本企業の本領発揮の狼煙

 このようにして、あらゆる知識と学びの機会が、実際の企業の事業に活かされてこそ、この協会の本領発揮と言えるだろうから、本当にこの日が、はじまりである。

 思うに、日本は島国ゆえか、その国内に対して執着している部分が強い。まさに、川連さんが話していたことでもあるけど、実はその間に海外企業もまた、日本市場にアプローチをしているのである。

 何が言いたいかというと、僕ら日本人が思う以上に世界は一つなのである。海外の人が当たり前に、日本人に商品を売るようになった時に、果たして、日本の企業は日本人だけを相手に商売をしていいのだろうか。そうなると、限界が生まれてくるだから、世界を一つに見て、そのマーケットをとりにいくことこそ、日本の発展だと思うのだ。

 そして、この船出が、日本企業の本領発揮の狼煙となることを切に祈りたい。

 今日はこの辺で。

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