リアルが常識?ネットが常識?“オークション”の変貌 GMO-SC プラットフォーム 好発進
僕らが「小売」と言われて連想するそれとは違ったマーケットがあって、例えば、車や美術品、花などを商材に、複数の買い手が集まり値付けで競争して商品を手に入れる、「オークション」(「せり」ともいう)のような場面でもEC化が進んでいる。GMOシステムコンサルティングから教えてもらったのは、その プラットフォーム を作って反響を得ているという話であって、僕らの想像を超えて、デジタルシフトは色々なところで起こっている。
需要を掘り起こした オークション の プラットフォーム
「最近、オークションのプラットフォームを提供したのですが、それが想像を超えて、問い合わせをいただいているんです」。GMOシステムコンサルティングからそう聞かされて、「オークション?」と気になった。
「GMOクラウドEC オークション」と言って、彼らが普段、GMOクラウドECとして自社ECサイトを構築できるプラットフォームを持っているから、その知見を活かして、オークションのプラットフォームを提供したというわけなのだ。
「オークションサイトは聞いたことはあるけど、オークションサイトのプラットフォームなど聞いたことがないし、それを必要とする業種はどんなところなのですか?」と僕。
「そうですよね、それもそのはず、あまり聞かないから問い合わせが来ているのであって、そもそもイメージがつきづらいのは、BtoBで表に出ないマーケットなのです」と同社。
実は地味だけど市場の大きい オークション 市場
「一番わかりやすいのは、中古車のやりとりですかね」と同社。
中古車を買い取る業者がいて、中古車を販売する業者がいたとする。そこで買い手に相当する「中古車を販売する業者」同士が値付けで競争して、中古車を手に入れるわけであって、これらのやりとりは主に、リアルで行われていたわけである。
ところがコロナ禍の影響なのか、これらもデジタルで行おうとする動きが生まれているわけなのだ。
とはいえ、そういうオークションサイトを企業がいざ一から作ろうとすれば、莫大な費用を要する。だから、GMOシステムコンサルティングの出番ということなのかもしれない。
同社自身、元々オークションを自社事業として展開しているパートナー企業がいるそうで、その企業と共同で開発して他社向けのオークションサイト構築のサービスとして提供できる目処がついたことからリリースしてみたというわけだ。
要望に応えようとした先にこのプラットフォームがあった
幸いにして、彼らの場合、冒頭から話したように、ゼロからではなく、GMOクラウドECがあって、日頃、多くの通販企業がその自社ECサイト構築ツールで運用されているから、それ専門にシステムエンジニアがいます。そういうサービスに関しても、要望があれば、作れるだけの知見がある。どちらかというと問い合わせベースでそれがあるから、その要望に応えようと作り始めたことで、開発者目線なのが専門家集団たる彼ららしい。
何より驚きなのは「GMOクラウドEC オークション」を使おうとすれば、初期費用で500万円は必要で、それでもそれはあくまで最低参考価格であって、実際はもっと費用がかかることがそうていされるわけで、それでも、このオープン以来、問い合わせが続いている。だから、僕は思うわけで、そこまでしてデジタル化せねばならぬだけの力が働いている、と。それが今という時代なのだ。
明らかに商売の常識が変わっているといって良い。
様々なところでのEC化が進んでいることを象徴する出来事。これもまたれっきとしたEC化である。話を聞くに、BtoB、特にクローズと言われる市場ではまだまだこういったデジタルシフトでチャンスを発掘できる余地があるのではないかと話していて、大いに伸び代があるということなのかもしれない。
今日はこの辺で。