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さらし の伝統が 台所 に新風を

 圧巻である。伝統あるさらし屋、株式会社武田晒工場は「さささ 和晒ロール」という商品で、僕らの想像を超えた新しい使い道で気づきと刺激を与えてくれた。「 さらし 」というと神事のお祭りなどで男性が着用している他、女性が胸を隠すために巻いている白い木綿である。しかし、これを彼らは敢えて 台所 に提案してきて、主婦をはじめとする人の心に古き良き“新風”を起こしたのである。

 通常、どの家庭にも存在する「キッチンペーパー」と「ふきん」の使い道に着目して、それらの間にあたる使い道を伝統的な「さらし」に置き換えて、提案したもの。それが「さささ 和晒ロール 」である。

 なお、この「和晒ロール Cut」にはミシン目がついているので、ベリッと手頃なサイズでさらしが切れる。ベリッが爽快である。動画を見てもらえると、わかりやすい。

 例えばサラダなどを作る時には、布ものに包んで、水気を帯びた野菜をギュッと絞ったりするが、これを簡単手軽に、べりッと取り出せたら便利ではないかというわけだ。

 よく考えれば、蒸したり、水をきったり、「こす」時にも重宝する。真新しい状態で常に、身近にあるというのは、衛生的だし、実は繰り返し使える仕様でもあるので、実はキッチンペーパよりもエコである。

 これに興味を示した女性にたまたま、聞いたところでは「案外、キッチンペーパーだと野菜を絞りづらかったりするんですけど、これならやりやすくてかさばらない」とニッコリ。確かに。

 基本的には「和晒ロール Cut(ミシン目あり) (¥2,200円+税)」の他、動画にあった縦型の「和晒ロール Stand(¥4,500円+税)」、ハンガー形式に引っ掛けられる「和晒ロール Holder(¥9,000円+税)」をそれぞれ別で売っているので、できれば用途に合わせて、買い揃えたい。

 勿論、最初のうちは「さささ 和晒ロール 」だけを買ってもいいだろう。ただ、全部揃えることで新鮮かつ便利で、清潔感のある台所シーンを追求するのもいいだろう。スタンドとホルダーにセットして何か作業をしながら「ベリッ」とやってみたい衝動にも駆られる。

衰退産業だからこそ奮起した「さらし屋」

 武田晒工場という会社は実は、創業80年の会社。なぜ、彼らが敢えて、こういう違った切り口の提案をしようと考えたのか。それについて同社は「昔、私たちのような『さらし』の会社というのは200社程ありました。けれど、今では10社程度しかありません。まさに衰退産業でもあって盛り上げたいという一心でその切り口に焦点を当てて、ブランディングしました」と話してくれた。伝統を引っ提げての挑戦なのであることがわかった。

 よくよく聞けば、今のようにキッチンペーパーが当たり前に売られる前には、さらしをこういう使い道で使うこともなくはなかったという。ただ、キッチンペーパーが当たり前になる程に、元のこういう使い道はどこか人の記憶からなくなり、そもそもこの使い道が途絶えてしまっていたわけである。

 変な話であるが、それがこうやってまた再び、かつての使い道を今風にアレンジして提案されると、かつての使い道を知らない人からは逆に新鮮に受け入れられることになって、かなりの反響が得られたというわけなのだから、本当にわからないものである。

 「さらし」そのものの価値はどれだけ経過しようと、変わらない。けれど、その価値を信じて、今に伝えようするその行動には「受け入れられるかどうか」という不安と、今に伝えるための工夫があって、それなりの覚悟と思い入れ無くしてはあり得ないことだ。愛ゆえに勝ち取った、「さらし」リニューアル。昔の人の知恵が今の人の興奮につながっているなんて、誰が予想できよう。さあ、ここからさらしの“ロール”だけに、巻き返しだ。

 今日はこの辺で。

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