浅野藝術 感度の高い 小物 に魅せられて ものづくり と 生活者への想い 一つに

「生活に彩るというコンセプトで『こんな小物があったらいいよね?』そんな商品を色々手掛けています」そう話すのは浅野藝術 代表取締役 浅野 雅晴さんである。浅野さん自身が元々、設計士なので建築設計の視点から、衣食住を豊かにしたいという想いがあって、切り口の違ったエッジの効いた商品がラインナップされている。
元々、建築設計をやっているので、パーツを作ることが多いと浅野さん。「各部品を手がけるうちに、色々なものづくりの知見がついたことで、そこにデザイン性を掛け合わせて、生活を便利に、豊かにできないか」というわけである。例えていうなら、写真の「Coffee dripper」と「Coffee filter holder」がまさにそれである。

浅野さん曰く「よく市販のドリッパーやフィルターフォルダーは数あれど、どれも形状が独特で洗いづらいと思った」と。そこで、この商品では金属の骨組みだけにして、洗いやすく使いやすくしているのだ。しかも、金属なのに水気があっても大丈夫なのは、素材にステンレスを選んでいるからで、実はステンレスというのは錆びないという特徴がある。
先程、生活が豊かにという視点を大事にしていると書いたが、まさに、今家にいる時間を少しでも充実させることができないか、と考えて作ったのがseason dry boxである。まず作家が一つ一つ手作業で作り上げられた小さな花器は、そのシルエットが有機的な曲線を描いていて、感度を高めてくれるのに加えて、そこにドライフラワーをセットして、販売したものなのである。

花器の木目調とドライフラワーの自然な感覚が、何気ない日常に彩を持たせてくれるというわけである。物腰柔らかな浅野さんの生み出す世界観は、どれも優しさに溢れていて、心に安心感をもたらしてくれるデザイン。何気ないものづくりと、生活者を想う気持ちは一つとなって、消費者に安らぎをもたらしてくれるのである。
今日はこの辺で。