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“食卓”も“働き方”も“アート”に生まれ変わる ハラペコラボ 主婦 の革命

 “食卓”も“働き方”も“アート”さながらだ。僕は「ハラペコラボ」というお店の話を聞き、それを強く思った。社長を含めてスタッフは皆 主婦 であり、食卓にアートを持ち込む仕事をしながら、実は働き方も“アート”である。一人一人充実した仕事ができる環境を作り上げる彼女達の姿勢に今という時代を感じたのだ。

“食卓”と“働き方”にも“アート”感覚溢れる ハラペコラボ

1.盛り付けで食卓は晩餐会さながら

 今、僕は食卓にアートを持ち込むと書かせてもらったが、ちょっとした工夫であってその起源は代表 野尻知美さんが最初、ケータリングをやっていたことにある。ただ食品を置くだけではなく、その周りに花などを生けることで場は見違える。

 その手腕はアートと紐づいていて、どう見せるかにセンスが必要である。それを知っていた彼女は、その後そこでの表現をモチーフにして「サラダロード」というシートを思いつくわけである。

 彼女がそのケータリングでやっていた盛り付けのイメージをそのシートの模様で再現。それと一緒にリアルな食べ物を合わせるというアイデアであり、これであればケータリングの華やかなシーンは何気ない一般家庭の食卓でも実現できるというわけだ。ここで忘れてならないのは単なるシートではないという事。

 元のケータリングで表現されていた、その「アート」のあり方に価値があるから、それを身近に堪能できるようにしたことに意味がある。これらはハラペコラボの通販サイトでも購入できる。

2.それぞれのアートはこの会社で発揮された

 かくいう野尻さんは元々、大工の娘として生まれ、建築家を志す過程で、多摩美術大学へと進学し、アートを学ぶ。大工の棟梁とお茶屋の娘のもとで生まれた彼女が「アートなんて」と思っていたのだが、それぞれにそれぞれのアートがあることを逆にこの学生生活で学んだ。彼女なりのアートは結局、建築の仕事というよりはこの「ハラペコラボ」の仕事で発揮されることになるのである。

 いくつかの仕事を経験し、彼女は結婚を経て福岡へと転居しており、そこで「ハラペコラボ」を立ち上げるに至る。ただ、まさに仕事の最初は自分なりのアートをそのケータリングで具現化していたがそのうち、下記のOBENTOなど食卓にアートをもたらす発想で仕事の幅を広げる。

 「サラダロード」などの発想は、その過程で生まれたものである。ちなみに下の写真はそのサラダロードと合わせて使う「アートフードプレート」で組み合わせる程、日常はドラスティックに変わる。

主婦 と“アート”の可能性 発揮の裏には“働き方”

1. 主婦が働きやすい環境を主婦が作り出す

 結果、それは彼女自身も会社も成長させた。人手不足となり、彼女が様々な人をこの仕事に引き入れることで今の「ハラペコラボ」の原型ができてくる。彼女自身、その後出産を経て子育てをしながら、その仕事をしていたことで、どこか主婦の持つ潜在的な可能性を悟っていたのではないか。そのメンバーは主婦で構成されることとなる。

 子育てをしながらでも自分のアートやセンスを仕事で活かしたいというニーズはあるわけで、これがこの会社にとっての独自性をもたらす契機となった。そういう主婦の才能を引き出すには、まず主婦が働きやすい環境を作ることが大事であった。その点、彼女自身が誰よりもその“働きやすい”の定義を知っていたと言えよう。

 ここが一番、感銘を受けたところで、頭ごなしに「主婦は主婦で、仕事はしない」など古い日本の風習のようなものが未だなくはないし、企業もそこに準じている。随分、それに対して社会が受け入れるようにはなったけど、仕事の負担を軽減するなどして、切り分けていることが多いように思う。

 でも、大事なのはこの会社において、仕事の負担を軽減するのではなく、その主婦が働きやすい環境を会社自体が積極的に、作り出すことだと僕は思った。その上で最大限、主婦の力を引き出そうとしているところにこの会社の魅力があると思う。

 子供が急な熱を出せば、すぐにそれを助けあえる環境を日頃から、会社が意識的にスキームとして作っていれば、なんら引け目を感じることなく仕事をすることができるという具合に。

2.「こうぶつヲカシ」で福岡から全国へ

 それがこの会社の商品力を最大化させる要素につながっていて、食卓にアートをもたらすその感覚は、通販サイトとしての道をも切り開いた。そのヒットのきっかけとなった商品が「こうぶつヲカシ」である。

 これは写真を見てもらったほうが早い。

 琥珀糖と言って、水と砂糖をかけ合わせて作った素材を元にしている。それを鉱物に見立ててスタッフが繊細に刻んで、贈り物用の箱に詰めて、商品に仕上げた。一見すると硬そうに思えるが、口の中に入れると寒天なので「ぐにゃっ」と柔らかい。そのギャップもまた、新鮮な感覚を呼び起こす。

 ネーミングも「心惹かれる」という意味の「をかし」と「お菓子」、「鉱物」と「好物」をかけ合わせて、全くオリジナルの“作品”に仕立てた。感性を重んじる彼女たちらしく、インスタグラムなどにアップしたところ、一気に多くの女性の心を掴むこととなる。

 最近では、『きらきら鉱物菓子の作り方』という書籍が発売されたほど。いうまでもなく、「こうぶつヲカシ」は通販サイトでも売れていて、BASE150万店のうち、28位になったこともある。

3.通販サイトも 主婦 の“食卓”における“アート”感覚を開花させる土壌

 また、このBASEを使うことで、簡単に手軽に通販サイトを作れたという部分も彼女たちに味方していると思う。それこそが今という時代だなと。通販サイトが果たす役目は一人一人のアートを伸ばす部分でも大きいということがよくわかる。

 そして今では福岡の地にリアルなお店すら構えるまでになった。

 食卓も働き方もアートさながら。最初にそう書かせてもらったが、社長の野尻さんはこの福岡の会社にあって、実は普段、大阪で生活をしている。夫の仕事の都合で、大阪に転勤となったことで、彼女も住まいは大阪にしたというわけだ。

 父親と母親と子供の生活を重んじての決断だろう。大切なことで、会社のために何かを犠牲するという発想は過去のものだ。そうやって社長が本社にいないこのこと自体が既成概念を打破して、新しい働き方を提示している。

 商品も食べたが、先程の通り、随所に“アート”感覚が溢れて楽しいし、その働き方も然り。今一度、思うのは想像力を膨らませ、限界を作らないこと。“大工”さながら、ニッポンの社会に新たな働き方と活躍の仕方の土台を組み立てて、一人一人が宝石のようにキラキラ輝く社会を構築したいものだと思う。

 今日はこの辺で。 

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