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返品 交換 でわかる顧客の気持ち 富士ロジテック に見る 物流の変化

 ネット通販で「売る」という概念は、その多様化によって、変容していることに気付かされる。例えば、リアルのお店では試着は専売特許であったけど、そうではないのかもしれない。D2Cが台頭してきて、当たり前に、そのお客様と通販企業との距離感が近づいた時に、ただ「もの」が送られれば良いわけではない。だから、そこでの 返品 交換 なども大事な付加価値となり、差別化要因になりつつあるわけで、今回、寄せられた 富士ロジテック の動きに繋がっていく。

返品 交換 に着目した 富士ロジテック

 ただ、問題としてそういう要素は通販企業だけで完結するわけではないから、物流側も変化が余儀なくされているということになって、 富士ロジテック は何をしたかというと、返品・交換を前面に出したフルフィルメントサービスなのである。

 彼らが主張するのは、顧客の「購買後」体験であって、従来においてはサブ的な要素であったこの部分を敢えて付加価値に変えられるように、仕組み化して、単純にそれらを受け付けるだけではなく、フルフィルメントとして顧客対応も含めて、総合的に体験価値を底上げしようという考え方になるわけである。

 つまり、顧客にとって購買体験で一番の壁は、商品アイテムのサイズ・カラー・使用感などへの不安だと説く。商品を受け取った時の感動をいかに醸成するか、という部分に重きを置いてきた彼らなりの一つの物流にできることの答えである。ここの満足度が結果、その後の継続顧客などの売上拡大の糸口になるというわけだ。

顧客と事業者両方の側面に配慮した物流側の変容

 ここで仕組み化までする必要性があるのには想像以上に、この返品と交換のコストがかかるからという側面があって、なるほどなと思う。

 なぜにそれだけコストかかるのかというと、二つの要素がある。一つに「情報」の流れでこれだけ手間がかかる。

 もう一つ「商品」の流れにおいてもこうだ。

 だから、彼らは改めてそれ用の仕組み化が必要だと考えた。先ほど、書いたようにそれが同時に販促的な側面を持っているとすれば、物流はそこにテコ入れする必要性があると考えたからだ。

 具体的には、顧客サイドでは、返送・交換依頼のUI、そのプロセスを簡素化させることで利便性を向上させ、事業者サイドでは自動での可否判断、返送処理、受入処理、交換アイテム発送処理を、同社に一任処理が可能となるというわけである。

 また、最近、思うことの一つとして、返品というのはお客様の意思であって、そこに隠された顧客心理(本音)を把握するチャンスがある。彼らがその行動をするほど、自分達が販売する商品とのマッチングを正確に映し出すわけで、それは有力なデータでもあるはずだから、返品といってもそれは考え方次第なのである。

 彼らも言っているように、返品・交換データは商品開発デザインであったり、CRM設計、パーソナルデータ収集など、直接、今通販に求められる購入体験の質の向上へと繋がるということもあるだろう。

 これも時代の流れである。

 今や、ネット通販は売り場としての価値だけではなく、それを補完する物流も一体で捉えて、トータルで何を提供できるかを考える時代である。勿論、この仕組みが、全部が全部の通販企業にプラスに作用するとは限らないけど、だからこその付加価値なのであって、差別化要因なのだと思う。

 やるか、やらないか。そこは通販企業の姿勢次第だ。

 改めて通販企業においては、物流側でこういうサービスがある事を見越して、事業を組み立てていくのもいいだろうという話である。かくして、物流の変化とともに、ネット通販の多様化が進む。表裏一体の物流の変化は、ネット通販にまた、その表現の幅を広げる一助になりそうに思うのである。

 今日はこの辺で。

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