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メーカー 輝く 技術力 糊の ヤマト 他

ヤマト糊とマグネット

 最近は、売れるものをただ真似するってこと多いなと思っていて、だけど大事なのは結局、考えることなくして何も成長はないのだと思う。だから、派手さはないし、いぶし銀だけど、着実にお客様を納得させる 技術力 を持つ ヤマト など メーカーの話題を取り上げたいと思い、記事にした。

糊の ヤマト は地道に メーカー として 技術力 を磨いた

 アラビックヤマトという名前を聞いて、商品の形状が浮かばない人はいないのではないか。 ヤマト は遡ること明治32年に創業した会社で、日本初の「保存の効く糊」をビン容器に詰めた画期的な製品を開発して、一躍、その名を轟かせ、今に至る、糊の老舗である。

 彼らが意図しているのは、今までなかった価値を提供することなので、トレンドに左右されない、彼らなりのこだわりと定着するだけの強い商品力を感じさせて、非常に心惹かれるのである。

 最近、発売されたのが、「テープノクリップフセン」という商品で、元となっているのが、「テープノフセン」である。見たことある人もいるのではないか。付箋なのだが、テープカッター付きで、好きな長さで切れる商品。

「テープノフセン」
「テープノクリップフセン」

 それをさらに、クリップとマグネットが付いていて、クリップを使ってノートに引っかけたり、マグネットを使い冷蔵庫にペタッと貼り付けたり、「テープノフセン」の利便性を高めるために、機能性を伸ばしたものなのである。

 僕が惹かれるのは一つ一つのアイデアを大事にしているから、商品も積み上げるようにして“進化”しており無駄がない。

マグネットを使った何気ないけど使い道のある発想

 僕が気になったのが、株式会社マグエバーという会社。面白いのは、「マグサンド」という商品で、名前の通り二つのマグネットが入っていて、それを「サンド」して使うものである。

 こちらはうちの台所でも大活躍で、なぜならキッチンのところにフックがないからで、そこで僕はキッチンの収納の扉の裏と表にはめたのである。結構な厚みがあるから難しいかなと思ったのだが、見事にカチッとその収納扉をサンドした。

 その表側のマグネットにはフックがついているので、全くフックのない扉に、これによりフックがつくという便利さである。よく市販のフックなどが売っているが、釘を使えば傷がつくし、テープで貼り付けるのは粘着性の問題で長持ちしない。これは磁石なので半永久的に、外れることはないのだ。

こだわりとお客様の求めるものの均衡に愛がある

 何気なくありそうでなかったこの発想こそが、ゼロイチで何かを生み出す精神の塊であるように思う。マグネットには窓などを傷つけないように、シリコンが覆われていて、この中身のマグネット自体は中国で生産されている。一方、シリコン部分は、マグネットに被膜するためにわざわざマレーシアの工場まで持ち込んでいるそうで、シンプルな構造ながら、こだわりは並ではない。

 そこまでするのはマグネットが錆びやすく、シリコンに小さな穴があれば水分が入り、寿命を短くすることから、「世界を渡り歩いて、マレーシアの工場を探し当てた」と代表取締役 澤渡紀子さん。

 それは、日本で作れないのか、と問えば、「それでは現在の価格1280円(税抜)よりも大幅に高くなるのです」と言って、品質ではないお客様の買いやすさにもこだわる、メーカーならではの愛が垣間見える。

 マグネットの会社でありながら、「暮らしの形を作る」ものづくりにこだわっており、一見するとマグネットの使い道を文具や雑貨の世界に持ちこんで、新たな価値をもたらしている。マグネットへのリスペクトが大きいからこそ、その魅力をさらに最大化させるために、違う“発明”をしてみせた点に拍手を送りたい。

 思うに、職人の伝統技術をリスペクトし、それをモチーフで取り入れながら、しっかり時代背景を踏まえている。また、楽しい食卓を意識したデザイナーの感覚と感性が冴えている。この辺の着想は見習うべきところがあるように思う。既成概念にとどまっていては、何も始まらないのだ。

 

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