富山米としろえびに想いを託して──日の出製菓の富山愛

創業90年を迎える老舗菓子メーカー日の出製菓 産業株式会社。富山で収穫される“しろえび”と“富山米”を原材料の柱として、地域に根差したものづくりを続け、多くの人々に親しまれてきました。今回は、その取り組みや想いを同社の執行役員・川合甲太郎さんに伺った。
富山の名物に光を当てる
まず注目したいのが、富山湾の深海に棲息する「しろえび」を使った煎餅。
しろえびは、夜になると水深50メートル付近まで上がってくる稀少な海老。「富山湾の宝石」と称されるほど透き通った美しさが特徴である。厳選された素材を贅沢に使用したこの煎餅は、パリッとした食感と香ばしさが魅力。まさに富山湾の恵みを堪能できる逸品なのだ。

富山米へのこだわり
日の出製菓がもうひとつ大切にしているのが“富山米”だ。立山連峰の雪解け水がミネラルたっぷりに田んぼへ流れ込み、豊かな土壌で育まれる富山米は、同社にとって誇りそのもの。
自社の低温倉庫で湿度・温度を管理し、製造直前に必要な分だけ精米することで、米本来の旨味と香りを最大限に引き出す工夫をしている。こうして手間ひまを惜しまない丁寧な姿勢が、富山米の魅力を活かしたお菓子づくりにつながっているのだ。
遊び心と本気の想い
老舗の伝統を守りながらも、新しい挑戦を続ける日の出製菓。その一例が「スナックコメ子」。

田舎のバーをイメージさせるような独特のパッケージは、一見するとユーモアたっぷりだが、中身は富山米への愛を存分に込めた米菓。誰もが手に取りたくなるデザインと本格的なおいしさ。「富山米ってこんなにいいんだ」というメッセージを発信し続けている。
地域の魅力を全国へ
富山の気候や土壌が育む素材の力、そしてそれを活かす人々の情熱が融合することで、商品の魅力はさらに増していくのだ。
「富山を想う老舗菓子屋」として、日の出製菓はこれからも胸を張って富山のすばらしさを届けようと歩み続けることだろう。
しろえび煎餅やスナックコメ子といった商品の裏にあるのは、富山という土地への深い愛情。その想いに触れながら、富山の豊かな恵みを味わってみてはいかがだろうか。
今日はこの辺で。