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SoudanNFT で 社会が変わる 事業が変わる 未来を変える

 数年前、夢にも思わなかった現実が広がった。人生の「どこで」「何が」花開くかなんて、わからない。SoudanNFTという“企業でありコミュニティ”が開催した、2周年の懇親会に集まる人の正直な声である。僕はその場で、世の中の構造が変わることを実感できた。その理由は、皆、お金の稼ぎ方だけでなく、事業の組み立て方についても、従来と異なる発想を口にしていたから。何から何まで斬新だからこそ、そこに未来を見た。

SoudanNFTは2年でまるで変わった

1.NFTとは?

 この「SoudanNFT」は元々、コミュニティであった。けれど、今やそれが会社として成立したのはなぜか。それは、相談に乗るうちに多くのNFTに関する知見がたまって、それで企業をアシストできるほどになったからである。始まりは、遡ることわずか2年半ほど前の話である。

 ちょうどその頃は「NFT」に関して最初にブレイクした時期。そもそもNFTとは「デジタル上の資産」を意味する。例えば、Twitterの創立者のツイートなどが、高値がつくなどして話題を集めたのは記憶に新しい。

 つまり、ブロックチェーンの技術を使って、デジタル上のデータが誰の所有するものなのかを知らしめることができるようになった。だから、自ずと、そのデータは有限となり、資産価値を持って投機的な価値を持つようになった。すると、有名画家の絵画のようにして、その価格が一部で高騰し、投機目的で急激に脚光を浴びたわけである。

2.SoudanNFTその始まりの時

 「NFTっていうのがあるらしいよ」。そんなことを耳にして、自らの作品をNFTとしてアップロードしたのが、このSoudanNFTで、代表取締役を務める『Kuramin』さんである。

 語弊を恐れず言えば、ぶっ飛んでいる。取り組むきっかけも、彼女は「金になるんだったらやってみようかな」(笑)。言葉は若干、乱暴だが(失礼!)でも、彼女の姿勢をよくよく聞けば、すごく純粋な思いでそれを広げようとして、健全なマーケットを望んでいることがわかる。

 元々、彼女もソーシャルゲーム関連の一枚絵などを書くなどしており、イラストレーターだ。また、廃墟巡りが趣味なので、その写真も撮影して加工しており、その知見はあった。

 だから、英語もわからないけど(笑)、出品するところまで頑張れた。さてさて、上記の流れからすれば、そのNFTを高い金額で売るのだろう。そう思うところだが、彼女はそうではない。ここが純粋な想いを感じる所以で、寧ろ、楽しく広げていこうと気持ちが強い。

 さてさて、彼女はどうしたのか。「一枚数万円」なんてとんでもない。ポストカード感覚で「一枚数百円」で売っていたのだ。

 まさに、これがSoudanNFTの最初のきっかけ。

 SoudanNFTのイベント運営全般を担う『仮想筋肉』さんに出会うことになる。彼はKuraminさんに対して「あなたのNFTの金額は安すぎます!」とメッセージを送ってきたのである。

3.独創的なセンスをNFTで発揮しその頭角を現す

 ただ、彼女が「安くした」その理由が実に面白い。仮想筋肉さんは善意でそれを指摘したのだろうが、Kuraminさんの方はと言うと、実は彼女なりの意図があってそうしていたのだ。

 それは何か。一個の単価をあげれば、そうそう作品を出品することも難しくなる。逆に、安くして、その分、作品をNFT上に量産していけば、人の目に触れる機会が増えて、認知が上がるだろうという彼女なりの思惑があったのだ。

 なるほど。とにかく創作し続けて「NFTホルダー」数を一気に増やしたのだ。「NFTホルダー」というのは、NFTの保有者のことをいう。そうすると、誰も彼もが彼女の作品を持つことになる。

 だから、その投機筋の人やアドバイザーの人がKuraminさんのもとへ集まってくるわけだ。

  • 「次はいつ出すのですか?」
  • 「あなたの売り方はそれでいいのですか?」 

 ・・・という具合に。だから、彼女は、そこでNFTに関わる人をピックアップして、相談に乗ることにしていった。相談したい人と相談に答える人が両方いるのもプラスに働いて最適なサークルのようなものが自然発生したのだ。「大変じゃないの?」という僕の問いに「だってお店の接客みたいなもんでしょ」と笑う。

 つまり、それがSoudan(=相談)NFTの礎となる。ただ、その数が膨れ上がるにつれて、今度は仮想筋肉さんに声をかける。そう。仮想筋肉さんがこのコミュニティ運営の屋台骨を作っていく。

4.企業相手の案件も出てきた

 元々、仮想筋肉さんはこの手のパーティの運営を趣味にしており、適任であった。関係各所に細かな配慮が必要な運営全般は、Kuraminさんは自分より向いていると。「だって、今までこういうビジネス的なこと、やったことないから、任せた方いいじゃん」とKuraminさん。

 ここまで聞けばわかるが、ここに出てくる誰一人が欠けてもそれは成しえなかった。NFTが繋いだ関係性である。

 仮想筋肉さんは、年に何回も、その集まりを実施することとなる。この話がとても深いと思える理由はNFTはあくまでも入口なのだということ。この場に来てみて痛感するのだが、デジタルの最前線にして、結局のところ、リアルでこそ、皆、価値をより深く実感している。NFTを起点に、開かれるこのオフ会こそが、実はその熱狂の真ん中に位置する。

 かくしてそれは、コミュニティとなり、リアルとネットの両面から盤石なものになっていく。

 ゆえに、その知見やノウハウが集まりやすくなり、それは対・企業のニーズにも応えるようになって、株式会社となった。社長の成り手がいなかったことから(笑)Kuraminさんが就任した。

 とはいえ、見事な役割分担が形成されている。

集まる人が魅力的

1.関わるほどに刺激的

 見事な役割分担と書いたけど、Kuraminさんや仮想筋肉さん以外の人も、積極的に運営に関わっているのが実に印象的。共通しているのは先ほど話した「NFTホルダー」であること。だから集まる人の感覚が、旧態依然にとらわれていない。主体性を持って動く理由は、それが拡大するほど自身のクリエティブな活動にプラスに働くからなのだ。

 例えば、余談になるかもしれないが、SoudanNFTの運営で、ANIMの運営も携わっているMillcoさんが話してくれたのは、アニメの常識を変えるものだった。「今までのアニメーション業界では、業界構造として収益を伸ばしていくのが難しい。なので、WEB3の技術を活用した新しいアニメビジネスのモデルを作っていきたい」と。

 現に、ANIMは國光 宏尚さん率いるフィナンシェから資金調達をしたばかり。ANIMは自らのアニメスタジオから、WEB3という新しい文脈で作品を生み出し、世界に向けて発信していく。その過程で、NFTを販売するなどして、このフィナンシェが持つ仮想通貨技術を使っていくわけだ。すると、全世界の人が、作品に関われ、流通の拡大に寄与できる。

 それは、ウェブ3の技術を使うことでアニメに関わる人、皆にお金と価値が行き渡ることになる新たな世界観だ。それゆえ、SoudanNFTにはそういう色々な人材が集まり、色々なものが「新しい形で」生まれる土壌ができている。

リアルと仮想の中間地点

1.フィジカルな世界へと近づく「すとっぴ」

 SoudanNFTから生まれたコンテンツ「すとっぴ」はその化学反応の一つの結晶だろう。忘れてはならないのは、SoudanNFTにはデジタルに関わる人と同様に創作する側のクリエイターも多く集う。

 この「すとっぴ」を描いている作家『piyoko』さん自体、長らくひよこのキャラを描き続けていた。だからこそ、SoudanNFTがオリジナルでキャラクターの書き起こしを持ちかけ、プロジェクトとして、形になったのが「すとっぴ」。

 ユニークなのは「ひよこ」っぽい身なりだが、刺繍跡があって、全て被り物をしていること。他の国から変装してやって来て、人間を見守っている。つまり、ここに込められたメッセージは「応援」ということになる。

 これらも全てNFTとして販売されており、既に多くのファンが存在する。

2.作家の顔が見えないようで見えてくる

 いいなぁって思ったのは、作者のpiyokoさん自身が、溢れる思いを隠しきれず、話し続ける様子。この写真を見てほしい。ぬいぐるみに、オリジナルの衣装を着せるあたりに、愛情が並みではない。

 こういう作家の想いとポテンシャルがNFTの価値を上げ、またNFTにより作家の価値を上げていく。しかも、実際にペン書きして一枚一枚色紙を渡しており、なんともアナログで良い。

 また、同社では「Love Addicted Girls」というプロジェクトを通して、世界に発信する動きもあり、そこでは様々な衣装に扮した女の子がNFTとして販売されている。世界にと言う言葉の通り、海外で支持され、Xでも2.7万人のフォロワーがいる。懇親会でも画面を通して、直に来場者とやりとりする場面があった。

 こんな風にしてリアルと仮想を行き来する。集まる人も、アイコンで認識しているからリアルで出会えると感動も大きい。

 様々な人が混ざり合って良い意味でカオス。例えば写真は「まちだしおん」さんと言って、芸能事務所に所属する女優。上記写真のVtuber「レイラ」さんと同じ事務所らしく、仲良く写真にも収まった。勿論、SoudanNFTにも関わっているらしいけど、その関わり方は「ヒミツ!」と言っていて、可愛い(個人的見解)し面白い。

3.人と人との関係の礎を作る

 実際、こういう一見すると“デジタルに寄った”話をすると、自分には縁遠い世界と敬遠するがいそうだ。だが、NFTの真髄は、案外そうではない。ここまで書いてきた通り、「人と人との関係」を育む中で成長していくのだ。

 これまでで言えば、NFTは投機的な意味合いで語られることが多かった。しかし、思うに、それだと限界がある。本来、トレンドは人と人とのコミュニケーションのなかで醸成されるものだからである。

 考えてみてほしい。Instagramだってそうだ。単純な写真ではなく、フィルターや撮り方、素材を通して、発信者の価値観が可視化されたことに意義がある。だから、心を通い合わせられる土壌ができて、ブレイクした。その手段自体に「人と人とがより深くつながる」要素が紐づかない限り、ヒットはおそらくありえない。

 その点、NFTで注目すべきところは「持ち主が明確になる」点にある。だから、作り手と「NFTホルダー」の関係は極めて密で、それ故に、このようなリアルな懇親会が開かれ、熱狂を帯びているのだ。金額ばかりが取り沙汰されるが、この関係性によって生まれる熱狂こそ、見るべき点である。

 だから、先ほどの「すとっぴ」もNFTの範疇を超えて、今キャラクター業界への歩み寄りを見せているのが注目なのだ。NFTは人をベースに、よりフィジカルなところを模索している。そして、そこに新しい可能性が広がろうとしているのだ。

4.キャラクター業界との親和性の高さ

 その意味で、キャラクター業界で20年以上、ライセンスの仕事に関わってきたマインドワークス・エンタテインメント代表取締役 近藤健祐さんが、このアドバイザーを務めているのも面白い。彼の熱量によって、デジタル一辺倒であったNFTキャラがフィジカルな世界へとやってくることになったのである。

 実は、懇親会から一週間前に「すとっぴ」のキャラクターが「キデイランド原宿店」に並んでいたのだ。

 ライセンスといえば、TVキャラクターを思い浮かべる。でも、近藤さんはそうではなく、寧ろ作家の作品に着目してきた。そしてそれを一過性にすることなく、長く育っていくために尽力してきた。そこで彼は「時代に合わせて、プロデュースすること」を身につけてきたのだ。

 だから時を同じくして、NFTから生まれるキャラクターに着目した。その可能性を信じてのキデイランド原宿店でのコーナー展開である。彼は彼で「すとっぴ」以外も含めて、NFT関係のキャラクターに声がけをし、「くりぷときゃらず」という括りでキディランド原宿店に提案した。

 僕は、キャラクター業界紙の記者の経験があるから、キデイランド原宿店に新キャラクターが入ることがいかに難しいかがよく分かる。しかも、これから開花する「NFTキャラ」の括りである。どれほどの熱量を持って彼が交渉したのかは、容易に想像がつく。

 彼が売り場で奮闘し、SoudanNFTでの関わりを密にする理由がよくわかった。

そして未来へと続く

1.デジタルはフィジカルへ。フィジカルはデジタルへ

 どういうことか。人と人とが心を通わせるには、フィジカルな商品がプラスに作用する。印象的だったのは、この懇親会で何人かの人に話を聞いていた時に、リアルの価値を口にしていたことだ。「仮想通貨といえど、年がら年中、繋がっているわけではない。だからこそその仲間でリアルで集まり、麻雀をしたりもするんですよ(笑)」。そんな声すら聞こえた。

 それが本質なんだろうなと。NFTは入口であり、育むべきは人と人とつながりである。NFTだけでは叶わない、継続的な温もりのあるつながりに、フィジカル(リアル)な商品が補完するわけである。

2.よりコミュニケーションの起点になるために

 NFTの向き合うべきこととして、Kuraminさんの言葉が思い出される。女性の心を掴むことが大事だということ。先ほど、書いたインスタの話然りである。

 心を通い合わせられる土壌ができて、ブレイクする。繰り返しになるが、その手段自体に「人と人とがより深くつながる」要素が紐づかない限り、ヒットはおそらくありえない。それをKuraminさんは肌感覚でわかっている。だから、彼女曰くNFTに蔓延する“おっさん”カラーを払拭する。

 だから「すとっぴ」がキデイランド原宿店に並ぶ意味を感じているし、ぬいぐるみ展開に感慨を受けている。懇親会でもほら。Kuraminさんは抜かりなく、遊び心たっぷりにギャル男に扮した江崎びす子たんを呼び寄せて、おちゃらけて写真に収まる。

 その熱狂は、ネット黎明期に近い。未来を思えば、おおよそその稼ぎ方も変わり、ビジネスの構造も変わってくるだろう。ただ、それはひとりではできない。

 手を取り合って、世の中を明るく照らそうとしていく中で生まれることなのだ。これまた、Kuraminさんがこれからの展望の中で「地方創生」を口にしたことにも表れている。

3.交流が生まれるきっかけをいかに作れるか

 彼女は石巻出身であり、2011年、東日本大震災で被災した。目の前の家がなくなる光景も目にしている。しかし、彼女はそれを少しもネガティブに語らない。

 彼女らしいなと思ったのは、視点を変えれば「こんな体験は他にはしていないでしょう」と。誰もが経験できていないことを形にして、世に発信すれば、人の心が動く。つまり、悲観することなく、何かしらで人が関心を持ってもらえるように再定義すれば、それは新しい価値となる。前向きに、それをNFTによりコンテンツ化して、人と人とがつながるきっかけにできないかと考えている。

 この世界に入って 「NFTをやった」というだけでキデイランドさんにグッズを置くことができるようになってしまうのは、彼女の言葉を借りれば「最高に“頭がおかしくて面白い”」。だから、そのままのノリで頑張るというのだ。そして、彼女はこう続ける。「ぶっちゃけ失敗したとしても誰かの人生にいい意味で爪痕残せたのなら、私の人生的には成功です」と。

 デジタルはリアルに、リアルはデジタルに。互いに価値は補完しあい、“ポジティブに”人々を笑顔へと導き、救うのかもしれない。

 今日はこの辺で。

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