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BEENOS 直井 社長 失礼ながらお尋ねします 元々小売店 なのになぜ 越境EC の会社に?

BEENOS 直井社長 越境EC語る

 越境ECで伸びているあの会社は元々小売店であった。なのにそこから離れて全く違う畑の越境ECをやっている。そして、驚くべきは、そのチャレンジの後、自ら手がけた「Buyee」は流通総額が95億円に至るほどになり、越境ECに関連する企業の“顔”となった。だからこそ、小売店から脱却して越境ECに着手した真相について迫ったのである。相手は BEENOS 代表取締役 執行役員 社長 直井聖太 さん。

BEENOS 社長 の本音に見える流通への想い

1.Buyeeとは

 BEEOSは今や越境ECのプラットフォームを持ち、そこに対して強い影響力を持つ。要は、海外と日本をフラットに商取引できるようにする為、裏とオモテの両面からアプローチしたのである。その裏とオモテの両面からサポートするのが「Buyee」だ。まずそれから説明しておこう。

 「Buyee」は日本の通販サイトがあるとして、そこで海外の人たちとの間に「Buyee」という通販サイトを挟むという発想である。これによってその「Buyee」が、閲覧元の言語に合わせて、必要な言語で表示してくれる。これがオモテの部分。

 だから、その説明を見ることができて海外の人でも安心して購入ができる。それで、海外の人が購入すれば、その「Buyee」が日本の通販サイトから代理で購入して、現地のお客様に送ってくれる。

 ここからが裏の部分。この時、お客様が購入したカートは、その時々の為替レートで金額を指し示して、決済へ導く。だから、決済部分でも書いても売り手も問題はない。

 さらには、「Buyee」が海外の物流企業と連携して、物流も担っていてその点の心配もいらない。だから、ほぼ日本のECサイトは何もすることはなく、越境ECが成立するわけである。敢えていうなら、HTMLタグと呼ばれるものを入れるだけのことだ。

2. ネットプライスとは?

 確かによくできた仕組みであると思う。だから、コロナ禍に入ってインバウンド需要がなくなった分だけ、それらで稼いでいた企業が「Buyee」を利用する。結果、それで流通総額も向上した。実際、流通総額は、コロナ前の2020年度第1四半期では41億円。それが2021年度第4四半期では95億円。2021年度第4四半期を、前年同期比で見ると、実に51.2%増である。

 その一方で、そんな彼らの起源は「ネットプライス」という小売店であった。

 ネットプライスとは、共同購入型の通販サイトである。複数の人間が購入すると、それが安くなりお得になるというスタイルで、その手のジャンルでは先鞭をつけた。美容などを筆頭に、多くの商品を集めるに至ったのである。

3.小売店としても有力なお店だったのに・・・

 このネットプライス自体も当時、影響力は持っていた。商品を卸した経験が僕にはあるから、それを実感している。自分が手掛けたヒット商品が、まさに、このネットプライスでの人気を契機に火がついたので、その影響力は今も鮮明に覚えている。

 だから、そこからその事業を切り離してまで、新規事業の越境ECに進出するなんて、どういう心変わりなのだろうと。何をきっかけに、越境ECにシフトしたのかが気になったのだ。

 それで、僕はたずねた。

あなた達は、小売店の「ネットプライス」が起源じゃないですか。なぜ越境ECの会社に?

ネットで物の流通を作る

1. ネットの力でもっと色々なものを流通させたい

 それに対しての直井さんの答えが、実にシンプルだった。

 「インターネットを使ってものの流通を作っていこう。それがスローガンでした」

 「ネットプライス」が意図していたのは、実は小売店ではなく、マーケットプレイスのビジネスモデルを模索していた時期があったことを明らかにした。なるほど、商品を売る小売店ではなく、売りたい人が集まる場所を作りたかったのだ。そこをマーケットプレイスにすれば、流通が生まれ、集まるほど、掛け算のように、関わる企業が成長していく。それがやりたいことの中身だったと。

 しかし、それには楽天の存在が気になった。楽天もまた、マーケットプレイスを実践している。その時の楽天の成長スピードを考慮すれば、恐らく自分達は追いつくことができないだろう。だから、その視点を国内ではなく海外に向けたのだ。日本国内の商品と海外との流通をとりにいこうと。

2.だから転送コムは生まれた

 その最初が「転送コム」である。「転送コム」は海外にいる人が日本の通販サイトでショッピングする際、日本の住所を支給してもらうことで商品購入ができるようにする仕組み。その購入商品は同社の倉庫に入れて、そこから海外の現地に「転送」してくれるサービスなのである。

 そこでの実績を積み上げて、その信用の上に成り立ってできたが「Buyee」というサービスなのだと。

 この日、ハッキリわかった。「ネットプライス」の経験は活きていると。この「転送コム」も実は遠回りと言われようとも、足場固めをしていたのだという事を。

当たり前に思う「世界は一つ」

1.一歩先ではなく半歩先

 直井さんは「事業は一歩先ではなく、半歩先ですよね」と笑う。

 口に出してもマーケットが追いついてこなければ意味がない。ネットプライスでもそうだった。「ものの流通を作る」ことを意図したところで結局、メーカーがそこに理解を示さなければならない。

 それで「買取をして我々自身が販売していきます」と言っていた。ただ、それでビジネスとして軌道には乗ったが、それでは彼らの真の目的は果たせなかった。だから、この長期を見据えて敢えての「転送コム」であり、越境ECであったと言える。

 実際に、「越境ECを始める」と言った時も、そうだった。

2.ごく当然の主張も実際には動かない現実

 彼らとしては、本来、日本のeコマース企業が普通に海外対応できる。それが望ましいと思っていただけのことである。もしこの世に、商品が存在するなら、それが当たり前に海外に回っていくべき。世界を超え、それが日本と同時に、海外に出品もされているという状態のほうが、どう考えても正常。そう信念を持っていたからだ。

 しかし、現実は違かった。

 「実際そういう部分に舵を切ってやる企業さんは少なかったですね。例えば、日本国内にeコマースのシステムがあったとしても、それをわざわざ海外向けに展開できるように作ろうとしなかった。腰が重かったのです」と直井さん。

3.転送コムに着手した理由

 だから、国内のeコマース基幹システムを使って、海外から買えるようにしなければいけない。そう考えるに至ってこの「転送コム」というサービスを作った。

 でも、結果的にはこれが直井さんの言う“半歩先”であり、それが「Buyee」となって進化していくことになる。

 これらを軸に、BEENOSは遂に、越境ECとしての独自の存在感を発揮することになった。それこそ、「Buyee」の利用企業には、楽天やヤフーなど名だたるプラットフォーマーが名を連ねる。彼ら自身がプラットフォーマーとしての地位に至ったことを示している。

日本愛を感じて、だから「世界は一つ」に

1.日本への想いが強いからこそ

 ここまで来て、「だからなのか」と僕は思う。

 世界が一つにフラットになれば、あとは、日本にあるコンテンツをいかに育てるかという部分に至る。だから、このBEENOSグループ全体がエンタメに関してもソリューションを提供している。そこにつながっているのかと。ここの部分では直井さんの「日本愛」のようなものも感じる。

 インフラが整えば、良質なコンテンツが配信される。そして、そこに良い商品が紐づいて「流通する」というわけである。

2.真に皆がフラットであるために

 少し話が逸れるが、僕の親世代などに多く聞かれる話で、日本がアジアを見下している感覚があるように思う。僕は、そこに違和感を感じているのだと直井さんにいうと、彼も大いにうなづいた。

 「僕自体も日本が好きなタイプの人間なわけです。だからこそ謙虚にならないといけないですよね」と。

 そして、こう続けた。

 「僕からしても、日本はゴーマンだったと思うんです。自分たちだけがアジアで栄えている国だと過信している部分がいまだに根強くある」と。

 そういう意識をも変えていきたいと語ってくれたのには僕は心底共感した。

3.そして世界は一つに

 彼らの努力も然り、ネットによって世界が一つになって、同時にその価値を享受できる時代になりつつある。だからこそ、過去の日本の功績に驕ることなく、いきたい。でもその一方で、誇りある才能は発揮され、それがファンやお客様に真に受け入れられてほしい。

 そして、今一度、それを契機に謙虚になって、自分達の価値を「正当に」実感して、気持ちを一新した時に、本当の日本の再スタートがあるような気がする。

 20〜30年先を見据えて、今こそ、ニッポンが変わらなければいけないという意味も込めて、この越境ECやエンタメに関して注力する直井さんの姿勢は、素直にエールを送りたい。

 僕はその一心で、今この記事を書いている。冒頭、小売店を起点に持つこの会社がなぜに、越境ECのプラットフォーマーになったのかの答え合わせをしながら。

 いいものがいい形で喜ばれて、届き、素敵な時間を作る、究極はそこにつながる。だからこそ、世界は一つである事に意味がある。彼らのサービス然り、これからの未来、気持ちの上でもフラットな感覚で、国を超えて心で繋がれたら、と切に願うのである。

 今日はこの辺で。

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