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学校のような楽しさ 楽天市場の真骨頂はここから始まる“楽天市場サービス向上委員会”

 なるほど、ここまできたのだな。先ほど、僕は「楽天市場サービス向上委員会」についての情報共有がなされ、それを感慨深い想いで受けて、そう呟いた。語弊を恐れずいえば、それが、いい意味で「町内会の会議」のような自由闊達な意見が飛び交う機会になりつつある実感を得たからだ。

楽天市場サービス向上委員会 が生まれた経緯を想う

 思えば、送料無料ラインをきっかけに、楽天市場の出店者と楽天側には溝が見られるようなこともあった。けれど、その後、楽天出店者友の会などの結成などの背景もあって、楽天側も「楽天市場サービス向上委員会」の設置をし、意見交換の場がまさに、生まれたのである。

 以前から、これに関しては僕自身、関心を持っていて、前々回にこう指摘をさせてもらった。それは、楽天側は出店者の意見を聞くだけではなく、その意見を聞いて、楽天がどんなアクションをしたのかを、その次の回に発表するべきであると。

それを受けて店舗と楽天市場の関係は?

 これが最初に話したことに戻ってくるのだ。実際、そのシェアされた内容を見るに、ちゃんと、前回の議論の内容に対して、楽天側のアクションが提示されている。そこに前向きな印象を抱いた次第である。

 具体的には、「地域・コミュニティ」「サステナブル・SDG」「システム」「物流」と4つの分科会で構成されており、まずは、楽天の広報サイドから、シェアされた内容を共有したいと思う。

■地域・コミュニティ分科会

店舗と楽天、自治体の連携を通じ、各地域の課題解決や地域活性化を目指す。

前回の<提案内容>

  • ・コロナ禍で地元の店舗同士がオフラインでつながれる機会が減少している現状に対し、
  • 情報交換や交流ができる場として、地域ごとに店舗が集まれる地域コミュニティの創出や
  • 地域でのオフラインイベントの開催を、検討してほしい。
  • ・Eコマースに関する、各地の事業者とそのステークホルダーの相互理解向上のため、
  • 地域の学生向けにEコマースに関する出張授業を開催するなど、地域の将来を支える次世代への教育を支援してほしい。

それに対しての<報告内容(一部)>

  • ・「楽天タウンミーティング」において、さらなる店舗間交流を図るコンテンツの提供に向け準備中。
  • エリアの特性に応じたコンテンツ提供で、交流機会の創出・提供を目指す。
  • ・地域創生事業内に次世代教育を専門とする組織を立ち上げ。3エリア(兵庫県、神奈川県、新潟県長岡市)で地元学生向けに、「自治体×学校×出店店舗×楽天」による、ECに関する実践的な授業を2022年4月より提供。

■サステナブル・SDGs分科会

楽天による店舗のSDGsに関する取り組みの支援・促進を目指す。

前回の<提案内容>

  • ・店舗のSDGs取組促進を目指した、「楽天大学」講座の拡充やECCのサポート体制の強化を検討してほしい。

それに対しての<報告内容(一部)>

  • ・出店店舗向けのSDGsに関する問い合わせ窓口の開設準備中。
  • ・「楽天大学」においてSDGsに関する既存講座の改定と新規講座の公開準備中。

■システム分科会

店舗運営に関わるシステムの改善とユーザーがより便利に「楽天市場」を利用できるシステムを検討する。

前回の<提案内容>

  • ・商品購入時に配送予定日を表示してほしい。
  • ・商品検索時に、アイテムごとにサイズやカラーなどをわかりやすく表示してほしい。
  • ・システムに関する店舗の理解促進のため、店舗同士でシステムに関して情報交換できる場を提供し、楽天の社員にも参加してほしい。

それに対しての<報告内容(一部)>

  • ・アイテムごとにサイズやカラーなどをわかりやすくするような表示方法、商品登録方法などの刷新に向け、システムの導入準備中。
  • ・最短のお届け日を表示し、お届け日の精緻化を図るシステムの導入準備中。

■物流分科会

店舗の物流課題の解決に向けた支援や、店舗向け物流サービスの強化を通じ、店舗とユーザーにとって利便性の高い物流の実現を目指す。

前回の<提案内容>

  • ・店舗が物流サービスについて理解を深められる機会を提供してほしい。
  • ・店舗や商材ごとに配送についての課題は異なるため、コンサルティングや勉強会など、店舗と楽天が各店舗の課題について一緒に考える仕組みを検討してほしい。

それに対しての<報告内容(一部)>

  • ・出店店舗向けの「楽天スーパーロジスティクス」見学会と勉強会、店舗間の配送に関する事例共有会の定期開催に向け準備中。
  • ・配送に力を入れる店舗さんの表彰制度を導入準備中。

共通して大事なことを皆で考える場の意義

 上記の通りであるが、概ね、それぞれの進捗が報告されている。ここからも、店舗と楽天市場がお互い、対等な関係を築いて、意味のある施策を模索しているように思える。

 地域コミュニティの分科会での議題においては、地元学生向けに「自治体×学校×出店店舗×楽天」による、ECに関する実践的な授業を開始するなど具体的なアクションも見られる。つまり、店舗の意見が、楽天を介して、地元の価値向上につながっていることも見逃せない。

 何気ないことだが、僕は出店者のうち、イーザッカマニアストアーズの浅野さんと話をしている時に、「楽天は学校のような楽しさ」があると聞かされたことがある。店舗が横一列、同じ立場で、同じ目標を持ち、切磋琢磨するその様子を、彼女は「学校のような楽しさ」と表現したのである。

楽天市場の存在意義

 それもまた、楽天市場の存在価値なのだ。その意味では、上記、SDGsに関して理解を深める機会の創出が議論されているのに好感が持てた。

 まさに、店舗と楽天市場が話し合いをすることで、店舗にとって必要な学習の機会が明確になって、そこに学習機会が生まれた。また、店舗が、潜在的に求める「学校のような楽しさ」が生まれるわけである。

 横一列でSDGsでも同じように問題意識を持って、学習の機会を生まれたら、あとはその先がこの動きの真骨頂と言えるだろう。店舗のそれぞれが持つ強みで、その課題に対してどう向き合っていくかがうまれていく。また、店舗同士刺激しあい高め合うはずである。

 なるほど、ここまできたのだな。そう僕が書いた意味を理解いただけただろうか。だから、先ほど触れた通りで「楽天市場サービス向上委員会」をやることが大事なのではない。意見を聞くだけの場所ではない。

 そこで膝を突き合わせて楽天市場と出店店舗が議論し、知らなかったお互いから新しい行動が生まれる。そこから生まれるストーリーがまた、店舗を輝かせるのである。僕は、どれだけ楽天が大きな会社になろうとも、この商店街魂を忘れてはならないと思う。だからこの前進を前向きに捉えたい。そして、その先に見据える店舗の笑顔を思い、さらなる議論の活性化を願うのである。

 今日はこの辺で。

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