受賞の裏には挑戦あり 戦いの裏側 楽天 SOY 2021
日々、戦っているんだな。そういう思いで、このイベントを見ていた。楽天市場の「ショップオブザイヤー」である。「楽天市場」の出店店舗の中から、売上、成長率、注文件数、お客様対応を勘案して、お客様対応を勘案して、年間のベストショップを選ぶというものであるけど、勿論、それを讃える裏側で、そんなことを思ったのである。
SOY 2021 日々状況は変わる だから戦う
1.甲羅組の田辺さんの言葉にハッとする
ハッとさせられたのは、総合賞 第5位の越前かに職人「甲羅組」の田辺 晃司さんのコメントだった。原材料費に関して触れて、「今までのコスト削減と言って、取り組んできたものも表面的なものでは、なかなか乗り越えられないものもあった」と振り返ったのだ。そして自分を鼓舞するように「新しい付加価値のあるサービスや商品の提案、業務改革の大事さを思います」と話していた。
そうか。努力の証であるとともに、新しいチャレンジのスタート地点なのだ。今の実績には素直に喜び、また感謝の意を述べながらも、変わりゆく世の中に対応して、成長していくことの難しさも口にしたのが妙に僕の心に残ったのである。
色々店舗とやりとりをする機会はあるけど、それは賞を取った時にスポットライトが当たりやすい。実はその裏側では日々格闘していて、苦労も踏まえた上で、ここに辿り着いたこと。一朝一夕で、ここまできたのではないことをしみじみ思わせ、だから、会場にいる他の店舗も自分と重ね合わせて、讃えるのだと思う。
2.1位Joshin web新物流センターで未来を見据える
そのような視点で見ると今回、総合賞1位となった「Joshin web 家電とPCの大型専門店」に関しての言葉も深い。彼らは2003年に楽天市場に出店。つまり、18年間、ネット通販と向き合い続けてきたけど、ここでコメントしたところによれば、その初年度の売上と昨年度の売上を比較してみると、4600倍に及んだと明らかにしている。ネット通販がもたらす奇跡と軌跡の重みを感じる。
そして、それは着地点ではないということ。Joshin webは、今年は昨年に続いて1位受賞であるが、そんな彼らでも、昨年5月に3万5000坪の新物流センターを建設したことも述べていたのである。
「楽天さんが流通総額5兆円から10兆円にするというなら、私たちはどこよりも先に、自分達でその売り上げの倍を達成してみせる」といって、先ほどの過去に準えながら、それは決して、不可能ではないことを自ら奮い立たせるように、Joshin Webは言うのである。やっぱり挑戦なのだ。
3.転機となり新たに歩む
多くの店舗にとって、ここ2年ほどは、転機になったのだろうと思う。2位となった「XPRICE楽天市場店」は、昨年までの「A-price」の屋号を変えて、「究極を意味する『エクストリーム』なサービスを信頼できる価格で提供する」と述べて、次の時代を意識した発言をしたのである。
そして、先ほどの「甲羅組」ではないけど、サービスの質を意識していることに注目したい。もうネット通販は、ネット上で買えるというだけではなく、そこに店ごとのどんなサービスがあり、それを持って付加価値を提供できるか、というフェーズに来ていることがわかる。
図らずも、三木谷さんが翌日の楽天新春カンファレンスで、サスティナブルに時間を割いて、説明したように、楽天市場全体にとっても表彰された店舗から学び取るところは多いのではないかと思う。
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4.ガッツポーズを見せる店舗たち
総合1位「Joshin web 家電とPCの大型専門店」、総合2位「XPRICE楽天市場店」、3位「アルペン楽天市場店」、4位「タマちゃんショップ」、5位「越前かに職人「甲羅組」」受賞された方々、おめでとうございます。この場は晴れ舞台なのだろう。こんなお茶目な姿で現れたのは、6位のサプリ専門SHOPシードコムス。
7位〜10位までの順位は以下の通り。
- 7位くらしのeショップ
- 8位タンスのゲン Design the Future
- 9位サンドラッグe-shop
- 10位澤井珈琲Bean&Leaf
受賞云々はあるだろうけど、これを機に全ての店舗を讃えたい。各々、お店をやり続けているということは、お客様に信頼されて、深く関係性を築けているからこそ。皆で皆の頑張りを讃えつつ、大なり小なり、その店舗一つ一つに一年の初め、拍手を送りたい。
そして、挑もうではないか。共に次の一年へ。
今日はこの辺で。