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ヤマト運輸とヤフーの挑戦に潜入 フリマ 出品 で“梱包”しなくていい?

 届けるだけでなく届ける中身にも真心を。ヤマト運輸には「人から人へ届ける」そんなポリシーから配送に真心を感じていたけど、“梱包”でもその精神をみせた。 フリマ 出品 において出品物の梱包を彼らが請け負う『「ヤフオク!」「PayPayフリマ」同梱サービス』だ。送り主は梱包の手間がかからず、受取人は気持ちが良い。期間限定で試験的ではあるけど、新しい可能性を感じた。

梱包 しなくても フリマ 出品 ができる

1.ヤマト運輸とヤフーは何をしようというのか

 10月1日から「ヤフオク!」「PayPayフリマ」を利用者に限って、「PUDOステーション」に持ち込むだけで、ヤマト運輸が梱包を代行し配送を行う実証実験を行うことを明らかにした。

 そもそも「PUDOステーション」とは何かというと、全国各地で設置されている荷物の受け取り拠点となる宅配ロッカーである。例えば、家を留守にすることが多い人は、受取場所として近所のこの「PUDOステーション」を選択し、荷物が納品されると「納品完了通知」が届くように設定して取りにいけるので、それをすれば手間をかけずに受け取れるというわけである。

 こうすることで配送にまつわる利便性は向上する。一部フリマサイトではPUDOステーションから荷物の発送も可能であるが、今回は“梱包レス”で発送できる実証実験である。

 流れは簡単で「ヤフオク!」「PayPayフリマ」で、予め送り主がその送り方を選択できるが、そこで「ヤフネコ!パック」を選んでおく。それ自体がヤマト運輸の配送を使ってお得に、出荷できる仕様になっているのだが、これまでは当然、自分で梱包してその配送手段を取り入れていたわけである。

 今回の場合においては、その梱包がいらない。それを選んで落札された際に、指定のPUDOステーションであれば、それを梱包せずにそのまま、商品(できれば袋に包んで欲しいとは話していたが)を入れるだけで、あとは送り届けてくれるということになる。

 期間限定で11月1日まで。試験運用なので、拠点は「PUDOステーション」東京メトロ東西線茅場町駅など4箇所だけで無料。一部の「宅急便センター」でも実施するというがこちらは500円の費用負担が必要である。

2.梱包 しなくていい理由 フリマ 出品 が変わる

 どういう流れでやっているのか。気になって、その現場をヤマト運輸に見せてもらった。

 なるほど、よくできている。PUDOステーションには予め、1箇所、液晶画面とスマホをかざす場所がついているので、まず利用者がこの場所に現れると、液晶画面の指示に従い、QRコードをかざすわけである。

 すると、ボックスが開くようになっているので、ここに入れるだけ。この利用者の方は帽子を入れていた。

 この入れるボックスと出品商品とはデータが結びついているので、ヤマト運輸のスタッフが集荷に来ても、どのボックスがどの送り先なのかは紐づいている。

 ゆえに、ヤマト運輸のスタッフはこのボックスから一つ一つ取り出す過程で、それを誰に送るのかを判定できる。商品を専用のバッグに入れてヤマト運輸の営業所へと移動すると、今度は、移動先で梱包するスタッフが待っている。

 スタッフが商品の梱包を行い、商品サイズが確定したら、送り先が書かれた伝票を印字して、それを貼り付ける。あとは配送されるわけである。梱包作業もかなり丁寧で、かつ機敏に行われている印象だ。

ネット起点の経済圏の活性化は物流の活性化でもある

1.もっと身近になる戦略

ヤマト運輸 EC事業本部営業統括部 杉浦兼久さん とヤフー「ヤフオク!」統括本部 矢作裕之さん

 余談だが僕の自宅の近くのスーパー「ライフ」の横にはPUDOステーションがあるので「要は完全にこれが全国展開できれば、僕はライフに行く途中で、物だけ預けて、フリマが完了なんて事が可能になるんですよね?」というと「はい。今後、そういう風に誰でも手軽にできればCtoCの部分も大きく変わっていくのではないか」とヤフー矢作さんとヤマト運輸杉浦さんは声を揃えてその抱負を語った。

 これは実証実験と謳っているのだが、そこにかかる作業コストがどれだけなのかをヤマト運輸自身が把握したいのだろうと思う。その上でこのサービスが現実的なのかどうか、そしてもし実行するにあたってはお客様への費用負担も含めてどうあるべきかを考慮して、その道筋を立てることになるだろう。

2.変わりゆく企業の姿勢は時代の変化とともに

 ただ、これは今までのヤマト運輸にはない姿勢であることは間違いない。ヤフー関連のサービスと連携しているからこそできるのであって、ここに時代の流れを見るのである。要はこうやって出品者側の手間をなくして、少しでも「ヤフオク!」なり「PayPayフリマ」なりを使う機会を創出することは、単純にそのフリマの流通総額を増やすだけのものではないからだ。

 その経済圏内で様々な他のサービスを利用する機会を作り、利用を触発することになるのであって、経済圏としてはより身近なところにあたりまえに存在するサービスを提供できるかという要素が大きいのである。

 以前、ヤフーとヤマト運輸がフルタイムシステムという会社と連携して、マンション内の宅配ロッカーに入れるだけで(こちらは梱包が必要)出荷の手配ができてしまうという話題があった。それも同様で、そうすることで、フリマの利用などが増えるからであり、経済圏の活性化であり、何より利用者が便利である。

関連記事:ヤフー CtoC 施策で気づく“ショッピングモール”の 役目

 今回の場合で言えば、「PUDOステーション」を使えば、梱包すらもしてくれるというわけである。ヤマト運輸が代々持つのは配送に絡む「品質」であって、それを付加価値にして経済圏へと呼び込む。結果、それはフリマ単体ではなく「Yahoo!ショッピング」「PayPayモール」の利用機会を作るとともに配送機会を今より増やすこととなって、ヤマト運輸にとっても利することになるわけである。

 フリマに着目したのもいいだろう。彼らが全国規模へのサービスにする時、フリマアプリという特性を考えれば、利用者にとってもその梱包の金額に対して強く固執するとは考えづらく、もし金額を要するとしても適切な価格であれば、十分機能するのではないかと思った。

 変わりゆく企業の姿勢は時代の変化とともに、である。配送という側面の強いヤマト運輸ではあるけど、Yahoo!の経済圏をフックに、この会社が持つ品質という部分を梱包の部分から訴求していく動き。会社の姿勢を示す意味でも歓迎したいし、こういう地道な要素がEC化率をあげていくことになるのだと思う。

 今日はこの辺で。

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