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ヤフー CtoC 施策で気づく“ショッピングモール”の 役目

 ネット通販の“ショッピングモール”は、その 役目 が売り場ではなく、あらゆる消費活動に入り込んだ、巨大なインフラになろうとしていることを、つい先日、ヤフーが発表したフルタイムシステムとの連携の話題で、改めて気付かされた。「ヤフオク!」や「PayPayフリマ」商品に関して、集合住宅の「宅配ロッカー」に入れておけば、非対面で発送できるというサービスである。もはや日常生活も彼らの手により自動化されそうな感覚である。

ショッピングモール の 役目 は僕らの生活を自動化する?

 そもそもフルタイムシステムは集合住宅を中心に37,000棟を超える宅配ボックス・宅配ロッカーを戸建て、オフィス、駅などへ設置している。それでヤフーはヤマト運輸と連携しているから、配送員が取りにいくように仕組みを作って、これを実現させたということになる。

 今回、思ったのはショッピングモールが単なる売り場としての役目ではなく、ヤフー・PayPay経済圏を強みに、どんどん人々の生活全般に入り込んでいる実態である。あらゆる生活のインフラとの連携に繋がっていくのは自然な流れだ。

 発表では少しも触れていないが、この宅配ロッカーとのインフラが構築できれば、今度、ネット通販で購入した際での利用も考えられ、利便性の向上にもつながって、この企業に利することになる。

 かねてより、ヤマト運輸が「EAZY」というサービスを導入することにより、置き配を含めた多様な受け取り方を可能にするなど、利用者の利便性向上に向けた取り組みを行ってきているから、そこにも直結する。

関連企業のサービスも拡大させる

 もう一つ言えば、ヤマト運輸はこの経済圏の利用者をフックに、積極的にサービスの拡大ができる。「ヤフネコ!パック」で匿名配送をやったことに始まり、非対面系もそう。実は今から3年前のPUDOステーションからの非対面発送は始めていて、去年の投函型配送サービス「ネコポス」という具合にサービス自体を進化させてきているのだ。非対面というのはコロナ禍では特に重要だが、配送員の人件費のコスト削減になることを無視してはならない。

 ショッピングモールはこうやって語弊を恐れず言えば、場所貸しだったところから、リアルの業態と連携してインフラを担っていくことで、勢力を増していく考えなのであって、ここら辺が今まで場所貸しだった百貨店とは違った進化の仕方であることに注目であって、今後存在感を強めるだろうと思う。

 時を同じくして、つい先日、日本通信販売協会(JADMA)が、発表した「通信販売市場」の売上高が発表されたのだが、2020年度(2020年4月から2021年3月)の通販の売上高は前年比20.1%増の10兆6,300億円。金額ベースでは前年に比べ1兆7,800億円の増加となったと明らかにしていて、1982年度以来初めて20%以上の伸び率だそうだ。

 JADMAもまた、この影響はモール系のネット通販がその伸びを牽引していると述べている。決済然りインフラ然り、それがショッピングモールでの売り上げに拍車をかけているように思われる。そう考えると、ネット通販はいわゆる、自社EC系の個性と共感を重んじて、お客様と結びつくところと、経済圏の中で何かしらを利用する継続顧客に連動する形で、お客様を作り出す二つの流れに分かれていくだろう。

 どちらが良くてどちらがいいというのではない。改めて、ショッピングモールは消費者にとって「身近なインフラ」としての役目を果たすと割り切って、店としては例えば自社ECなどをやっていたとしても、お客様に購入機会の選択肢を増やしていく為と考えて、出店していく考えも必要だろう。ただ、その分、モールでは役目が変わって、以前より自分たちの価値は何か、立ち位置はどこにあるのかが分かりづらくなっているので、それは自社ECをメインに据えつつ、バランスを見て運営していくことが大事なことをこれらの動きは示していると思う。

 今日はこの辺で。

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