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マーケティングオートメーション MA とは ?関係を寸断されずに ファンにする秘訣

MAで効果を出すのが先決

 リアル店舗はお客様との関係が寸断されがちで、継続してお客様が来てくれることが大事。健康食品の単品購入ならいいが、アパレルなどでも継続して購入してもらうようにできれば。そこで一つ考えられる手段が マーケティングオートメーション ( MA )である。ネット上でお客様の行動を知り、適切にアプローチして再度、購入してもらえるようにする手段である。

マーケティングオートメーション MA とは お客を知りアプローチを自動化する事

1.コロナ禍で寸断されないお客様との関係性 マーケティングオートメーション “MA” の意義

 繰り返すが、リアルに店があろうとも、新型コロナウイルス感染症などで、リアル店での接点が減少する中では、その関係は寸断される。だから、個として、お客様との関係構築が重要となる。そこには、オンラインストアが要であって、その繋がりを構築して先々に繋げていく事が急務であると思うのだ。

 そこで注目したのが、マーケティングオートメーション である。

2.資本の論理を使い物量で物を言わせる時代は過去の話

シナブル代表取締役社長 小林 裕紀さん
シナブル代表取締役社長 小林 裕紀さん

 そこで、株式会社 シナブル 代表取締役 小林裕紀さんに話を聞いてみたい。シナブルは小林さんと同社のエンジニアが15年以上、ネット通販の業界にいて、その知見をもとにそれに特化する MA ツールを開発している。

 そのMAツールを世界10か国、70を超えるサイトで利用されるまで成長させ、アカウント数3000万超、月間PV数3億を超えており、身近なものにしてきた人だから、聞く相手として相応しいと考えた次第だ。

 小林さんもまた、先ほどの僕の見解にうなづいて「以前であれば広告を使い、資本の論理で物量でものを言わせることが多かった。けれど、これからは自分たちが向き合う顧客の気持ちを向上させて、きちんとケアしていくことこそが大事」と話している。個としてのブランディングとそこに基づく、関係構築の重要性は、彼も感じているようだ。

3.マーケティングオートメーション MA とは何?難しそう?

 そこでMA(マーケティングオートメーション)である。MAとは、もう少し詳しく話すならば、ステップメールなど、メール配信に関する機能を通して、「シナリオ」に従いお客様との関係構築を、効率よく自動化していくものである。

 ただそのお客様の関係構築にあたって、わざわざ「シナリオ」を作って運用していかないといけないから、つきまとうのは「難しそう」という不安感である。だが、小林さんは「MAは本来、そんな大それたものではないんです。小さなことの積み重ねに過ぎないから、誰にとっても身の丈に合わせてできる」と話す。

 では、ふらりとその通販サイトに訪れたお客様と、未来に繋がる関係構築がどうやって形成されるというのか。

閲覧履歴を活用するだけでも開封率が50% UP

1.カゴ落ちメールよりももっと現実的

 それをわかりやすく説明するために、一つ例を挙げる。

 よく一度通販サイトに訪れたお客様を購入へと導くやり方に「カゴ落ちメール」がある。要は、カゴに入れたままのお客様にメールでそれを伝え、購入を促す仕組みであるけれど、なかなかそれが実績を伴わない。小林さんにしてみれば、そこでMAツールを使えば良いだけというわけだ。

2.効果を見てみると

 MAツールであれば、お客様の閲覧情報と連携させて、その興味をもとにお客様にアクションを起こしていくことができる。その方が自然であり、効果は高まるというわけなのだ。

 その効果はいかほどか。例えば・・・

 お客様がそのオンラインストアに、前日訪れ、同じ商品を2回以上閲覧しているけれど、このお客様は「カートに入れていなかった」とする。

 そこで、MAツールはその商品とその商品に相応しいレコメンドをピックして「あなたのお勧めの商品はこちらです」とメールを送るのである。

 シナブルによれば、その時の開封率は凡そ50%を超える。これは大きい。

下の図を見て欲しい。一斉メールよりもアクションに紐づいたメールの方がはるかに、その後の反応は良いし、お客様との関係も深くなる。

MAは顧客を生かし、効果につなげる
MAは顧客を生かし、効果につなげる

誰でもやれて効果を実感できてこそ、士気は高まる

1.シナリオは身の丈に合わせて作れる

 「シナリオ」というのは、まさに、そういう取り組みをひとつ一つ積み重ねていくだけのことだ。結果、それらは繋がっていく。企業によっては、頭でっかちにMAの導入費用で1000万円、投資してシナリオ作って、本格的にやるところもある。しかし、そんなことをするまでもなく「できることからコツコツと」である。シナブルでは30万円〜60万円の費用さえ負担すれば、やってくれる。僕が今、店がやれることとして挙げる所以は、ここにある。

 設定にあたっては、シナブルの社員側で、最初の部分を請負ってしまうので、店の担当者がやるときには、何も特段の知識も必要なく、使い方の指導までしてくれる。そこから、オンラインショップの担当者に託され、ある意味、その人の直感ベースでシナリオが組めるので、上記の通り、身の丈にあったMAが実現できる。

 一つ一つを組み合わせて、総合的にお客様にアプローチすれば、例えば、冒頭に話した「カゴ落ちメール」のように、単発で何か仕掛けをするよりは、お客様の趣味嗜好に紐付いて、自然に、ずっと効果を実感できる。

2.掛け算的にできることが増える?

 小林さんの話を聞いていて面白いのは、このMAは、足し算ではなく、掛け算的にできることが増えていくという表現をしていることだった。

 例えば、今、5つの機能ができているとして、そこに別の機能を一つ付け足しせば、合計6個の機能ができるというのではなく、できることの幅は7にも8にも、12にもなる、ということ。一つの機能追加でもたらされる変化の膨らみは非常に大きい。

 だから、結果的には、いつしか、総合的なアプローチができているというわけで、通常のメールの2〜3倍の開封率となり、訪問率も2〜3倍となるのは、そうした所以なのである。

3.UIのおかげで担当者の新たな着想を呼び起こす

 そして、先ほど、直感的と書いた。まるでiPhoneのように、自然に触るうちに、いろいろできてしまう。だから、最近では、ショップの担当者の方から「これができるなら、これもできそうですよね」などという提案も少なくない。利用者に自然とアイデアを生み出すのは優れたUIだからこそ、為せる技。そう思うと、今無理なく成長できる要素は、ここにあるような気がしてならない。ちなみに、下記はワインサイトでの実例である。

シナブルがもたらした効果
シナブルがもたらした効果

 正直、過去MAツールを見てきて、シナリオ設定に至るまでのテーマが壮大すぎて何を言っているか、わからないと思うことも少なくなかった。ただ、少なくともシナブルのサービスを見ていると、UIの良さのおかげで、やっているうち、できるようになっている。これは、シナブルのMAがネット通販に知見がある人たちの手により作られ、そこに特化した仕組みだからこその功績なのではないかと思う。

4.通販サイトをフックにリアルネットを超えてブランドの継続顧客を掴む

 また、リモートワークの重要性が叫ばれる中である。訪問など行わずして、過去の働き方、やり方にとらわれる事なく、彼らは全てweb会議で完結するような仕組みにできているというのも今やるべき理由の一つである。リアル店舗に注力して、ネット通販は後回しになっていたという店も少なくないと思う。また、通販サイトにおいても、まだ顧客関係を考慮し切れていないところもあるだろう。

 もしも必要最小限のコストと時間で、これだけのチャレンジできるのであるのなら、コロナ後を意識して、自分たちなりにできる身近な変革として、MAに取り組むことは意味があるように思うのだ。今、顧客関係構築を行わなかったら、おそらく間違いなく、その先には何かに依存して、自転車操業し続ける企業の姿なのではないかと思う。

 今日はこの辺で。

関連記事:お客様ごと自然にシナリオを作る MA の中身

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