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デニムの染料?いや違います。“藍”を育み チョコにしました AI MEETS CHOCOLATE SERIES

 藍染の「藍」って食べられるのか。そんな風に驚かされた次第であるけど、食べる藍を手がけているのが、普段、デニム作りで藍染に関わる岡山のメーカーだというから尚更興味が湧いた。岡山には繊維の町でもあって、そこでは長らく、世界に誇れる藍染のデニムを手がけていたわけである。ジャパンブルーという会社でその開発に関わる中道枝里さんが教えてくれた。

藍 の価値を チョコレートの美味しさで伝える

1.藍の歴史を紐解くと・・・

 藍染のデニムは、古くから人々の暮らしに浸透して、その特徴は「ジャパン・ブルー」と言われて、青々として、深く美しい色合いが根強いファンを生み出しているが、だからこそ、「それを食べる?」と思ったわけである。

 先ほど、話した通りだけど、この街は繊維の街であり、藍染の文化を世に知らしめようという過程で、新しい視点でその「藍」の魅力を伝えるべく、チョコレートにしたのが、AI MEETS CHOCOLATE SERIESと呼ばれるものなのだ。

 考え方は素敵だが、藍がチョコに入ることで何が変わるのだろう。

2.実は古くは食習慣の一部だった

 そう僕が尋ねると、「それがポリフェノールなんです」と中道さん。実は、藍にはブルーベリーの数倍の量が含まれていて、実は、かつてはそれらを食習慣の一部として受け入れていた時代があったのだという。

 古い時代の人たちは藍の可能性を既に見出していて、その葉を煮出してお茶にして飲んでいたという文化があったのは、ポリフェノールが高い抗酸化力を持っているからで、人間の健康とも密接に関わっているからだというわけである。

 なるほど。ただ、昨今は、藍染のイメージが先行してしまったので、藍の可能性にもっと目を向けた時に、今に相応しい形で、それを提案できないかと考えた先に、チョコレートがあったという。写真の通り、藍染とは違って、食べる段階の工程においては藍はブルーではない。

3.藍を育んだ地元も愛する

 チョコといえば、カカオのイメージが強いけど、通常であればカカオを液体にして、砂糖などを加えるのだが、彼らはカカオニブという素材を使って、それはカカオ豆をローストして細かく砕いた、言うなれば、カカオそのものなのである。

 だから、カカオの苦味や酸味、栄養素も堪能できるというわけだ。しかも、藍自体も、食べると、独特の苦味や渋みがあって、それと調和を果たしながら、チョコレートの甘味で包み込んでいるので、僕も食べさせてもらったが、ほぼ気になることはない。

 そこには地元愛も感じられ、例えばいくつか種類がある中でも、「藍×倉敷薄荷」や「藍×児島本塩」など、岡山の人なら馴染みのキーワードが入っている。倉敷薄荷でいうなら、「はっか」である。実は日本はハッカの生産数で世界的にも多いと言われていた時代があって、岡山自体もナンバーワンの北海道に次いで多いと言われ、縁が深い。

 だから、そのはっかをチョコに織り混ぜ、チョコミントというわけで、「藍×児島本塩」は、岡山の海水からつくられた児島本塩を混ぜ合わせた。彼らは「藍」を想うからこそ、それらを育んだ地元にも敬意を忘れない。

4.文化として根付かせたいからデザインも

 しかも、今の時代にふさわしく、文化として伝えたいから、敢えて、イラストレーターの山口一郎さんと組んで、パッケージデザインを起こした。そしてそれ自体は捨てずに飾れるようにして、メッセージを添えられるように工夫をしているのは、その藍とチョコがもたらすそのシーンを、共にシェアして、育んでいこうという姿勢の表れである。

 メーカーはただ、商品を作るだけではなく、例えば、素材に目を向け、そのストーリーを伝えていくフェーズに来たのかもなと思った。仕掛け方も含めて、中道さんが最前線に立っているように、女性ならではの感覚で素敵だなと思った次第。「藍がいいんだ!」と押し付けることなく、自然にいつまでも、食べるときも藍と寄り添う、という提案であって伝統を噛み締め、未来に向けて安心して、食べ続けられる。

 デニム・メーカーの藍の新しいストーリーは愛に溢れていた。AI MEETS CHOCOLATE SERIES、その出会いを楽しもう。

今日はこの辺で。

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