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#ワークマン女子 等 に学ぶ 女性のあした に繋がる 着眼点

 商品にしても消去法で選んでいたり、または我慢していたりしないだろうか。女性が求めるニーズに世の中はまだ応え切れていないし、気づけていないものが沢山ある。その発掘をしたくて、僕は株式会社ハー・ストーリィが2020年12月14日に開催した「第5回 女性のあした 大賞」の授賞式にやってきた。写真はその主役達である。

 趣旨としては、女性視点でマーケティングを行うハー・ストーリィが「女性のあしたが輝く社会に貢献していると考えられる商品・サービスを表彰する」もので、優秀賞が商品、サービスで2社ずつ、最優秀賞が1社選ばれたが、どの企業も僕なりに大いなる気づきがあったので、紹介していきたいと思う。

優秀賞「プレジデントウーマン」編集部とトフ&ロードストーン 「理想のお仕事バッグAwesome」

 大雑把に男女という括りで考えていると気づかぬことはある。「プレジデントウーマン」編集部とトフ&ロードストーンの秀逸たる所以は、女性の中でも「稼ぐ女性」に着目したところにある。

 彼らが作った「理想のお仕事バッグAwesome」はクラウドファンディングを活用、その層に特化したバッグを手掛け、目標金額30万円に対して1000万円以上集めて、関係者を驚かせた。考えてみれば、米副大統領候補のハリスさん然り、女性の社会進出が著しい昨今、その割にはバリバリ働く女性向けの商品がない。バッグにしても女性の定番は大抵小さいもののみだ。

 「プレジデントウーマン」はその読者層がキャリアウーマンであり、だからそのニーズを探れた。コアな読者に確認すると、多くはパソコンを持ち歩くので、男性向けの安いものを使い古している、という実態もあって、聞いてみてなるほどと納得した。そうした要望に応える仕様にしてデザイン性を高く提案したところ、それほどの熱狂を生み出した。一つ、53900円(税込)という、クラウドファンディングにしては高値での提案だったのに、である。固定概念を打破した先に、熱狂はあるのである。

優秀賞 ハリウッド化粧品「ソイプロビューティ」

 本来女性に光を当てるべきなのに、男性向けばかりで、ちゃんとその商品の魅力を女性に訴求できていないというものもある。それはプロテインである。確かにプロテインと聞くと、大抵がムキムキの男性を思い浮かべる。

 それに気づかせてくれたのは、ハリウッド化粧品株式会社「ソイプロビューティ」である。同社曰くプロテインはホルモンバランスなどの心身をサポートする要素があり、男性だけではなく女性にとっても必要と説く。ハリウッド化粧品はあえて商品の見せ方を大きくチェンジさせ、時に、インスタグラムなどを活用して、女性の美容に必要なプロテインというイメージを焼き付けたのだ。男性向けだけのものでも女性目線で光を当てるべき素材はまだきっとあるはずだ。

優秀賞 KOHKOH「ILLUMINATE チケットサプリ」

 タブーであるが故に商品がない。そこに切り込んだのが「ILLUMINATE チケットサプリ」である。これについては夏に当メディアでも取り上げたが、株式会社KOHKOH ハヤカワ五味さんの手掛けるもので生理用サプリメントである。

関連記事:“生理”というタブーに 商品 で物申す ハヤカワ五味 の挑戦

 生理という言葉すら避けられる傾向があって、女性の中には我慢している人も少なくなく、しかしそれは本来、蔑ろにされるべきことではないと主張するとともに、そこと向き合うことの重要性を説きながら、サプリを手がけた。

 ただ、彼女は生理だけに興味があるわけではなく「ILLUMINATE (光を照らす)」のブランド名の通り、生理の解決を健康の入り口としているのが特徴。若い頃から女性が、日常で健康を気遣い、そこに必要な要素をこのブランドが照らし、女性としての充実を追おう、ということに彼女の心理があるように思われる。こういう発想もまた今までの若い女性の概念にはないから斬新である。

優秀賞 キャリア美人「mentee」

 実は、就職の場面でも女性は悩んでいることを見逃してはならないキャリア美人株式会社は、女性活躍の為にはキャリア志向が必要とされる中、その予備軍である女子学生に焦点を絞り、彼女達へのキャリア教育を行っているのである。

 それは代表取締役 廣岡 絵美さん自身の体験も踏まえてのこと。学生の頃、ちゃんと相応しい教育を受けていないと後になって困る。例えば、出産後などがそうで、女性であるが故にマイナスに受け止められがちな側面(子供がいることでの時短勤務など)に対して、予め個々人の女性の能力を高めておくことで、それに関係なく女性の働く場を創造してきた。

 「mentee」に関しては、このコロナ禍により、女性が理想として掲げる業種が軒並み狭き門になっているから、実際に同社の教育を受けてきた女性と、今の学生を引き合わせることで、キャリア志向の有無に関わらず、就活支援をしていこうというわけである。

 同社で過去育成してきた人材と、今悩む人とを引き合わせることで、今の時代に相応しいプラットフォームが生んだというわけで、この着想はあっぱれである。

最優秀賞 ワークマン「#ワークマン女子」

 最後に、今回のハー・ストーリィが開催した「第5回女性のあした大賞」で「最優秀賞」の受賞をしたのが株式会社ワークマン「#ワークマン女子」である。横浜にある、女性を意識した初めてのアウトドア専門店である。

 商品に関連してよくありがちなのは、商品単位でターゲットを決めつけること。だが、ここに並ぶ商品は一般のワークマンで売られているものと全く同じもの。それでありながら、女性向けに演出してその入り口を変えたところに価値がある。

 ある意味、それを教えてくれたのも女性なのかもしれない。ワークマンは本来、作業着を扱っていて、男性客しかいないはずなのに、実は結構な割合で、女性客がいたという事実。夫の商品を買うために、女性が足を運んでいる率は高く、その女性が例えば、主婦として使いやすいものを発掘、コーディネイトしたところから今の拡大があるわけだから、女性はクリエイターである。

 だから「#ワークマン女子」は、女性によって拾い上げられた商品をまさに女性に向けて発信するためのお店である。今一度、この店の品揃えや見せ方によって女性の力を喚起させて、これまでとは全く違う価値を生む。

 思うに、ワークマンがこのお店に広告宣伝をしていない点も女性の心理を抑えている。なぜなら、それは自分達がいいと思ったものをいいと思う格好で伝えていくことで女性の口コミとしての真価を発揮するからである。

 要は「#ワークマン女子」という女性が集まる拠点を作り、例えば、ファンが自ら考えたコーディネイトを見せるわけだ。嘘偽りのない感性は来店する女性の心を掴みやすく、そのコーディネイトをしたファンのインスタグラムなどに流れる。発信したファンは、自分のところに集まるファンの姿を見て、自分が「#ワークマン女子」ファンである価値を実感するわけである。気持ちを触発してサイクルを生み出すメカニズムが女性ならではで、爆発的な要素を持っていると思う。

真に必要なものが作られ、等しく充実した人生を送れるように

 これまでの時代でいえば、大量生産と大量消費の中で、大きな消費を生み出すことが正義であった。そのビジネスは否定しないけど、ただそこで埋もれていた価値もあったのも事実である。その価値を拾い上げ、磨き上げるのがまさに、これからの時代だと思う。

 奇しくも授賞式で、ハヤカワ五味さんが、誰でもビジネスをできるようになったからこそ、何を考えてビジネスをやるのかが大事であると話していた。全く同感である。単に「女性だから」という理由だけで取り上げられることなく、世の中が、女性の心に真に向き合い、本当に必要とされるサービスが世に羽ばたくことを切に祈りたい。それこそが「女性のあした」を作るのだと思うから。

 今日はこの辺で。

参考記事:やずや 西野博道氏 ハヤカワ五味氏 語る 通販 CRM の“未来”

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