パンやスイーツ で 地元産 を育む「 Len 」
ホクホクしながらクロワッサンを食べる。今日は、川崎・溝の口にやってきた。地域は場所としての価値である事以上に、コンテンツであると思っていて、だから地域を愛する「Len – Local Speciality Factory -」というお店に足を運んだのだ。「 Len 」には「Local(地元)」「Eat(食)」「Neighborhood(近隣地域)」の3つの意味も込められている。その名の通り 地元産 の 生産物を材料に パンやスイーツ を作り、販売しているのである。
地元産 の パンやスイーツ で溢れる Len
1.多摩川梨など地域の光景が浮かぶ
彼らがこだわる「 地元産 (Made in Local )」とは何か。例えば、生キャラメルは、多摩区松屋梨園の「多摩川梨」を使用したもので、梨特有の粒々食感が印象的である。商品と一緒に農園名、生産者名、使用素材を一緒に添えていて、そこの背景にあるストーリーを感じれるようになっているのだ。
このお店を運営するtenの丸山さんによれば、この地に縁がある。元々、この店の近くで「ノクチラボ」というカフェや飲食店、個人店が集まるマーケットを展開しているのだ。その流れを受けて、パンの製造などにも着手してみたい。そう思ったのがこの店誕生のきっかけである。
「ノクチラボ」は、住宅街の中にありながら、地元の人らしき人たちで賑わっている。この取材の後に行ってみてそれを思った。カフェも併設しているから、憩いの場となっていてコミュニティと言ったところだろう。
2.地元との連携が生んだコンセプト
「これまでやってきたカフェとかマーケットが地元の生産者との連携によるものでした。」と丸山さん。だから、パンやスイーツなども野菜やフルーツなどを使って作れたら、と思ったと。 「Made in Local(地元産)」をコンセプトに掲げたのはそんな背景からなのだ。
へぇ柿ですか、そう言って僕が、パンに視線を向けると「このパンは、地元の農家で獲れた柿なんですけど、その柿で作った自然酵母を素材として、パンを作っているんです」と丸山さん。そのようにして地元の素材を生かして、食品にしていくわけだ。しかも当然、時期にとって採れるものも変わってくる。それに合わせる形で変化させて、季節を感じつつ、その農園の取り組みを商品によって光を当てていく。
3.買えば買うほど、地元に還元
他にもスイートポテトやマカロン、シュークリームなどがあった。いずれもローカル素材であり、地元愛に溢れている。
実は、僕も元川崎市の住民。溝の口は本当によく来ただけに愛着と懐かしさもある。応援の意味も込めここでのクロワッサンなどを買わせていただいた。
蜂蜜で作ったクイニーアマンは蜂蜜の甘さを感じつつ、外はカリッとしながら中はふんわり。自家製ならではの美味しさ。チーズケーキはしっとりと濃厚、ほんのり甘い。
全国の地域には地域の個性を持った生産物もある。そこで地道に頑張る農園もある。僕はそれ自体が立派なコンテンツであると思う。こういう様々な個性が全国に知れ渡ることを切に祈る。また、それがその地域の魅力に気づき、その現地に足を運くきっかけとなればと思う。
今日はこの辺で。