組子細工 J LIFE gifts に宿る職人魂
知らない技術というのは色々ある。「これ、三角形を埋めていくんです」。最初にそう言われた時は、何を言っているのかわからなかった。“組子細工”というらしい。木の素材をベースにして、部品を組み合わせて、作っていく新機軸のインテリア。「 J LIFE gifts 」というブランドの話である。
やれそうでやれない 組子細工 J LIFE gifts
1.埋めていくことで完成していく
「埋めていく」とは何か。つまり、そもそも木で作った枠のようなものが存在しているのだ。一方で、三角形の同じような木のパーツを用意する。その枠に、パーツを埋めていくことで完成。例えば、下の写真のよう。
もう少し詳しく説明しよう。制作過程の写真も見せてもらったが、下記左の写真。確かに三角形の木のパーツが並んでいる。組み合わせるほど、紋様を作り上がる。それを四角いパーツの中に埋めていく。すると、それがインテリアになってしまう。
ものすごく精密な作業はまさに職人技である。
面白いのは下の写真はコンセント。それすらもインテリアとして工夫できる。商品名を「スイッチカバー」という。先ほどと同じようにこの商品自体は四角いパーツの中に小さなパーツを組み合わせたのである。
ちなみに、家の「コンセント」というのはドライバーを使えば、蓋のようにして外すことができる。こんな感じだ。へぇーー。
左はその商品の裏側。右がコンセントの蓋を外した状態。だから、そこにこの商品をはめ込んで使う。これをつけるだけでまるで部屋のイメージが変わる、というわけだ。
2.伝統と革新の融合
こういう商品に関しては競合は存在しないのだろうか。
「極論、これをやろうとすれば、どこでもできます。けれど、ブランドとしては存在していないのはそれなりにコストがかかって、費用対効果が見込めない部分があるのかもしれない」。
なるほど。ニッチさゆえに、敢えて参入しない。そこを逆手にとってビジネスチャンスに変えようというわけだ。なぜ、このブランドはそれがやれているかというと、実はこのブランドを手掛ける事業者の祖父がもともと家具をやっていたことにある。
その祖父は、大きな家具を手掛けていた。けれど、それもできなくなってきたので、小さいもので、その技術を生かそうと考えたのが発端である。
4.使わなければ宝の持ち腐れ
「芸は身を助ける」ではないけど、祖父が長年向き合ってきた家具の知見。それは、ここでしっかり生かされて、そのクオリティは極めて高い。
勿論、彼らは職人であり、その一つ一つの技術は貴重だ。だから、この事業主はこれをどうやって守ればいいか。またどういうものを作れば、それが価値になるかを思案している。いわばプロデューサーとなって今のニーズを取り入れ、過去の価値がそこに融合されて、一つのブランドを形成しているわけだ。
長年培ってきたその技術はそこで讃えられる。それでいつつ、祖父の世代の人たちに雇用を生み出している。そして、世に人々に新しい家具で、新鮮なライフスタイルを提案している。happyな組み合わせで、お客様に笑顔を今日ももたらしている。
今日はこの辺で。