パンフォーユー 地域 が地域を救う 地元の パン屋 を世界に
なかなか素敵な話である。読者の皆さんも思い当たる店ないだろうか。それは 地域 で愛される パン屋 。でも、それって美味しいのだけど、当然、地元の人しか知らない。これを地元から外に持ち出し、光を当てようという発想で勝負している企業がある。株式会社 パンフォーユー である。下町に出現した、その会社の期間限定店「パンフォーユーカジワラ」に僕は行ってみた。
パンフォーユー と パン屋 地域 を愛するストーリー
この会社の原点は、地元で愛されるそのパン屋にある。その多くは地元に愛されているけれど、逆にいうと、その地元でしか売ることができない。この会社は、それを外に持ち出して、その他の地域に提案できるようにすれば、全国のパン屋は、その実力を持ってして、今よりもっと飛躍できる道筋を模索できる。
では、この会社はどう実現させたかというと、それは、それはパンを包む袋である。袋自体が、特殊製法で、この中にパンを入れて冷凍しておくと、日持ちがして、また、500Wで30秒レンジで温めるだけで、出来立てのパンと同じ味わいを可能にしたのだ。
パンフォーユーカジワラにやってきた
かくして、材料は揃った。パンフォーユーカジワラとして、このお店は、期間限定ながら、都電荒川線(東京さくらトラム)の梶原駅付近の商店街に、構えた。日持ちもして、解凍すれば、ふっくら美味しい全国のパン屋の拠点を作れたわけである。街並みは情緒あふれる、下町そのものである。
実際に、来てみると、既に人懐っこい御夫人が、スタッフと話しをしている最中で、この店は、商店街の中に溶け込んでいた。逆に、この店がそうやって、この街の発展にも寄与しているようにも思えて、“地域”の力で“地域”を活性化させている姿をそこに見た。
僕も、島根県松江市「PANTOGRAPH」のチョコレートマフィンと茨城県龍ヶ崎市「アトリエクレッセント」のメロンパンとパンフォーユーと大乗製糖の「素直食パン」などを購入させていただいた。先ほど触れた、特殊な袋に包装されている。これを自宅でこの袋に切り目を入れて、電子レンジで温めること30秒、メロンパンは冷凍していたのに、ふかふか。
この出来栄えなら地方のパン屋も、購入するお客も、納得である。これ美味しいのよ!そのご婦人から勧められた「食パン」はこれから食べる予定である。
日持ちの良さが際立っていて、例えば、僕が、10月3日に購入した「チョコレートマフィン」は、11月28日まで保存可能である。
BtoBで支持され今に至る
ちなみに、彼らはこれらのパン屋のビジネスが最初に花開いたのは、BtoBである。全国に冷凍で配送し、かつそのパン屋の持つ美味しさで勝負ができる土壌ができたので、オフィスにそれを提案する。場合によっては、冷蔵庫もレンタルする。
すると、その会社のスタッフは、いつでも昼食に美味しいパンを食べることができる。会社としてはこれを福利厚生で、まとまった数量を出荷できるから、送料面などの部分が問題がなくなり、ビジネスそのものの生産性が高まった。そこでこれをサブスクリプションで行うことで、躍進へとつなげた。
定額にして、そのパン屋のセレクトは、パンフォーユーが行う。今度は、数多くのパン屋の種類を入れることが可能に。その分、全国のいろいろなパン屋を巻き込むことができるようになる。これで、実力さえあれば、地元のパン屋は、今よりもっと飛躍できる。パンフォーユーカジワラはある意味、その積み重ねがあったからこその、実店舗だ。
まだまだ日本には優れた商品があると僕は思う。ネットなどの進歩は、世の中をフラットにする。例え、地元でしか可能性を発揮できなかった人たちが、真に、世界に、と言っては大袈裟かもしれないが、発揮でき、結果的に地域を救う事になる。パンフォーユーの取り組みはさることながら、僕はその着眼点に新たなビジネスの可能性を見て、胸が高鳴るのである。
今日はこの辺で。