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普通じゃない この絵のカラクリ “ひとふでがき”

 好きこそものの上手なれ。才能というか、努力というか。読者の方々も子供の頃などに、一筆書きなどをして楽しんだことはないだろうか。ただ、その“ひとふでがき”で書いたイラストが誰かに買ってもらえるほどの価値になろうとは誰も思わないだろう。ところが、僕が出会ったminaco sakamotoさんはそれをやってのけていて感心してしまった。

ひとふでがき 卓越したレベルとその背景

 こちらの写真を見ていただくとわかるのだが、一見すると書き込まれたペン画なのであるが、実は一筆書きなのである。

 敢えて説明するまでもないが、たった一つの線で描かれたものであって、その線は途切れていないのである。

 驚きなのが描き続けている日数。そちらも途切れていなくて、彼女は2011年から1日も欠かさず、その一筆書きを書いている。それだけ書けば上達するわけで、もはや一筆書きの範疇を超えて誰も一筆描きとは思えぬクオリティだ。

 彼女曰く、8年目くらいから兆しが出始めたそうで、コラボの話が増えてきたのだという。

 そして、2020年末には『ひとふでがき 365×10×1』(烽火書房)が出版され、2021年9月には、Rakuten Fashion Weekにおいて、アダストリアの「HARE」というブランドが彼女とコラボを行い、そのモチーフを取り入れたファッションが披露されるなどした。

運命を変えたあのきっかけ

 「なぜ、こんなことを」と思わずsakamotoさんに聞く僕。照れくさそうに、本当にちょっとしたキッカケなんですとそう語る。元々絵が好きだった彼女はデザインの専門学校に進学をした後、とあることで衝撃を受けたという。「あっ!自分以外のまわりの人たち全員はデッサンの経験をしているんだ?ということは、私だけデッサンの経験をしたのか、、、」と。全ての原点はここにある。

 先ほど、毎日1日も欠かさず、と書いたが、何も今のような活躍をするためといった目的があったわけではない。今触れた通り、「デッサン経験がない自分が上達するための訓練」として始めたものにすぎない。ただ、彼女のその時の思いつきが運命を分けただけのこと。「どうせ、毎日絵を描くなら、特技になる事をやり続けよう」と。

 そこで着目したのが、たまたまその時の授業で落書きしていた「一筆書き」だった。最初は落書きだったのかも知れないが、「継続は力なり」である。

 さて、冒頭のタイトルの通りであるが、特別に、その「ひとふでがき」とやらで、僕の後ろ姿も一筆書きをしてもらったのであるが、動画を見てほしい。驚きである。

改めて見てほしいのが、下記の完成後の写真である。

 哀愁漂う、僕の後ろ姿の雰囲気がよく出ている。

 今ではその一筆書きのデザインをモチーフにした靴下の発売をしたり、年の瀬にはカレンダーを発売していたりする。アートの可能性は本当に底知れないし、コンテンツって想いもよらないところから生まれるものだな、と痛感した次第である。

 今日はこの辺で。

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