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時代を読む 特集

【特集】物を売るのはもう古い? 価値観で勝負せよ 小売の現場

これから人々は価値観に寄り添う時代であり、深堀りするのが当たり前になると思います。大量に何かを発信されて、考えなく受け止める時代ではなく、何を発信してそれに「共感」する。それはリアルネットの垣根を超えて、価値となり企業を安定的に、健全に成長させていく時代です。

ものを売るのはもう古い?

 それは数字が示しているようにも思えます。オーソドックスなデータですが、経済産業省が出しているEC市場規模に関連して、EC化率というのが出されていて、概ね、そこでの相性は数字によって現れています。

 例えば、書籍で言えば42.97%であり、それに対して食品はというと、わずか3.3%です。商品の特性によって向き、不向きが出るのであるけど、ただ、それは思うに、「もの」を軸にした考え方の中で出てきたものであるように思うわけです。

つまりEC化率はジャンルで開きがあるのであって実はECとカテゴリーには相性があるんです。向いているもの、向いていないもの。だから、逆にビジネスチャンスもそこにあります。デジタルコマース研究所本谷さんと話していて、参考になると思ったのが、経済学上の3つの分け方です。一言で言えば、商品を最初に買うときの「決め手」となる3要素。それが、、
1)探索財
2)経験財
3)信用財
「探索財」というのは事前に調べることで品質や価格を把握できるもので、例えば家電ですね。

予めスペックがわかっているのでそれを判断材料に商品を購入するわけで、ネット通販はそれを事前に把握できるので、極めて親和性が高く、家電のEC化率は37.45%という高水準です。

次に「経験財」ですけど、購入してから実際に経験してみないと判断できないものです。代表的なものは「食品」ということになります。美味しいかどうかは見た目ではわからないけど過去の経験則に基づいて「ま、いいか」と購入するからです。

なので、比較的単価の安いものが多くて衝動買いのものが多いのです。お茶のペットボトルで新商品が出たと言っても、120円ならまあいいか、と買ってしまいますよね?

だからそういうものが多いスーパーのが有利で、リアルの強さが出やすいです。

・考えを固定せず常識を疑いアプローチを模索

ビジネスチャンスがあるよというのはここなんです。食品が「経験財」であることを前提になっていますから、そこに別の要素を組み合わせることで、食品の本来の特性ではない形で購入することが生まれます。

オイシックス・ラ・大地が「キット・オイシックス」というシリーズを大ヒットさせました。一つの料理に関連するもので1商品にまとめて、それで料理をすれば、自宅で一流コックのレシピを体感できたり、忙しい主婦の調理を時間短縮できたりするわけで、全てこれらはもの基準ではなく、「価値基準」なんです。

本来、食品の買い方の「経験財」としての買い方ではない別の価値をネットだから伝えられているのです。

 実はこういうところの指標とは違ったところで、成果が出てくるというのが「ネット新時代」だと僕は思っていて、それが冒頭に話した「価値観に寄り添う時代」の意味合いを示すところだと思います。

■高島屋S.C.にPopup出店D2Cソージュに学ぶ

・コーディネイトに付加価値を

昨今、リアルとネットの融合という中でネット通販のお店がリアルの場面でポップアップストアをやることは増えていますけど、意識していくべきは価値観なのではないかと思います。「 ソージュ」運営するモデラートの代表取締役 市原明日香さんに話を聞いてみました。同店は日本橋高島屋S.C.新館でポップアップストアを出店したことがありました。ネットの利点とリアルの強みを上手に活かした中身で学びがあります。

「ソージュ」はアパレルのネット通販で、このお店の特徴はお客様ごと、相応しいコーディネイト提案を行うことにあります。ウェブ上、幾つかの質問に答えることで、6アイテム表示され、その6アイテムを通して、専門のコーディネイターが示した衣服の組み合わせが提案されるわけです。

ただウェブをメインにしながらも代官山にもサロンと称して、リアルなお店を設置しています。
そうすることで、その使用感を試したり、実際にコーディネイトをしてもらうわけです。来店予約を事前にしてもらえば、以前、購入してくれたお客様にはそのデータに基づき、より質の高いアドバイスなどをすることができるようになるので、そうやってネットの強みを上手に活かしつつリアルで上手にそれを補完しています。

・物流を強みに 生産性高く

今回はそれがありながら日本橋高島屋S.C.新館にポップアップショップを展開していますが、今という時代の通販の在り方が凝縮されています。今回の件でいえば、リアルの商業施設の柔軟な対応も注目すべき点です。

ショールーミングとしての様相を呈していて、お客様はその場でコーディネイトに関しての指南を受けます。そこで商品を試着して、気に入ればそこで支払いを済ませたとしても、商品の引き渡しは別の場所から配送されるんです。つまり

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