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小売業 とは〜 物販 をする時の 利益率 の考え方

小売の理解-メーカー問屋小売店の存在意義

 昨今、 小売業 の環境は激変していますが、何を持ってして、激変しているのかは元々の小売の構造を知らずして語れないと思います。そこで、ここでは日本ずっと伝統的に歩んできた メーカー から 問屋 、そして 小売店 へと流れるこの「小売の構造」について、説明したいと思います。

 当たり前な話、みなさんが支払われている給料は、魔法のように発生したものではありません。ですから、どうやって企業はその中で、利益を得て、自分たちが給料を得る元を作っているのか、そのカラクリ、と言っては大袈裟ですが、その話をしましょう。

メーカー 問屋 小売店 相互に助け合い、 利益 を出している

 ものがなければ、小売は成立しません。それゆえ、その原点には必ず、メーカー、製造企業が存在します。わかりやすく、日本を代表する大きなメーカーを挙げると、トヨタ自動車、SONY、資生堂、任天堂、タカラトミーなどがそれにあたります。

 でも、製造企業はそんなものではありません、例えば、企業数を地域別にみると、東京都だけで8万1千企業(製造企業に占める割合12.2%)あって、上位5都府県で38.9%だといいます(経済産業省調べ)。僕らが知っている以外、相当数メーカーが存在することがおわかりいただけたでしょうか。

 でも、そこでものが作られても、いきなり小売店では販売されません。雑貨業界を例にとって説明しますと、こういう構造をしています。ちなみに、企業から企業へ商品を渡すことを、「卸す」という言い方をします。

小売の構造
小売の構造

小売業 が 物販 する時の 値付けの重要性

 そして、少し話がそれますが、ここで値付けという考え方が出てきます。例えば、スーパーに並ぶサンマを思い浮かべてください。このサンマ、実は価格は変動しています。100グラム60円から140円の価格推移からすると、大1尾は120円から280円になるわけです。

 じゃあ「美味しいサンマは価格が高いのか」というと、そうとは限りません。ここが値付けの重要なところです。その時に出荷量が多いかどうか、で判断されます。つまり、美味しいかどうかではなく、市場に出回っていて、レアかどうか、ということになります。だから、価格というのは価値に伴って、変動するものなのです。

メーカーはものづくりとブランド価値の創造

 なので、対価に相当する価値があるか、というのが値付けのポイントになりますので、よく家電などは「メーカー希望小売価格」という表現があると思います。これは、メーカーが「この商品はこの価格で売って欲しい」と言っているわけで、メーカーの仕事はその定価に見合った価値を持った商品を作るということを主眼に頑張っているということなんです。そして、そのことをちゃんと伝える為に、テレビCMをかけたりして、ブランド価値を創造して、その単価に見合った価値があると努力をしている、ということになります。

 ただ、「希望小売価格」なので、強制することは原則できません。ただAppleの商品が値下げされていないことでもわかりますが、メーカーとして売り先を絞り、徹底したブランド戦略のもとで、商品にそれだけのブランド価値があると、訴求することで、その価格に納得して、購入する人が出てくれば、成立するというわけです。

小売店は対価に見合った価値を売り場で訴求する

 そこで、「小売店」はそんな意味で、常に消費者と向き合う最前線にいますから、その価値を伝えて販売するものの、それとは裏腹に、お客様にその対価にふさわしいと思ってもらえない商品は、売れませんから、儲けは0円どころか赤字です。だから、仕入れ値の価格(上記で言えば、600円)を下回らない限りまで、値下げしたりしながら、リスクヘッジをするわけです。よく、半期に一度、在庫一掃セールを行うのは、そういう理由からなのです。

問屋は複数メーカー商品を必要な量だけ小売に提供

 最後に、問屋の役割です。基本、メーカーというのは、一つの段ボール箱のなかに例えば12個なり、24個ずつ単位で、1ロットという言い方で、同じ商品しか入れて、出荷してくれません。一つの商品に上記の通り、プロモーションをかけたりする分、多くの商品を作れないですから、そもそも種類がないからですね。かと言って、3個発注とかであれば、段ボールに隙間ができてその代金が無駄になりますよね。だから、間に問屋が入り、この1ロット分を買って、小分けして、他のメーカーのものと合わせて、小売店に販売するわけです。

 店にとっては、一つの段ボールの中に、色々な商品を入れてもらった方が、在庫は適量仕入れられて、代金は抑えられますから、その段ボール単位で発注をし、問屋はそれに基づき、取りまとめをして、これで、それぞれの役割がウィンウィンになっていたというわけなのです。

 細かな話になりますが、この段ボールの中身に関しても、「卸値の代金が全部足して20,000円以上になれば、商品を詰めた段ボールの送料を無料にします」などと言ったりします。そうやってなるべく段ボール一つを有効に皆が活用して、企業から企業へと受け渡されていくのです。

 これが小売の構造の原点になります。

最後に。小売業といってもどんなものがあるのか

 小売業を深掘りすると、リアル店舗で言えば、大きく分けて、百貨店や専門店があり、インターネット通販でいえば、オンラインショッピングモールとオンラインストア(自社通販サイト)があります。このうち、オンラインストアに関しては、こちらの記事を見てもらえると、わかりやすいかと思います。

 ここからは余談になりますが、小売をやるにも、今の時代を理解すると良いと思います。時代に流れに伴い、製造小売業=SPAが増加してきており、影響力を増しています。それについてはこちらの記事が詳しいです。ZARAは勝ち組と言われ、2010年代まで小売を牽引してきたといっても良い。

 ただ、まだ時代は進化していて、そこから更に、リアルの店舗を起点とした小売の構造を根本から覆す動きが生まれています。参考までに、全く違った概念で小売をやっている例をこちらの記事で示しておきます。効率化を推し進めると、小売もこのような形へと行き着く可能性があります。

 常に変化していく中で、自分たちはどう小売と向き合っていくのか。それを考えていくことこそがこれからの勝ち組になれると思います。

 

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