今もこれからも独創的に母の日を切り拓け 「楽天市場」 母の日トレンド予想
昨今、コロナ禍が落ち着きを見せている中で、母の日ギフトも変容している。昨年までの巣篭もり向けの商品もひと段落。外へ外へと意識が向いているし、マンネリ気味の贈り物の内容も変えようとする消費者の姿も見える。楽天グループは、母の日に関してのトレンド予測の発表会を行い、それを聞いて感じたことだ。
外出思考とマンネリ打破
トレンド予測は、昨今の「楽天市場」での商品動向から2023年「母の日」ギフトの中身を占うものである。彼らがいうところの「トレンド」は大きく分けて二つ。一つが外出を意識したグッズ。もう一つが母の日ギフトのマンネリを脱却する商品である。
外出を意識して、ギフトとしての需要が高まると推測したのが、化粧品系グッズ。最近の売上データを添えるとわかりやすい。例えばアイシャドウは570%増。チークは110%増で、その他、日焼け止めなども伸びている。70%増であり、確実に気持ちは外へと向かっている。だから需要があるだろう。
ファッション小物も同様だ。(レディー)帽子も90%増、日傘が90%増という状況で、外に出たい気持ちが表れている。だから巣篭もりの商材は一旦、脇に置いて、外に関連するものに紐づけた方がよいだろう。
脱マンネリは永遠の課題?
母の日といえば、定番なのがカーネーション。勿論、それを贈っても喜ばれるのは間違いない。ただ、その一方で、消費者の心理を照らし合わせると、違う傾向が見えてくる。それが「脱マンネリ」思考である。楽天が調べた意識調査では「(母の日の贈り物で)毎年、同じものを贈ってしまう」と答えた人の割合は28.3%。だからこそ、変えたい意識も一方であるのだ。
だから、検索で「母の日 花以外」と入れる人も一定数、表れている。そもそも花が定番であるから、花屋にとってはそれで十分売れてはいるだろう。だが、そこでさらに伸び代があるとすれば、と考えると、その「脱マンネリ」ということになる。
すると、商品自体に一工夫することが必要となってくる。ただ、逆にその意味では、ネットは強いのではないかと思っていて「楽天市場」にはユーモアのある商品が数多い。
もはや奇抜ですらある母の日ギフトの面白い中身
僕がまず足を止めたのは、アスパラガス。可憐な感じと生々しい感じが共存していて、奇抜である。ただ、楽天市場は、全国各地の生産者や地元密着のお店が集まっている。だからこそ、新鮮な食べ物がギフトとなりうるわけで、奇抜であってマンネリではない。
それ以外では、商品自体に趣向を凝らした「花であって花でない」アイテム。
どういうこと?そう思われるかもしれない。だが、例えば、この写真の商品は「花束」でありながら「花束」ではない。花束に見せかけた「クレープ」なのである。
クレープの形を花束に見立てたあたりに、遊び心があって、その意味では、花をモチーフにしたタオルなどもある。花と見立てるという意味では、こちらもそうだろう。
ソープタワーで、花束に見立てた石鹸である。以前から、消え物と言って石鹸のような使い切るアイテムは女子に喜ばれやすいので、ツボをよく押さえている。
他にも振り切った商品もちらほら。一見すると傘で貼るけど、広げると、上から花吹雪が舞う。笑顔が溢れるアイテムだが、結構、これで心底喜ぶかは、一か八かの賭けである(失礼!)。
楽天らしい横のつながりは店舗の財産だ
楽天市場の出店店舗にとっての財産は、横のつながりではないかと僕は思っている。そういう財産は、こういうイベント時に力を発揮する。それも、つながりの深さゆえに考え抜かれたものが多い。花屋「Bun Bun! Bee」が、その道のプロ店舗に声がけして実現した「お茶」「珈琲」「紅茶」を絡めたセット。
お茶は「Tie Life」が手掛け、コーヒーは「グルメコーヒー 豆専門 加藤珈琲店」が関わっている。その内容は既に保証済み。仲間である3つの店舗の結束がもたらした、夢のコラボである。
そのほかでは、幾つになっても女性は美しくありたいということで、化粧品と花のセット。これも、ファンケルと「イイハナ・ドットコム」の協力によってなし得た商品である。
時代と共に母の日も変わる
また、外出機会が増えているから、実際に手渡す機会も増えそうである。スイーツ系の商材では、手渡した時の印象が華やかな、彩豊かな商品をチョイスし、こういう商品が売れるはずだと分析した。
ゼリーにしても、色鮮やかだし、アイスも果物をベースにしており、煌びやか。果汁のソルベにしており、味わい深いわけである。
そもそも、ネットの商品は、見栄えも工夫しているし、アイデアも奇抜であって面白い。コロナ禍を通して、多くの人がネットでの活用を覚えたはずだ。例年、マンネリ傾向にあった「母の日」ギフトに、風穴を開けていくのは、引き続き、「楽天市場」のようなネットでの購入なのではないかと思っている。
ネットのショップたちには、アイデアと独創性を生かして、どうか「母の日」を牽引していってもらいたいと思う。
今日はこの辺で。