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Geek+ の協働ロボットが果たす未来 通販にとって喫緊の課題に応える

 ただ遠くにあるものを届けるというだけであった物流。今やそれがリアルの利便性を補完する為にも存在する。つまり、従来の使い方と合わせて多様化が進んで、稼動機会が増えているのだ。だから物流の変革が急務なのであり、それでGeek+にやってきた。こういう動きを荷主側が理解すべき理由は、それを通して、自分達が差別化要因を手にできるかもしれないからである。

Geek+の協働ロボットは何を変えるのか

1.協働ロボットが人間の力を最大化

 企業においては、そういう倉庫や工場などのテクノロジーによる省人化が大事だ。それに応えて、今躍進するのはまさに、新興系の物流企業なのである。

 商品とテクノロジーと人を紐付け、スマートな環境を提供して、過去を覆す。この日、僕がきたGeek+という新興企業もまさにそうだ。ここでキーワードとなっているのは「協働」。全てを機械に置き換えるものではない。共存共栄と言おうか。それでは、彼らが提供しているピッキングのマシンは見てみよう。写真の通りで、個々の棚の下にあるのがそのロボットである。

 遡ることGeek+は、中国で2015年に創業し、世界中200社で自律型協働ロボット (AMR)を導入。数々の物流現場をドラスティックに変えてきた。日本でも、アルペンや、アスクルなどの大手企業が利用している。国内でもその中身については注目され始めている。それら2社が大手であることからもわかる通り、通販と物流の関係性の深さを実感させる。

2.協働ロボットで成果を掴んだアルペン

 先ほど「協働」と言ったのは、ロボットは万能ではないからだ。今、物流施設も、荷主も共に意識したいのは、人間といかに協働するか。ロボットの存在により、今いる人間の行動を最大化させる。やればやるほど、省人化と環境改善が行われていくのである。

 アルペンは実に多くの売り先を持っている。ECサイトの他、総合スポーツショップ、アウトドア専門店、ゴルフ専門店、オリジナルブランドショップまで、全国約390店舗を展開している。だから、その商品の在庫の扱いはどうしても煩雑になりやすく、後手に回りやすい。彼らが意図したのは全てを機械に置き換えるのではなく、仕組みを転換することだ。だから、彼らは2018年にはネット通販のマーケットを拡大する為に、その倉庫をプロロジスパーク千葉ニュータウンに移転したのである。

3.年々導入数が増えているのが重要性の最たる証拠

 Geek+が関わったのは、まさにこの時からだ。自らのピッキングロボットを提供して、小さなところからその仕組み改善を行ったのである。以後、コロナ禍でのEC利用が急増。徐々にロボットの数を増やすことになった。

 その都度、応える実績に鑑みて、彼らのロボットを意義を実感。倉庫に関連する生産性の向上にこれらのマシンとテクノロジーが欠かせないことを実感したのだろう。2021年には、EC物流拠点(約7,000坪)をロボット専用センターとするに至ったのである。この時、Geek+のピッキングロボットはもはや216台まで拡張している。

 結果、導入初期に比べると、保管能力が2倍、出庫能力が3倍へ向上した。つまり、Geek+の協働ロボットは、多様化する今の物流のニーズに応えた。それも、小さなところから初めて、その荷主の成長を後押ししたというわけである。

中で何が行われているのか?

1.人間のように人間をサポート

 どんなところだろう。それで僕は、実際に、その現場に潜入してみた。思うのは、人間のような動きをするマシンたちである。

 現場に潜入して思うのは、人間のような動きをするマシンたちだ。人は動く事なく、そこでピッキングをするだけで、棚の方が静かに人間の元にきて、受け取って、帰っていく。そんな感覚である。

 だから、人間の負担も小さく、生産性も高い。かつ、その分、人間そのものの数も削減できる。あからさまに、人間の仕事を奪っているのではなく、人間の負担を軽減する補完的役目で、省人化を果たしているのだ。

 この動画を見れば、ピッキングに絡む最初の部分は確認できる。

 Geek+のWMS(倉庫管理システム)では商品の体積を把握している。だから、その体積に応えうる棚の方が自動でやって来る。自動でやってくる棚の下に、彼らのピッキングロボットが実装されている。まさに、縁の下の力持ちである。

 移動時にはすっとその棚を持ち上げて、静かに移動する。WMSと彼らの協働ロボットが、より人間の働きやすい環境を作っているわけだ。それは無理なく、無駄なく、人の稼動を促すもので、結果、省人化となる。

2.人間も作業をしやすくやりやすい

 一方で、人間の作業のしやすさにも寄与。そのピッキングの操作も、視覚的な配慮が見られる。写真のオレンジは「既に商品が入っている」、黄色は「商品が入っていない」といった具合に、色分けしてわかりやすく。結果、ミスも生まれにくく、デバイスもある意味、親切だから、誰でもできる自動化できる。負担なく、その環境が生まれる理由がお分かりいただけるだろう。

 一個一個の棚は、スムーズに棚が移動していく。例えば、このスペースであれば、2000坪あるそうだが、人がわざわざ移動する事なく、自動で棚がその動きを補完していく。僕が思ったのは、これから物流も、オフィスでの事務作業に確実に近づいているということだ。このような話は、ほんの一部で、こういう現場の動きは深掘りして、追い続けてみたいと思う。

3.急な出荷増などにも耐えられる環境づくりを

 僕が気になった説明が「セールをするほど、お客様が離れていく」という実態についてであった。つまり、セールは急な出荷増をもたらす。昨今、ネット通販での戦いが激しくなるほど、その機会は増える。でも、それでお客様が離れるというのは、実は物流に起因したことだと話すわけだ。

 要は、セールで急な出荷増が生じれば、倉庫側がその波動に対して適応できない。すると、今まで「翌日配送」だったのが、セールの場合だと届くのが「1週間後」。勝負すべき、セールにおいて物流拠点の環境不備がお客さまの離脱を招いてしまうのである。

  昨今、リアルとネットがボーダレスになり、ネットにおける販売の仕方も重用される理由がよくわかる。こういった要素を加味して、物流の存在感が増し、ここに向き合うことで、顧客満足度に直結するわけである。

 ともすれば、代々、物流は荷主からの要望を根性論で乗り切っている部分もある。

 だから、こういう動きにより、デジタルが進化し、それとマシンを連携させることの意味を思う。さらには、荷主もこの現状を把握しておきたい。逆にこれを顧客満足度に直結させて、店側もまたこれらを差別化要因とすることが求められる時代がそう遠くないはずだから。必要なのだ。根性論ではなく、まるでオフィスの事務所作業のように、働ける環境を促し、また、荷主企業の先にあるお客さまの満足度に直結するこのような環境を。

 今日はこの辺で。

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