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AI 機能を備えた 鏡 が服を売る チャネル問わない“IOT”

鏡でものを買うIOT

 お店やブランドは過去、場所を重視していたが、お客さんのニーズに合わせ自らチャネルを用意して、欲しいものを提供する時代になるだろう。リアルの売り場の楽しませ方も変わるだろうし そこでは AI も大事だし、もののインターネット( IOT )にも直結する。考えもしなかった場所が売り場になるわけで、ここでは“鏡”を売り場に変えたフレイバ・プロジェクツの代表取締役 高木勝さんの話を聞きつつ、僕なりに、IOT や AI の使われ方を考えてみたい。

 鏡を売り場に変えたのは、「MIRROR-AI(ミライ)」というもので、既にファッションブランドの実店舗などで導入されている。アパレル店舗であれば、お馴染みの鏡であるけど、国内約30店においては、そのスペースが「MIRROR-AI(ミライ)」に置き換わっている。

鏡 の IOT を見ていて AI が必要な理由が

 何もしなければ、単なる鏡であるけれど、触ればタッチセンサーが反応し、例えば、そこには試着したイメージなども鏡と一緒に映し出されて、購入までできる。鏡でものを買う、なんて経験は恐らくあまりなかっただろうし、ここには当然、リアルとネットの垣根などは存在しない。

鏡が売り場になるファッション小売の革命
鏡が売り場になるファッション小売の革命

 彼にとってみれば、鏡でなくてもよかったんだと思う。でも、チャネルなんて関係なく、すぐに買えるならどこでも良い。そんな事を示すわかりやすい例で意外性のあるものとして、鏡を選んだのだと思っている。それに当たっては、加賀電子などの一流メーカーと組んでいて、AIへの想いも「MIRROR-AI(ミライ)」というネーミングにチラリ、うかがえる。

顧客データを生かした 小売 のあり方が今問われている

 例えば、リアルの店舗はキッカケであって、そのファッションブランドが好き、というのでもいい。ただ、足を踏み入れて、その店にくるお客さんが常連で顧客データもそのブランドで持っていたとしたら、どうだろう。その店で商品を探さなくても、鏡のタッチパネルでログインして、自分の趣味嗜好に基づき、適切な服が映し出されるわけだ。あとは、その服の実物を持って照らし合わせれば、購入完了まで、無駄な工数が一切なくなる。

 ここにあるのは、「どこで買う」ということではなくて、あらゆるチャネルが複合的に、絡み合って、購入にたどり着いている。こういう時代なんだと、僕は思っていて、だから、高木さんとも気が合うのだろうな、と思っている。

 面白いのは、高木さんがこれを着想した理由として「自分の出来が悪いから、生まれた発想」といっている。不器用だから失敗も多い。だったら極力、工数を減らしつつ、リスクヘッジもして用件を果たして、一発で最適解にたどり着きたい、そういうわけなのだ。

 ブランドに蓄積された、あるいはされるであろうデータを、AIで分析して、店側が個々人のパーソナライズに合わせて、提案すれば、あらゆるチャネルがそこに合わせて、効率化できる、というわけなのだ。勿論、リアルだからそこでレジに行ってもいいし、ネットで決済してもいいし、洋服だって、そこで受け取っても届けてもらってもいい。

 だから、もう場所ではない、と僕は思っているし、高木さんのそれを象徴するかのように、“鏡”に目をつけた着眼点もナイスだと思っている。

 だから売り場に求められるのは、顧客を徹底的に理解することであり、そこをヒントに先回りして、何が喜ばれるか、便利になるか、を考えることなのだ。ネット通販だから、リアル店舗だから、そんなのはもう、そこまで重要じゃなくなっていて、顧客を知っている、ただその一点が、その店、ブランドの強みとなる。

その場所に来てから売るのを考えるのはもう古い

 だからAI の時代が来ると言われるけど、AI があれば、何でも解決するわけじゃない。自らのお客さんのことを知った上で、それを整理して、人間が何か次にお客さんを喜ばせるための発想ができないか、という為の道具に過ぎない。そして、 IOT が時代を変えるというけど、お客さんのデータを用いて、お客さんの痒いところに手が届くようにしてあげるために、今の話と連動して、必然的に IOT の必要性が話題に上がってくるだけことなのである。

 だから、思うんだ。その場所にきたお客さんに何を売ろうかと、顔色見ながら、商品を売っているようでは、これからの時流に乗っていくことは到底、難しい、と。IOT でも AI でもなく自分自身の進化が求められている。

 今日はこの辺で。 

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