15~24歳女子 7割が“ヲタ活” ジャニオタ等 消費行動 を分析
SHIBUYA109エンタテイメントが運営する若者マーティング研究機関『 SHIBUYA109 lab. (読み:シブヤイチマルキューラボ)』と、「Tカード」のライフスタイル・データをもとにマーケティングプラットフォーム事業を展開するCCCマーケティングは、around20と定義する15~24歳の女性の消費行動の特徴の一つである「 ヲタ活 」について調査を行っている。その結果によれば、その7割がヲタ活をしているという事実。その 消費行動 に迫ってみた。彼女たちって、一体、 何する ?
“ヲタ活”って どんな 消費行動 するの
「ヲタ活」とは、ヲタクを「ファンであること」や「お金や時間をたくさん費やしているもの」として定義し、「ヲタ活」はその活動全般を指す、としている。対象となる若者たちの多くが自らを「●●ヲタ」と自称し、ヲタ活を楽しんでいる実態があるのだ。
全国のaround20の約7割が「ヲタ」を自覚。
今回の調査の際に「自分が『●●ヲタ』と言えるものはありますか。」と聞いたところ、全国のaround20のうち66.7%の人が「ある」と回答し、何かしらのヲタであることを自覚していることが明らかになった。
また、年間可処分所得に占めるヲタ活の支出については、彼女たちが「1年間で自由に使える平均金額」が約57.7万円に対し、「1年間でヲタ活に使う平均金額」は約5.8万円という結果となり、ヲタ活に費やす費用は、年間の可処分所得の約10.1%を占めていることが分かった。
さらに、グループインタビューでは、「推し(=応援している人やグループ・コンテンツ)」の活動スケジュールに合わせて、月々のヲタ活支出は変動することが分かった。また、推しの活動に合わせてアルバイトを増やしたり、節約をするなどして、資金繰りをしているという声も多く聞かれる。本気である。
「ジャニヲタ」「LDHヲタ」「K-POPヲタ」の動向を分析
まず、今回の調査では、「ジャニヲタ」「LDHヲタ」「K-POPヲタ」「坂道ヲタ」「テーマパークヲタ」「アニメ・マンガヲタ」「バンドヲタ」の7カテゴリのヲタについてヲタ活の実態を取り上げていて、内訳は下記の通り。
最も多いのは「ジャニヲタ(27.1%)」、次いで「アニメ・マンガヲタ(22.6%)」「バンドヲタ(15.8%)」「K-POPヲタ(11.7%)」「テーマパークヲタ(6%)」「LDHヲタ(4%)」「坂道ヲタ(3%)」。
では、この中から「ジャニヲタ」「K-POPヲタ」「LDHヲタ」「アニメ・マンガヲタ」に焦点を当て、「ヲタ活」の実態をみてみることにしよう。
「ジャニヲタ」の傾向
最も高い構成比を占めるジャニヲタは、ヲタ同士の情報交換が活発であることが一番の特徴。主な情報源はTVや雑誌などのマスメディアとInstagramで、特にInstagramではなんと「ヲタ活」用アカウントを駆使し、「#量産型ヲタク」などのハッシュタグを検索して他のジャニヲタの「ヲタ活」の様子をチェックしているそうだ。
他のヲタと比べ、「ファンクラブに入会している(71.4%)」や「聖地巡礼・ロケ地巡りをする(19.9%)」の数値が高く、“推し”へ尽くす心がWEB調査結果からも伝わってくる。
「LDHヲタ」の傾向
続いて、LDHヲタは、創作意欲と情報発信意欲が高いことが特徴。「オリジナルグッズを作る(23.4%)」、「推しのSNSをチェック(78.2%)」の数値が高いことが挙げられ、グループインタビューでは、フェルト生地を使って「推しの顔」を作る「フェルト」がLDHヲタの独特なカルチャーであることが分かっている。
情報源はTVとInstagramが中心だが、友人や家族からの口コミも重視しており、身近な人たちとヲタ活を共有するシーンが多いことが分かり、Instagramを中心に自らの「ヲタ活」発信についても積極的である。
「K-POPヲタ」の傾向
K-POPヲタの「ヲタ活」は、「カムバ」に合わせて盛り上がる。「カムバ」とは、カムバックの略で、アーティスト等の新曲のリリース等プロモーション活動全般を指すのだそうだ。
推しの来日に合わせて開催される「握手会(37.2%)」や「POPUPストアへの来店(38.2%)」等のイベントに積極的に参加しています。情報源はInstagramの他にYouTube・TikTok等が中心となっており、SNSを最大限に活用してグローバルな「ヲタ活」を繰り広げているのも特徴。
「推しのSNSをチェックする」項目が他のヲタと比較して数値が高く(78.1%)、推しに関する最新情報を得るため、韓国語を独学で勉強している人も少なくない。愛の力は勉強にもひた走らせる。すごい。
「アニメ・マンガヲタ」の傾向
また、ジャニヲタの次に多い「アニメ・マンガヲタ」は、クローズドかつコアな「ヲタ活」をしている。好きな作品については「二次創作作品をチェックする(58.1%)」や「声優や制作サイドの情報をチェックする(43.6%)」、また「二次創作作品を自分で作って楽しむ(26.4%)」の数値が高く、作品の世界観や制作過程に対する関心が高いことが分かる。
情報源はTwitter・ニコニコ動画の数値が高く、Instagramの利用が低いことが特徴。また、まとめサイトや掲示板など、ディープな情報収集も欠かさない。
SNS上での繋がりも重視している
そして、around20の「ヲタ友」は、学校の友達などのリアルだけでなくSNS上で知り合ったヲタ友も含まれることが当たり前。
今回の調査でも、「リアルとネット両方にヲタ友がいる」が30.6%、「ネット上の交友関係のみにヲタ友がいる」が8.6%と、約4割の人がネット上にヲタ友がいることが明らかになっている。
SNSではハッシュタグ検索などを駆使したヲタ友作りも活発に行われており、カテゴリによってもヲタ友との交友関係は少しずつ異なるようだ。
最後に、それぞれのファッションの違いを見てみよう
女性の消費を力強く牽引していくそのパワーは、こうした創造性豊かな一面で、自らトレンドを作っていく行動力にあり、これからも女性が主役の時代は続くだろう。