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日常も絵本のように Curious George Kitchen “おさるのジョージ”の温もりを感じて

 まるで近くでジョージが飛び跳ねているようだ。「Curious George Kitchen」と名付けられたそのお店。それはCurious George「おさるのジョージ」の世界観を映し出すカフェ。「東京スカイツリー」のお膝元「東京ソラマチ」でそのお店は一際“愛に溢れる”スポットとなることだろう。

Curious George Kitchen おさるのジョージはそこにいた

1.おさるのジョージとは

 “愛に溢れる”なんて、ありきたりの言葉で説明して申し訳ない。ただ、その言葉には嘘偽りはない。スタッフは、得意げに「ここには「おさるのジョージ」がいるみたいです」と語る。

 「おさるのジョージ」をご存じない方のために、説明しておこう。実は歴史は古く、今から80年も前に、刊行された絵本「Curious George」に登場するキャラクターである。愛らしい騒動や冒険を巻き起こす知りたがり屋のこざるジョージは、黄色い帽子のおじさんと一緒にアパートで暮らしている。

 このジョージがいることで、日常が楽しくなる。ジョージの好奇心旺盛な行動が、何気ない人間の日常生活にアクセントをつける。それは、楽しくも愉快で、興味を惹くストーリーを形成するのだ。

2.確かにその“足跡”はあった

 さて、先ほどのスタッフの言葉を聞いて、「え?」と辺りを見回す僕。勿論、それは架空の設定ではある。けれど、本当にそうかも知れないと思わせる演出がグッド。カウンターの前にはバナナが散乱している。「ああ、これも恐らくジョージの仕業だろう」。そう思わせるのはおさるの足跡らしきものがあるからだ。

 「ということは、、、」。そして、その空想は広がる。辺りをキョロキョロしてみると、その視線の先にある棚の上には、ペンキが置かれていた。それは「ひとまねござる」というエピソードの一部分を示したもの。足跡のヒントはこれだとわかる。

絵本風メニューがこのカフェでの物語に誘う入り口に

1.黄色い帽子のおじさんへの感謝

 よし、食べてみよう。何か趣向がありそうだ。

 そう思って、スタッフの方にメニューを持ってきてもらう。そして「え?これは、、、」。手にとって驚いた。メニュー自体が絵本の装丁になっている。

 何かの物語が始まるようだ。いや、もう始まっているのかも知れない。童心に帰った気持ちになってページを捲ると、まさに絵本のようにして、そこにこの店だけのストーリーが描かれている。

 「なになに。そうか黄色い帽子のおじさんのために、ジョージが仲間と一緒に“ありがとう”を伝えたくて、このカフェで料理を作ろうとしているわけか」

2.厨房にジョージがいる!!!

 自然にこのカフェのオリジナルストーリーが頭に入ってくる。そして、その後のページで描かれるメニューへと自然に関心が移っていく。

 早速、「『 店長のおすすめ ! ! 』 よくばりバーガー & パスタプレート」を頼んでみることにした。しばし料理が届くまでの間、厨房の方に目をやる。すると、そこには踊るジョージのシルエットがあった。そうか。今、彼は厨房にいるのか。

 厨房ではイタリア料理店のピスゲッティさんと一緒に料理を作っているようである。そこに存在がなくとも、随所でしっかり存在感を示すジョージである。 

3.スタッフ達の熱意と努力を感じて

 スタッフから手渡された料理。ハンバーガーにはジョージそのものが刻印されている。ハンバーガーの味はしっかりしたもの。さらに、スパゲティも濃厚。サラダは食感にまでこだわった作りで、満足のいくレベル感であった。

 中身について格闘してきたであろうスタッフの姿が目に浮かぶ。それは愛情でもある。絵本なり、アニメなりのシーンから連想される、近いイメージの食べ物が作れるか。相応しい見栄え、さらには材料と調理をどうすれば良いか。そうやって、底知れず、試行錯誤した後の努力の結晶が、これなのだと思う。

4.食べるまでも楽しい演出

 加えて、他のメニューもそう。それ自体が「Curious George」のストーリーさながらの遊び心に満ち溢れているのが特徴だ。

 左の「『お絵かきしちゃおう ! !』スウィート クレープパレット」は、クレープ生地をキャンバスに見立てている。一方で、お皿はパレットのような形状をしていて、上には果物やアイスが乗っている。つまり、絵を描くようにして、そこからスプーンで掬い取って、クレープの上に乗せ、楽しむのである。

 右の「『ハンドリー!?』まるごとホットドック」は顔の部分にまで、ソーセージが入っていて、鼻先にはブルーベリーソースとクリームが少し入っていて、見た目だけではない作り込みようだ。

5.帰ってからも楽しめる

 何気に、テイクアウト用で持ち帰った「カノーリ」に関してはイタリアシチリア島発祥のお菓子で、実はそれ自体は日本では馴染みが薄いものだ。

 それをどうしても取り入れたい。スタッフたちの行動へ駆り立てたのはいうまでもなく作品への愛なのであって、その理由はアニメのエピソードでピスゲッティさんのお店で「カノーリ」を提供しているシーンがあるからだ。

グッズへの想いも深まる店の趣向

1.食事は商品の使用感を伝えるプレゼンでもある

 テイクアウトの受付の横にはオリジナルグッズも並んでいた。先ほどの「『 店長のおすすめ ! ! 』 よくばりバーガー & パスタプレート」でのプレートも販売されていた。また、その時使ったオリジナルの木製カトラリーも売られていた。

 他にはない要素としては、店内のイラストもそうだが、ジョージがコックコートを着用していること。その装いのぬいぐるみなども販売されていて、それがこのお店の特別感を高めている。

 そして、そういうシーン一つ一つを漏らさず、商品やメニュー、店の内装に落とし込むその熱意は絶対に大事だと強く言いたい。

2.キャラは商品を補完する世界観があってこそ

 これは、僕がいつもいうことなのだが、キャラクターグッズは必需品ではない。だけど、それと同時に、「商品というのは、必ずしも実用性を持つものでなければならない」というわけではないことを、キャラクターグッズは教えてくれているのも事実だ。

 キャラクターグッズはそれ自体で可愛らしいけれど、何を以てその可愛らしさや思いを補完させるかで、実は、持つ人の心の潤いの度合いは違ってくる。絵本も大事、アニメも大事。そこに加えて、僕らの日常の中で、何かそういう物語性を感じさせるこのカフェのような存在も、等しく大事なものだと僕は思う。

3.愛に溢れるこの演出の数々が必要な理由

 食事をしながら、商品を手にしながら、いろんな想いを頭に浮かべ、随分と心を動かされた。それは必需品には到底得られない、素敵な瞬間である。それは、このカフェが果たしてくれている大事な価値そのものである。

 ありきたりだが、「愛に溢れた」と冒頭書いた。だが、正真正銘、それが間違っていない事をお分かりいただけただろう。また、それがキャラクターグッズにとっての大事な要素であることもわかってもらえたと思う。

 さあ、ジョージとその背景にあるストーリーとこのお店とキャラクターグッズで、僕らが生きていく上でかけがえのないハートに巡り合おう。

今日はこの辺で。

© Universal City Studios LLC. All Rights Reserved. Curious George and related characters, created by Margret and H. A. Rey, are copyrighted and registered by HarperCollins Publishers L.L.C. and used under license. All rights reserved.

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