KAWAII MONSTER CAFE と Ty ぬいぐるみ が魅せた饗宴
東京・原宿「 KAWAII MONSTER CAFE 」。ここは僕が以前から注目していたカフェで、それは造形物から色使いまで独創的。毒々しいところにもまたアートを感じる。その同カフェが、アート性の強い ぬいぐるみ ブランドとして名高い「 Ty 」とコラボ企画するのだという。特別なROOMやメニューを用意したというが、どんな奇抜な雰囲気で来るのだろうと、好奇心たっぷりに足を運んだのだ。
Ty ぬいぐるみ と KAWAII MONSTER CAFE 共に斬新さ際立つ
このカフェのインパクトは絶大で、その中央には、天馬やマジシャンハットを乗せた巨大なケーキのオブジェがあって、それは「sweets Go-round」と呼んでグルグル回るよう設計されている。今回のコラボでは、まずそこに「Ty」のぬいぐるみが陳列。不思議とその組み合わせに違和感を感じないのは、「Ty」の斬新さゆえだ。
「Ty 」のぬいぐるみは、1986年、アメリカで創業したTy INCが作り出したぬいぐるみ。写真の通り、豹柄風にグラデーション、ピンクとスカイブルーの水玉模様という具合に、そこにチョイスする色合いに特徴があって、アーティスティック。それ故、この場においてもミュージアムさながらの雰囲気を醸し出す。
「凄いなあ」と呟くと、スタッフが「ここのテーマは「Ty ギフトステージ」です」と誇らしげに語り、そのスタッフの姿を見ると、彼女もまたコンテンツから出てきたような出で立ちで、驚く。
それはさておき、彼女が教えてくれたように、「Ty」 のぬいぐるみはギフトボックスに入っていて、ぴょこんと顔を出す。これはクリスマスシーズンを意識しての演出という要素もあるだろう。(2021年1月17日まで開催ではあるけどね)
Ty ぬいぐるみ が引き立てる KAWAII MONSTER CAFE の独創性
このカフェをプロデュースしたのは、増田セバスチャンさん。カラフルで毒々しいキノコと宇宙植物が頭上を覆う森。巨大なウサギ、ヒツジ、ユニコーンの頭と大量の哺乳瓶。アイスクリーム、チョコレートとそれを嗅ぎつけたアリの姿。大人びたバーカウンターに漂うクラゲといった具合に、フロアごとに様々なイメージが広がる。
「こちらです」そう言われて席に着くと、僕が事前に頼んでおいたカレーが出てきたが、これまた赤、緑、オレンジといった具合に、僕らが想定するカレーとは違う代物が出てきた。Tyのキャラをイメージしたカレーライスである。
恐る恐る食べてみると「あ、カレーだ(当たり前である)」。それらのカラフルなものはアクロドルチェ、つまり人参、大根など野菜や具材を合わせた日本の南蛮漬けのようなものだ。まわりのブラックカレーとも相性が良く、ご飯の中からハンバーグが出てくるなど、遊び心が絶えない。
デザートには「キキのチョコレートリボンカップケーキ」をいただいたが、その名の通り、キキというキャラを再現し、毛並みをブルーで、その赤目も再現しているわけだが、味はチョコをベースにしたカップケーキ。チョコ好き甘党の僕は大満足である。
何気ない時間を特別にする付加価値
奥のフォトROOMでは賑やかな声が聞こえてきて、見れば、そこには長椅子に座ったりして、スマホで写真を撮り合う女子のはしゃぐ姿である。子供たちが喜ぶ姿も見られたし、大人も童心に帰らせる何ががある。
そして、そこでも際立つ「Ty」の商品のデザイン。カフェ自体これだけの奇抜さと独創性がある中で、負けず劣らず、存在感を放っている。当然、欲しいと思った人用に、カフェ内に販売を意識した専用のコーナーが用意されていたが、マスク一つにしてもキャラの顔をそのまま入れていたり大胆不敵そのものである。
期待に応える驚きであった。KAWAII MONSTER CAFE も Tyも。ただ飲んだり、食べたりだけではなく、いかに時間を特別にできるかという視点に重きを置いていて、着想一つひとつに学びが多い。これからも型破りで、どんな風に度肝を抜いてくれるのか、どちらのブランドにも期待したい。
今日はこの辺で。