社会を変えてく女性の感性 時代は後から追いついて「女性のあした大賞2023」授賞式に想う
新時代は、女性が切り拓いていく。時に、その時代に常識ではなかったとしても、女性は未来の人間にとって必要かどうかを感性で受け止めて、行動するから。時間はかかるけれど、浸透していく。そして、そういう商品に光を当てるのが「女性のあした大賞」なのだ。それ故、毎回、受賞者の発表には、流行り廃りを超えた、未来の常識と考えるべき気づきがある。
女性的感性が次の時代を先取りする理由
1.顕在化していない女性の悩みに応える
この「女性のあした大賞」を主催するのが、ハー・ストーリィで、代表取締役 日野佳恵子さんの言葉にはたくさんの気づきがある。
冒頭の挨拶で、商品購入時、男性然り多くは高機能など、スペックで判断しがち。一方、実は女性は色や形、そして自身の士気向上などに直結させて選ぶことが多い。そう語り出した。こちらは以前、日野さんに取材した際に活用した「女性視点マーケティングのアプローチ」の図である。
大抵の企業は青の部分でマーケティングを行っている。だから、掴みきれていない市場がある。日野さんが創業した30年前には、それが販売上重視されず、だから、会社を立ち上げる意義があるとした。
要するに、顕在化していない“女性の暮らしにくさ”“生きにくさ”を可視化してそれを解決するべく、女性の声に耳を傾け続けてきたのである。
そして時代が追いついてきた。女性は代々、家庭を守ってきたという本能的な要素から、コミュニケーション性を重視。人と共存することで、価値を見出すことが多い。それは結果、持続可能な視点であるから、未来に必要な価値を追うことになる。当然の結果かもしれない。
ゆえにこの大賞は、ヒット商品を安易に追うのではない。これから必要なことは何か。それを考え、見えていなかった着眼点で、僕らに気づかせてくれる。毎回、メンズの僕が取材して語っていいのか恐縮しながら来るのだが、終始、和やかなムードでホッとする(苦笑)。
2.「ルルド」が提案したマッサージの着眼点
それが事実であることを、結果が証明する。今回「商品部門」の優秀賞に選ばれた「アテックスルルド」がそれにあたる。
消費者アンケートから支持が多かったシリーズだ。アテックスの江村萌さんは「いまから15年ほど前、当時はマッサージといえば、大きくて重いものが定番でした」と語る。
しかし、女性担当者が「女性でも使いやすく、インテリアに合うものを」と考えて作ったのが、このマッサージクッション「ルルド」である。それこそスペック重視の立場から、反対意見の多かったが、蓋を開ければ大ヒット。
昨年には「フェムオンテック」を発売。会社として、女性に寄り添う姿勢を鮮明にさせたのは大きな前進だろう。同商品は「暖クッション」であり、座ることで慢性的な便秘を和らげる。見た目のフォルムの優しさは感性の賜物だ。
ただ、そこまでの経緯を抑えることが大事だ。「ルルド」が出ていた時に、僕はバイヤーをしていた。問屋の多くはその理由が何であるかを抜きに売れた後になって「売れるから」と言って、売り込んでいたのを思い出す。
それは違う。インテリアと掛け合わせて、日常に馴染ませたことで、手に取りやすく、気持ちに近いところで使えるようにした。そういう感性を持ち合わせれば、今に続き、未来を予見できるから、それらの感性は「フェムオンテック」でも活かされている。その開発現場の変化に、寧ろ時代のほうが、実態に追いついてきたことがわかるだろう。
3.ティーンと向き合い続けたからこその文具メーカーの挑戦
そして、時代は価値観とともに、老舗のサンスター文具の商品開発の現場にも変貌をもたらした。「フェム部門」の優秀賞を受賞した「サンスタールナ First Luna Gift」がそうだ。
元々、同社は毎年6月1日には「文房具アイデア・コンテスト」を開催し、新しい価値を発掘し続けているけど、社外だけでなく社外でも、その姿勢がある。社内のコンテストで、拾い上げられた価値が「はじめての生理」というテーマ。
若い女性社員4人で構成されるプロジェクト。
兼あかねさんはこう述べる。「初経には個人差がある。だから、女の子には、その時を安心して迎えられるように。保護者には、その当日、困ることのないように。」文具メーカーながら提案したのは、そういう人へ贈る真心こもったギフトセット。中身は、サニタリーショーツ、生理用ナプキン、ガイドブックなどである。
元々、ファンシーグッズを数多く手がけている。ティーンと彼らは心理的に近い所にいる。だから、ナプキンを入れるポーチはそれとは思わせない可愛らしいデザイン。また、文房具から雑貨まで扱う品揃えがあるから、それをギフトセットという括りにして提案するのも自然だ。新しい価値へとスライドさせているけど、どれも自らの価値を活かす形で風穴を開けている。
クラウドファンディングにより実現させたが、大事なのは「売れるか売れないか」ではない。未来にとって、それが必要であるかどうかである。
4.生理用品というデメリットをケアする
「ソーシャル部門」の優秀賞「OiTr」というサービスもまた、整理に絡むデリケートな課題にむきあっている。なるほどと思った、見逃されている考え方として、こんなことを口にした。「女性は生理用品の分だけ、多くお金を支払っている。そこには他と同じ額、消費税まで払っている」。要するに、同じように人間に生まれてきて、男性よりも払う税金が多いのはおかしいよねと。
「OiTr」の素晴らしさは、その仕組みである。写真の通り、トイレに無料で生理用品を受け取れる機器をつけた。それで生理用品を無料で取り出せるようにしているのだ。無料にできる理由は、その機材にモニターをつけてそこで企業広告を流すのである。その広告費をこの機材の設置やナプキンの無料提供にまわして、ビジネスにしたことにある。価値に対する対価の支払い場所を変えることで、女性を救ったのだ。
まだ露見していない向き合うべき課題
1.フェムの浸透に始まる妊活への配慮
いわゆるそういうフェム系は長年、タブー視され、隠されていた部分がある。だが、それも随分、変わってきた。正直、僕も以前の「女性のあした大賞」でも優秀賞を受賞したハヤカワ五味さんに教えられて初めて気づいたほど。それは衝撃だった。
一律、女性が経験すること。なのに、明らかにすることへの抵抗感や我慢を強いるおかしな風潮。その自体が問題だと説き、彼女もそれを商品で変えようとしていた。
関連記事:“生理”というタブーに 商品 で物申す ハヤカワ五味 の挑戦
それに関連して、同じく「タブー視されている」のが妊活。その価値を強調するのがユニ・チャームだ。「子供が欲しい」。その想いに対して、わかりやすい道筋を作り、自らの商品でそれを当たり前に受け入れる文化を作ろうという。
その商品こそが「フェム部門」で優秀賞を受賞した「『ソフィ』妊活タイミングをチェックできるおりものシート」。MDX本部 木下紀子さんによれば、妊活につながる商品はあっても、対応しきれていない。より目的を明確にして、商品作りをするべきだとの着地を得た。
商品がわかりやすく、相応しいタイミングがいつか。それを物理的に可視化したのだ。並行して『ソフィ』アプリに「妊娠希望モード」を実装させ、日常の中で、妊娠につながる第一歩を、自然体で踏み出せるように工夫した。
そして、彼女らは意気込む。妊活に取り組んでもらえる選択肢の一つとして、一助になればと。
2.子育て、ワンオペの観点から食を考える
妊活然り、表に出ていないことでも、向き合うべき価値が山のようにある。気づけるかどうか。そこに気づいたのが、父親。その目線で、働く母の大変さを実感し、その着手を始めたというのが「幼児食」だ。「サービス部門」の優秀賞を受賞したパッチワークキルトがそれにあたる。幼児食に向き合ったサービスが「Kidslation」。
例えば、離乳食は多く存在するけど、1歳半を超えると「幼児食」がない。「幼児食」は1歳半を超えた時の食事。栄養バランスが求められるからこそ、野菜を5種類以上入れた。つまり、ターゲットを絞ることで、食の提案に幅を持たせたのである。しかも、固定費のかからないECという手段を通して、必要な数を生産できる環境を構築。サブスクリプションでそれを盤石にして、文化として根付かせようとしている点が秀逸だ。
同社ではもう一つ「タスミィ」というサービスもあり、それも同じく顕在化されていない課題に応える。それは「ワンオペ」。夫婦のどちらかに負担がかかることを意味する。
そうなった際の課題解決として、惣菜の仕様に着目。大人1人前と子ども1人前の分量を入れ、さらに、パウチのまま電子レンジで1分強温めれば良い。更に、それらの自動販売機を保育園で設置することで、商品が手の届きやすい環境を作ったのだ。共働き率が70%に迫る時代。必要な商材も変わっていくわけだ。
3.学びの観点からテクノロジーを考える
子育てと仕事から導き出される論点は、まだある。しかし、まだ着手されていないことも多い。「サービス部門」で優秀賞を受賞したルーヴノーツの「TECH PARK」というサービスは、テクノロジーを巧みに取り入れ、まさに、その点の課題解決をするもの。
元々、グルーヴノーツはIT企業。それなのに、なぜワーキングマザーの一助となるサービスを手がけるようになったのか。会長の佐々木久美子さん自身が母であり、子供を預ける場所がないことから、周辺の子供を集めて、子供を預かる場所を作ったのが始まり。
ただ、預かるからには、子供たちも快適であることが大事。着目したのは遊べる要素であり、ここに、彼らのITの知見を持ち込んだ。プログラミングなど、遊び感覚でできるようにして、学びになるという視点を取り入れたのだ。
働く母にとっては、子供を預かってくれる場所に関して、常に頭を悩ませる。そこに応えるだけではなく、コンピューターを利用して、遊びながらにして学習できる要素は、母からの信頼を得るに至ったのだ。そのレベルは本格的で、チャットGPTを使うなどの動きもあって、大人の関心まで集める。
今ではその学習プログラムは、子どもに限らず、システムエンジニア(大人)にも広がり、その事業の価値は逆に、子どもによって育てられたというわけである。お見事である。
4.歳を重ねるほど大きくなる暮らしへの不安解消
仕事、子育て、社会課題は複雑に絡み合うが、昨今、無視できないのが高齢化社会。問題視されるものの、見落としがち。その理由は、どこで課題があるのかが見えづらいから。プラチナ部門で優秀賞を受賞した「ヘーベルvillage」はシニア向けの賃貸住宅である。立ち上がったのは旭化成。
いざ、お年寄りが暮らそうとしても、家を貸す側が抵抗を示して、成約しない。家はあるのに、入れないという現実。ならば、入居者の対象を絞り込み、高齢者を受け入れればいい。その発想が実に柔軟で、優しい感性に満ちている。
住む側への配慮を考え、センサーをつけ、状況を直ちに把握。一定時間、トイレも外出もなければ、すぐにガードマンが駆けつける設計にした。さらに、看護師による相談も24時間体制でできるようにしたわけである。
そうすれば、貸す側の懸念材料が払拭できるわけだ。何より入居する側の高齢者は、安心感がともなう。高齢による生きづらさへの対応をしていくことで、足元で起きている高齢化社会に伴う現実に対処できているのである。貸す方も、借りる方もこれで救われる。
箱があればいいのではない。家は存在しても問題は生じる。それを頭ごなしにルールに当てはめるだけでは解決はない。相手を思いやる気持ちで発想転換できるかなのである。だから感性が大事だ。実際、それは住宅業界すらも、徹底できているとは言えない課題への対処となっているのだから。
社会を変えてく感性
0.いつの時代も一生懸命
次の話をする前に、一つ、余談をいれたい。今回の「女性のあした大賞」は僕にとって生涯、忘れることのないだろう、偶然がおこった。
話が逸れるが、以前、僕は新卒時代、「女の子が社会を創る」という思いを持って「ラブサイン」というライセンスビジネスを立ち上げた。20年も前の話である。恋する気持ちをマークにして、そして作り上げる商品には、時代を謳歌する中高生の声を取り入れよう。そう言って、モデル事務所に声をかけ、何人かのモデルで一緒に商品開発をした。その関わるモデル全員が真っ直ぐで才能に溢れた人たちだったと今も思う。
何が驚きなのか。当時、ファッション誌「ニコラ」モデルをやっていて率先して、誰よりも意見をくれて、企画を考え、ポップアップストアで一緒に売れるよう画策してくれた張本人がこの日、受賞したAGRIKO 代表取締役 小林涼子さん。時に感動をくれて、数えきれない思い出をくれた。
それで「女性のあした大賞」で起業家として表彰されていて、心底、驚いた。当時4〜5年はやっていたと思う。だから、きちんと話すのは15年ぶり。話した瞬間にしっくり来るあの感じがとても心地よく、信頼できる彼女。
奇跡に近い偶然。純粋でまっすぐな気持ちは、今も変わっていない。だから、その過去を踏まえても、彼女の事業には太鼓判を押したい。その先には透明感のある素敵な世界があるだろう。そんな彼女の事業について、触れることにしよう。
1.農業が彼女を癒し、そして奮い立たせた
既存にとらわれることのない価値観で、社会を変えていく。でも、それは簡単ではない。でも、いかにそれが壮大な構想でも、あらゆる要素を循環させて、相互に生産性高く関連づけて、運用していけば、実現が見えてくる。それを思った。「ソーシャル部門」で優秀賞を受賞した「AGRIKO Farm」には、そんな柔軟で、優しい感性が発揮されて、大きく社会を変えようとしている。
運営に携わるAGRIKOの代表取締役小林涼子さんは、実は俳優としての顔も持っている。最近は、ヒットした「ハヤブサ消防団」で要となる役を演じるなど、幼き頃からずっと続け、活躍の幅を広げている。
だが、そんな彼女であっても心身ともに疲れてしまった時があったという。実は、その際、彼女は新潟で農業体験をすることで、心が癒された経験があって、そこがこの事業の起点となっている。
起業するに至った理由は、家族の体調不良により、それらの農園にいくことができなくなったから。彼女の胸に「美味しいものを食べられるのは当たり前ではない」という想いが宿った。
それは、自分の境遇に重ね合わせる。まずは農園で誰もが働ける環境を作ることの大切さを思い、起業に決意する。農園で働くこと、作られる生産物。それらの価値を高めることで、世の中を良くしていこう。彼女らしい純真な想いであった。
2.循環させて相互に価値を
小林さんの素晴らしいところは、それを単なるファームの運営だけにとどめていないこと。さまざまな価値を相互に掛け合わせて、新たな需要を生み出す。まずファームでは障がい者の人も働くことができる。そして特徴的なのは循環型であること。魚の養殖をしながら、その養殖の水を使って、作物を栽培している。
アクアポニックスというその仕組みには竹を使う。竹害といって竹は成長が早く、それ故に悩まされている人がいるからそこから買い取って運用していく。
また、ここでは障がい者の働く場所が生まれた。それにより活躍することになったのは、子育てを経験した母親たちだった。子育てで得た母としての柔軟性は、障がい者を心身ともにフォローして、働く価値を上げた。
しかも、それを都会でやってビルの上でファームが形成されている。だから、都会の母親の働く先を生み出して、障がい者とともに生きがいをもたらし、活気を作り出している。
まさに価値が循環している。ファームの運営に限った話ではないと書いた所以である。
しかも生産されたものを加工したシロップなども販売し始め、伊勢丹などでも販売。すると彼らは生産から販売に至るまでを一手に把握できるようになった。だからそれらを一体で経験できるワークショップも行い、農業の理解が広がる。
彼女が疲れた時、救われたように、それは農園を照らす太陽のように人々の気持ちに寄り添い、未来を照らす。グッジョブ、涼子ちゃん。
2.日常に馴染む時と食の関係
最後に、紹介するのは最優秀賞を受賞した「Cycle.me(サイクルミー)」である。
注目すべきはECからはじまっている事だと思う。昨今、ECは利便性ではなく、自らの主張を効率よく発信し、顧客と共に価値を創造できる要素を持っている。それを上手に活用して、その裾野を広げた。では、どんな価値を醸成したのか。ウェルビーイングという考え方を用いて、健康の深掘りをする。
「カラダに良い食事」。そのキーワードは良く聞かれるけど、それは「商品(もの)」に対してが大半だったように思う。
しかしそれでは機能性などを謳うことが前面に出て、それが商売に直結する。成分や効能などで競い合うから疲弊し、自然と普段使いが憚られる。
彼らの素晴らしいところが、スペック以外の価値に着目した事。明るく健康的な未来を思い描いて、使い続ける食事ができないか。ここが感性の見せ所である。「Cycle.me」は人々の日常に溶け込める要素として「時間」の概念を持ち込んだ。
つまり、必要な栄養素を、「必要な時間で」受け取れるようにしていく。コンセプトが明確になったから、パッケージにもそれを全面に時計のイラストを用いて、アピール。それを文化として浸透させることを意図するわけだ。
2.セブンイレブンもその感性に重きを置く
そこから「Cycle.me」にとって転機となったのは、セブンイレブンとの連携。コンビニといえば、必要なものを調達する先であり、その考え方とは沿わない気がする。しかし、それこそ従来の男性の価値観に基づく古き考え。時代は変わっていて、彼ら自身もマインドを変えなければいけないと説く。
セブンイレブン・ジャパン執行役員 山口圭介さんが、挙げた「おにぎり」の例が分かりやすい。
最近、梅などの丸い混ぜおむすびが、女性を中心にヒットしている。もしもそれを、梅という軸で見れば、何も見えてこない。
三角おむすびの梅ではなく、そちらを選ぶ理由。
結論から言おう。左の混ぜおむすびであれば、「ピンクいから」。
冒頭の日野さんの言葉にも直結する。気持ちを底上げするなどの要因が自然と、混ぜめしおむすびを手にするように向かわせる。スペック以外の尺度で物事を見る。それが、新しいマーケットと顧客の開拓につながることに気づいたのだ。
この感性こそが、この「Cycle.me」がセブンイレブンに導入されることになった所以である。
ここで大事なのは、ピンクがいいのではないということ。他と比較して、ピンクが可愛らしく映るだけである。それを手にした自分が、ステータスをあげることになったり、自身の士気を上げたり、他人との会話のきっかけとなるか、どうか。そこが決め手である。
それが何かを考えることが、この「女性のあした大賞」の本質であると思う。
女性の持続可能な発想こそがこれからの社会に必要
お分かりいただけただろうか。改めて、どれも、従来の価値観にとらわれていたら、見えてこない。改めて、女性マーケティングを学ぶべき理由は、どこにあるのだろう。
それは、女性の発想が次世代継承型だからで、一過性ではなく、商品企画においても先駆けであり、かつ定着しやすいからだ。だから、今、常識的であるかどうかは関係なくて、それが次世代継承型で先を見ているから、時代がついてくるのである。ここが本質だと思う。
スペック重視で、追いかけるところから、一度、距離を置くのもいいだろう。
では何を思い浮かべるか。実は、それはシンプルに人として大事なことは何かを問うことだろう。家族が幸せか、美味しいご飯を食べられているか。損か得かではなく、ごくごく普遍的なことを思い描く。そのうちに、個々の環境ごとに、未来にやるべきこと、見えてくる課題があるはず。
つまり「女性のあした」に答えはない。これからも、そういう要素を、各々の生活の中から発掘して、発信していくことで始まる。そして、個々がその課題に向き合い、周りを巻き込み、社会を作り上げていく。
そこにビジネスが絡んで、企業の伸び代になるというわけである。今回もポジティブな気づきが多かったと思う。ニッポンの未来は明るい。僕は、そんな風に、穏やかで優しい女性らしい素敵な「あした」が来ることを切に祈りたい。
今日はこの辺で。