サンリオ シナモロール 20周年 原宿から垣根を超えた「かわいい」を伝える
かわいい。その価値観も随分、変わってきた。シナモロールは、20周年というアニバーサリーイヤーを迎えて、今の時代に相応しい「かわいい」のあり方を優しく伝えている。それは垣根を超えて、広く互いの「好き」なものを受け入れ、尊重し合うことを意味する。『好きを着る。 ファッションウィーク』と銘打たれたこのイベントで、僕はその大切さに気付かされたのだ。
シナモロール 20周年 の節目に
1.今にふさわしい「かわいい」の提案
『好きを着る。 ファッションウィーク』の舞台は、原宿である。原宿の街を空に見立てて、そこに解放するのは、垣根のない各々の「好き」である。ラフォーレ原宿6階の「BE AT STUDIO HARAJYUKU」では、その始まりをお祝いするように、テープカットが行われた。
そして、その考えをシンボリックに表す「そらンウェイ」というファッションショーが開催されたのだ。ショーに先駆けて語ってくれたのは、これらのイベントのアンバサダーを務める井手上 漠さんとロイさん。これが深い。
2.もっと自分の「好き」を尊重する世の中に
シナモロールとの共演を楽しみにしていたと語る二人は、終始笑顔。でも、その笑顔の中にも、ちゃんと前を向いて、自分たちの考えを述べていて、素敵だなと思った。
井手上 漠さんは、変わればいいな、と思う要素として、学生における社会を挙げたのだ。男性として生まれてきて、男性はブレザーを着用するものと、決められていた。本当に着たいものは、別のところにあっても、それが校則で縛られてしまうということに違和感を感じたことを明らかにした。
ただ、井手上さんの素晴らしいところは、それを自ら『BAAKU』というジェンダーレスのファッションブランドを立ち上げ、その魅力を伝えている点にある。自らの考えを、プラスの価値で訴求することで、世の中を変えようとしているのだ。
また、ロイさんは、TikTokでブレイクしたけれど、いまだに「男性女性どっちなの?」と聞く人が多いことにモヤっとするという。どちらの性別であるかをいきなり訪ねるのは、会って早々、体重を聞くようなもの。そう明るくその違和感を説明するのが流石である。
3.「かわいい」は性別を超えた価値観
さて、そんな風にしてお互いの価値観で心を通わせ、幕を開けたファッションショー。そこではまず、ファッションの表現力を感じる。キャラクターを前面に出さずとも耳の部分で、さりげなくシナモロールを連想させるのだ。
そして堂々とランウェイを歩くモデルたちに、気づきを得る。かわいいは女性でも男性でもなく、一つの価値観なんだと。写真を見ていただくとよくわかる。シナモロールをモチーフにした衣装を、皆が上手に、着こなしていて、魅力的である。
そして、ショーが終わるなり、その垣根を超えたモデルたちは、このラフォーレ原宿から飛び出して行った。大事なメッセージを、シナモロールとともに、あらゆる原宿の名所へと伝えていくために。
原宿へ広がるシナモロール
1.ラフォーレ原宿の至る所に
実際、このラフォーレ原宿も積極的に、この動きに協力しており、正面入り口、階段脇でもこの企画を紹介している。ちなみに、階段脇で飾られているのはラフォーレ原宿で実際に展開しているブランドとのコラボ商品である。彼らのあたたかなメッセージは各ブランドにもしっかり届いていそうである。
2.可愛くオシャレして撮影を
さらには「そらルーム」。自由に撮影できるスポットであるとともに、最新のネイルプリンターを無料で体験できるという。
それにあたっては、カシオが全面協力している。実は、ここで使用されている「ネイルプリンター」は、同社の商品だとか。スマホと連動させて、アプリ上で選んだ、サンリオのキャラクター柄で、簡単にネイルを作れるマシンであり、それをここで体験できるのだ。
3.クレープの味と見栄えのクオリティ
一階まで降りていくと、今度は「cafe crepe」で特製シナモロールのクレープが告知されていて、実に可愛い。クレープのトップもそうだが包装紙まで、シナモロールずくし。
チョコやバナナなど、中身は盛りだくさん。気になるシナモロール部分はマシュマロだ。ふんわりと優しい口当たりは、見た目同様に心を和ませてくれる。
4.和風スイーツにシナモロール
さらに、ラフォーレ原宿を離れた僕は、竹下通り沿いにある「友竹庵」へ。苺大福など、和スイーツの名店であり、行列が絶えない。おお、いた!いた!シナモロールはここのどら焼きに潜んでいた。
明治元年創業の宝来屋謹製のどら焼きの皮に、深煎り珈琲あんとクリーム。コーヒーの風味とクリームの甘い味わいが、ふっくらしたどら焼きの皮で程よく調和してベリー・グッド。(ちなみに、こんがり焼きいもあん、抹茶小豆あんもあるらしい)。シナモンロールの刻印にこの商品の特別感が出ている。
初日の10月8日は、ラフォーレ原宿もそうだが、竹下通りも多くの人で賑わっていた。まさにこのイベントは、その賑わいに花を添える。関係者曰く、これらの原宿の各所に実はシナモロールが潜んでいるらしい。単純に、上記を楽しむ以外に、隠れシナモロールを発見するのも、この『好きを着る。 ファッションウィーク』の楽しみ方のようである。
ファッションショー然りであるけど、シナモロールを通して、優しくも新しいメッセージが伝わってくる。20周年を機に見えてきたのは、そんなシナモロールの使命である。シナモロールだから、伝わるメッセージはきっとある。時代は変わりゆくものだから、その優しいメッセージ性で、この原宿から、今にふさわしい素敵な日常と文化が広まってほしいと切に願う。
今日はこの辺で。
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