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【特集】西野博道さんの「CRM理論」から学ぶ7つのステップ

 通販・CRMの重鎮である西野博道さんの「やずや理論」に基づく7つのポイントから、CRMの本質を深く掘り下げます。特集では、「顧客の継続」と「信頼構築」を支える考え方を順を追って解説し、初心者でも分かりやすいようにまとめました。読み進めるごとに、CRMの基礎から応用までを学び、実践的な知識を身に付けていきましょう。

第1章:顧客との絆を深めるための「定期購入」戦略

やずや “定期購入”で急成長 高いリピート率のその理由 顧客維持率に着目せよ

やずやの成功を語る上で欠かせない「定期購入」戦略。この仕組みは、単に商品をリピートさせることを目的とするものではなく、顧客と長期的な絆を結ぶことに重きを置いています。特に注目されるのが「顧客維持率」の高さです。一般的に通販業界で10%が基準とされる中、やずやは70%以上の顧客維持率を目指し、時には90%を理想とする取り組みを行っています。こうした顧客との関係をいかに築き、維持しているのか、その具体的な手法と考え方に迫ります。

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第2章:LTV(顧客生涯価値)の真の活用法

LTVとは?その計算式と陥りがちな罠 定期購入ならではの本質的理解

LTV(顧客生涯価値)はCRMにおける指標としてよく耳にする言葉ですが、正しく理解し活用することは意外に難しいものです。LTVを上げるために短期的な売上を求めがちな企業も多い中、やずやはむしろ顧客の継続的な満足を優先しています。ここでは、売上が減少する際に「稼働顧客」を優先して守るべき理由と、短期的な収益の追求がLTVを低下させるリスクについて解説し、持続可能な関係の大切さを具体的に学びます。

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第3章:20年続く商品づくりと信頼構築

20年売れ続ける商品の舞台裏 やずやが商品開発で絶対抑える大前提

20年以上のロングセラー商品を生み出したやずやの考え方に迫ります。やずやの商品は、単なるサプリメントや健康補助食品ではなく、顧客の生活の一部として長期的な信頼を得ることを目指しています。そのために、商品は顧客のライフスタイルに寄り添い、日常に「小さな実感」をもたらすことを大切にしています。定期購入を利用しながらも、顧客が感じる「小さな変化」を商品価値として引き出し、次第に商品だけでなく企業への信頼へと結びつけていくやずやの秘密を探ります。

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第4章:潜在的なニーズに応える商品企画の源泉

商品企画のアイデアはどこから?1.5億袋突破の健康食品「香醋」の誕生秘話

「やずや」の人気商品「香醋」は、顧客の潜在的なニーズを探ることから始まりました。商品開発は成分ありきではなく、まず顧客が何を求めているのかを知ることが重要です。「毎日続けられる健康食品が欲しい」という声から、酸っぱい酢を飲みやすい形にするアイデアが生まれ、カプセル化が実現されました。消費者に寄り添い、健康のために続けやすい製品を追求した「香醋」の誕生秘話は、やずやの顧客視点を大切にした商品開発の姿勢を象徴しています。

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第5章:コールセンターの舞台裏、顧客の信頼を勝ち取るオペレーターの対応

コールセンターの舞台裏 DMC 高橋貞光さんが明かす オペレーターが慕われる理由

やずやが顧客との絆を深めてきた背景には、コールセンターのオペレーターの存在が大きく関わっています。顧客からの疑問や不安に応え、時には小さな不安にも丁寧に寄り添うことで、信頼感を高める独自の対応が行われています。DMCの高橋貞光さんによると、オペレーターには画一的なマニュアルを与えるのではなく、個々の顧客に合わせた対応が求められており、その結果、やずやの商品が単なる商品でなく「心の支え」として顧客の生活に根付いていることが伺えます。

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第6章:通販におけるCRMの未来

やずや 西野博道氏 ハヤカワ五味氏 語る 通販 CRMとは?

SNSの台頭で多くの人が自分の意見を発信し、共感を集める時代です。その中で、やずやのCRM理論は、現代の顧客との関わりにおいても有効な指針となります。ハヤカワ五味さんとの対談では、共感を集めるだけでなく、いかに継続的に関係を深めるかが今後の鍵であるとされました。若い世代のインフルエンサーと長年顧客を支えるやずやが融合することで、現代のマーケティングが新たなステージへと進化する可能性について議論されました。

西野さんとハヤカワさん

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第7章:「通販理論2.0」による顧客離脱の予兆分析とKPIの活用法

顧客の離脱の予兆に気づく「通販理論2.0」

顧客の離脱は「一光年先の星」のように遠く感じられるものですが、西野博道さんは「稼働顧客」の数値を追うことで予兆を捉える重要性を説きます。単なる売上ではなく、顧客の行動を週ごとにチェックすることで早期に問題点を特定し、対策を講じる手法を紹介。これを通じて、やずやはもちろん、他の業界にも応用可能な顧客維持のKPIを設定し、5年先を見据えた持続可能な顧客関係を構築する重要性を学びます。

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CRMの真髄に迫る本質的議論

「やずや理論」に基づくCRMの奥深い世界を学び、各ステップでの実践方法が少しずつ見えてきたのではないでしょうか。この特集を通じて、顧客との信頼関係の築き方、維持するための工夫、将来に向けたデータ分析の重要性について深く理解できるでしょう。今後のビジネスにおいて、この知識が顧客との絆を深める一助となることを願っています。

今日はこの辺で。

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