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時代を読む まとめ

【まとめ】“ててて”の展示会 見て歩記

 多種多様な価値観と⽂化のなかで、地域と共に、育んできた商品群がずらり。“作り”、“伝え”、“使い”を繋ぐことを目的に活動を行う”ててて協働組合“という集まり。そこが主体となって、東京・渋谷の渋谷ストリームで ててて 展示会を開催。新たな知恵で、地域や生産物などに新しい価値をもたらそう。そんな動きに僕は気づきを得ました。

クレープ紙ってご存知ですか?

工場用製品にクレープ紙というのがあります。それは、再生紙なのであって、端材を使って、丈夫で水を弾く紙を作っています。実は、それらの強みを活かして、鉄鋼や電線の包装に使って、それが多くの企業から支持されていました。ただ、それも徐々に需要が減った時に、どうしていこうと考えたのか。そうだ、一般の小売流通にと着想したのはいいものの、最初は伸び悩むのです。何が突破口になったのか、それはデザイン性でした。そのデザイン性を活かすには、まず商品としての方向性が大事だったのです。

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昔ながらの「さらし」が新提案で今の台所の利便性を高める

さらしというのは、女性が胸を隠すために巻いている白い木綿です。創業80年の武田晒工場は、これを彼らは敢えて 台所 に提案しました。え?台所?と思われるかもしれないですが、実は古くはそれが使われていました。ある意味、物を大事にしようとする精神が一巡して戻ってきた印象です。主婦をはじめとする人の心に古き良き“新風”を起こしたのです。

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畳の材料「イグサ」がアクセサリーで新しい魅力

確かに最近、和室があまり見られなくなりました。それに伴って、影響を受けているのが畳の材料の「イグサ」です。実は熊本はイグサで有名ですが、その農家は40年前から比べるとわずか5%。なんとか光を当てたい気持ちと想像力が交わって、生まれたのがアクセサリーなのです。

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「九谷焼」の裏で実は魅力を放つ、廃棄された粘土

HANASAKAと名付けられたブランド名は「花坂陶石」を由来とする。この場所では確かに「 九谷焼 」そのものは有名なのですが、そこで採石できる鉱山が少なくなっています。そこで、その九谷焼の原料の「粘土」のうち、廃棄されていた部分をもう一度、拾い上げて作った雑貨の商品群なのです。

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まだまだ埋もれた価値はあると思う。今一度、その地域の持つ生産物や語り継がれた伝統も、知恵を出し合うことで、今に通用する魅力を放つ商品となることが分かった。地域愛、職人魂の賜物だなと思った次第だ。

高岡銅器 の伝統技術が光る「CASTIN’」

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真鍮素材などでできたトレイや小箱を販売している。僕がその企業の起源を聞いて、思わずそう漏らしたのは、その小箱やトレイからはおおよそ想像がつかない、仏具を扱ってきたからであって、次の時代へと繋げるためのチャレンジだと語るその姿に力を得た。

 

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