時代を読む まとめ
【まとめ】オルビスや生協の物流で培った“流通サービス”の価値
ネット通販が当たり前になるほど 物流 との関係性が課題になる。 化粧品 と 食品 という難しい商材と向き合う現場を取り上げます。協力してくれたのは、オルビスや生協などでがっちりとタッグを組んで存在感を示す流通サービスです。
オルビスと30年以上、物流で繋がってきた“流通サービス”
1. 長い関係性できる投資
物流を味方につけて、通販の顧客満足度に繋げる。その意味では、流通サービスとオルビスの関係が理想的です。オルビスがまだ1日数百件の時代からの付き合い。それだけ荷主と密な関係性を築けていれば、物流会社も思い切った投資ができます。彼らでいうと、ここで力を発揮していて、注目すべき点です。
オルビスは基礎化粧品を扱うがゆえに、一つの商品に対してのサンプルの数が多い。その為、倉庫内でピッキングに関連して移動する距離が多い。そこで効率化を図り、また倉庫で働く環境もより負荷がかからないようにと考えて、導入したのが「AGV」です。要は、倉庫にある品をあちらからこちらへと、無人で搬送するロボットのような存在。
2.カスタマイズも荷主の特徴を知ればこそ
投資をと先ほど書いた理由は、流通サービスが従来に存在する「AGV」を自らカスタマイズして、「オルビス商品の出荷」での最適な仕組みを作り上げたから。つまりは、ここの「AGV」は唯一無二、他には存在しない「AGV」なのです。
記事:流通サービス 入魂 オルビス 通販で生きる 唯一無二の AGV(Clickで飛べます)
著名人で徹底討論 あるべき通販の姿
1.荷主と物流は密であれ
次に、上記のAGVの取り組みに関連して、専門家で議論してみました。
というのも、物流というとおまけのように考えられ、コストセンターと捉えられるからです。ただ、その中で、上記のAGVの取り組みは、物流と荷主の関係で道筋を示すものでもあります。
なぜ、道筋を示すほど、重要なのか。それではその答えを考える上で、実際に現場に足を運んでもらい、専門家から意見をもらったのです。きてくれたのは、豪華な3人。マガシークの北川 誠さん。リンクスの小橋 重信さん。AMSの古田俊雄さん。オルビスの物流を担う流通サービスの 長谷川雅之さん。
2.安さを売りにするのはもう古い
通販企業はその生産性を追うことは多い。だから、コンペなどを行い、すぐに物流会社を変えてしまうことも少なくありません。その観点からすれば、流通サービスは真逆なんですよね。でも、そこに通販と物流のあるべき姿があります。
売上の方に気を取られて、物流に対しての理解が及ばないからそういう発想になる。その目先の状況に左右うされず、長く関係性を築き、お互いを知り尽くすことの意味もあるように思います。
記事;“安さで競わない” 通販物流とは 専門家と語り合うホンネ(Clickでで飛べます)
都会の真ん中 冷蔵倉庫の付加価値が高い理由
1.都会の真ん中、東京・中目黒に冷蔵倉庫
都会のど真ん中、東京・中目黒にやってきました。流通サービスが冷蔵の配送センターを持っていることを知り、訪問したのです。その場所は中目黒駅から約10分ほど。その広さは都心ならではでコンパクト。305.75坪です。
大事なのは単純に物量が増えたから冷蔵倉庫を用意したのではないということです。つまり、もともと野菜を扱う荷主がその新鮮さを付加価値に変えようと、物流拠点を用意したということにあります。
2.野菜など生産者を持つ荷主の価値の最大化
昨今はネットスーパーなどが増えて、確かに冷蔵倉庫の拠点は増えたと思います。でも、そうではなく、そもそも各地方の野菜農家の本当に美味しいものを鮮度を失わないようにする為に、今から10年以上も前からやっていたという事実が大事。
物流が、荷主の付加価値を最大化するための要素として機能している点をに失ってはいけません。