鹿児島 は “お茶”の産地? だから伝える価値がある すすむ茶店
「実は 鹿児島 は“お茶”の産地なんです。」え?そうなのと思った。静岡のイメージがあるが、国内でも有数のお茶の産地は鹿児島であって、僕が話した「すすむ茶店」はそう自信を持って語り出した。彼らは日本茶のティーバッグを出しているが、もう一つ、気になる事を教えてくれた。
鹿児島 なりに“お茶”の魅力を伝える
「お茶には色々甘いもの、渋いものなど色々あり、品種によって全く味が異なります。私たちはそれぞれにある良さに焦点を当てたいと思っています」と話す。僕らが何気に「日本茶」として口にするのは多くがブレンド茶。確かにバランスが取れた安定した美味しさであるけど、この店では敢えて、その品種にこだわるわけである。
お茶にそれだけの品種があるものなのか、それを思った。彼らは鹿児島で100年近く製茶卸売問屋をやってきた伝統を持っていて、それを知っている。彼らは荒削りであってもそのお茶の個性を重んじたいというのがポリシーであり、それはこの店の起源である家業のお茶の問屋としての価値を重んじることにもなる。
彼らはいう。お茶の魅力は色々あって、その土地なり気候によって味は異なると。鹿児島はその気候に恵まれ、お茶の産地であるがゆえ、さまざまな品種のお茶が仕入れられて、その良さを肌で感じ続けてきた。だから静岡と比較するまでもなく、どちらがいいわけではなくお互い認め合って、自分たちのお茶に誇りを持っている。
自らお店を展開するにあたり、それらを一点一点、光を当てて、それをしっかり伝えることで、お茶に新しい魅力を自分たちなりに引き立たせよう、というわけで、実はリアル店舗は東京・自由が丘にも存在する。
“お茶”そのものの素材を活かすブランド展開
一つ、そこにポリシーがあるとすれば、鹿児島産のお茶には甘みがあるから、これを最大限に活かすこと。
それらの個性は商品の中ではテーマを添えて、イメージを喚起しやすくしている。甘みと香ばしい香りを特徴とするくき「ほうじ茶(休息)」、上品な甘みが特徴である「さえみどり」を使用した「煎茶(安らぎ)」、鹿児島を前面に出した「薩摩紅茶(至福)」といった具合で、人それぞれ好みに合ったお茶を楽しんでもらいたいというわけである。
鹿児島、それぞれのお茶の品質を楽しむ、か。僕がお茶だと思っているものも、実はそれが全てではなく、地域に目を向けてみると、まだまだ知らない価値がたくさん、あって、たくさんの声が聞こえてくるのである。
今日はこの辺で。